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キングダム展に行ってきましたよ!!

あべのハルカスで開催中の楳図かずお大美術展は1700円だったので足を運びましたが、卓上カレンダーが特典でついているとは言え、2500円はさすがに高いかなぁと二の足を踏んでいました。

PiTaPaでもらえた栞はキョウカイ!カレンダーの日付はちゃんと2023年版になってました。

楳図かずおさんの場合は休筆されてから実に27年ぶり、しかも『わたしは真悟』の続編、さらに連作絵画という新しい試みで、これは行かないと一生後悔すると思ってはいたものの、

1階カフェ横の巨大ポスター
チケットが無くても入れるコラボカフェ

キングダム展は、職場から数分で行ける距離で開催されているにも関わらず、名場面の再構成という事もあり、ちょっともったいないかなぁという思いもあってなかなか踏ん切りがつかなかったのです。

で、結論としては、

行って良かったぁ!!

水曜日は山の民デーという事で、ランダムでお面がもらえるため、混雑が予想されましたが、鑑賞するにはちょうどいいくらいの昼下がり。お面が想像以上に大きくて持ちづらいので、直接頭にかぶせたリアル山の民もかなりいました(笑)

基本的に撮影禁止ですが、フォトスポットあり
頂いたのはタジフの面でした

まず思ったのは、原画の美しさですね。電子書籍で読むよりも遥かにキレイなのには驚きました。

楳図先生の時も原画を見て感激しましたが、修正ペンの跡やインクの塗り重ね、セリフの貼り合わせ、下書きからの描き起こしなど、決してマンガを読むだけでは味わえない原先生の息づかいや作品に対するただならぬ意気込みを感じました。

大阪会場の場合は、B1Fがメインで、4Fがオマケ、販売会場という構成だったのですが、メイン会場では1時間くらいじっくり鑑賞できました。

テーマとしては、信を主軸に据えて原作40巻までを再構築し、感動の名場面を順に読んでいくような感じになります。

壁面には、大型iPadくらいのサイズで原画が飾られ、場面によっては見開きで読むことができます。

コマとコマの補完としては、壁一面にプリントされた原作からの印象的な場面が超巨大なコマや天井から吊るされたタペストリーで演出されます。

さらに原先生による会場のために特別に描き下ろされた絵も20枚ほどあり、圧巻です!

効果音も流されており、大迫力で再現されたコマ割りはまるでVRゴーグルをはめてバーチャル空間上でマンガを読んでいるような錯覚にとらわれました。

未来のマンガを読むスタイルは単行本で読むよりも、こちらが主流になるかもしれませんね。

順路に沿って読むマンガは実に新鮮で、ボリュームもかなりあり、思い入れの強い場面ではなかなか動く気になれないほどで、帰り道には絶対に原作を読みたくなるはずです。

一方で、グランフロント大阪にはあまり行かないので、ちょっと移動が分かりにくい気がしました。

かなり巨大な施設なのですが、オシャレすぎてキングダム展の看板が少ないし、B1Fから入場して、途中で再入場券をもらい、一旦外に出るのですが、

注:再入場券は回収されます

たまたま前にいる人達がいるから迷わずについて行けたものの、案内板はほとんど無いので、人によっては、まるで戦場にほっぽり出された一兵卒の気分になるのではないでしょうか(それも演出の一部?)

とは言え、これだけの規模のものを準備するのは相当に大変だっだろうなぁと思います。

原先生も忙しい連載の傍ら、一年以上かけて原作、公式本を読み返しながら構成を練り、15周年を記念するこの展示会を企画したとか。

昨年6月にスタートした東京の上の森美術館は、漫画家人生の指針となる師匠とも言えるあのslam dunkの井上雄彦先生が2008年に「最後のマンガ展」を開催した場所でもあり、何度も足を運んで、設計をイメージ作り上げたそうです。

上の森美術館は、階段があり、上下の移動や目線までも計算した演出を考えるところがいかにも理系出身の原先生らしいですね。

グッズはどれも欲しかったのですが、買い始めるとキリがなく、かと言って冷静になると後悔する性格なので、今回は公式ビジュアルブックだけにしました。

こちらは、展示会の内容が多数収録されており、巻末にはなんと井上先生との貴重な対談もあり必読です!

かつて原先生は修行のために4ヶ月限定でアシスタントをされていたんですよね。井上先生が信の瞳をもっと力強く大きく描いた方がいいとアドバイスした事で人気が上がったのも有名なお話です。

展示には、少しだけ原先生の私物の史記列伝が飾られてあり、マーカーペンの跡も見られました。

あんな簡素な記述からあれほどのキャラクター造形や熱い名場面を創造するなんて天才としか言いようがありません。

入場者の割合は、圧倒的に男性が多い印象でしたが、中にはベビーカーを押している主婦や学生らしき女性もおられ、年齢層も様々、改めて人気の高さがうかがえました。

みなさん素晴らしい原画を前に食い入るように見つめて、会話もほとんど無いので、環境としては好印象でした。

あまりに集中して見たので、退場後は、どっと疲れが噴き出しましたが、心地よい余韻に浸りつつ、行って良かったと心から思いました。

まだ原作やアニメ、映画を見ていない方がいらっしゃいましたら、声を大にして読んで、見て欲しいと言いたい!

そして言った(笑)

原先生曰く、原作の進行状況は、現在6合目か7合目といったところだそうで、完結までは100巻くらいかかるのではないでしょうか。

今からでも決して遅くないので、一緒に中華統一しようゼ!
(意味不明)

チラシ台までオシャレ

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