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広告コンサルタントがサチコに出会った~検索パフォーマンス編~

こんにちは、株式会社EXIDEAで広告コンサルタントをしている植田です。
広告コンサルタントではありますが、絶賛SEOについて勉強中です。

前回 Google Search Console (以下、サチコ)を触ってみて、やっぱり新しいツールを見るのはおもしろい!と思いました。新しいことを学び始めるのに、モチベーションを保つことは非常に大切だと考えているので、まずは再びサチコを触ってみることにしました。

とはいえ、まだまだ初心者。どこを見ればよいのか迷ってしまいます。
そこで、前回もご紹介した内容ではありますが、弊社のSEOライティングツール「EmmaTools」のブログを見てみました。
以下の7つがサーチコンソールでできることとして記載されています。

・検索パフォーマンスの確認
・インデックス登録のリクエスト
・インデックス状況の確認
・XMLサイトマップの送信
・手動ペナルティの確認
・被リンク状況の確認
・ユーザビリティに関する改善点の確認

Googleサーチコンソールとは?基本機能と使い方をわかりやすく解説

前回はインデックスの箇所を見てみたので、今回は「検索パフォーマンスの確認」をしてみることにしました。

早速アカウントを見てみる

前回に引き続き、弊社のCINEMATO( https://cine-mato.com/ )という動画制作サービスのアカウントを覗いてみます。
早速、左側のタブに「検索パフォーマンス」という文字を発見しました!おそらくこちらから検索パフォーマンスの確認ができそうです。


検索パフォーマンスタブを発見

「検索結果」をクリックしたところ、概要の下に以下が表示されました。過去3ヶ月間で、どのようなクエリ(キーワード)でどれくらいインプレッションとクリックがあったかを見ることができるようです。これは広告と近いデータの見方なので、少し安心です。
ただ、これらのキーワードを検索したときにどの記事が表示されているか、この数字が良い数字なのか悪い数字なのかまでは判別がつきません。なので、もう少し触ってみることにしました。

検索結果のパフォーマンスからクエリごとの簡易データを確認

各キーワードにカーソルを当てるとクリックできそうだったので、一番上の「動画制作」をクリックしてみました。すると、以下のようなグラフとデータのサマリーが出てきました。
なんと「動画制作」という単体ワードで平均計算順位が3.1位のようです。素人ながらに、これはなかなかよい数字なのではないか?と思います。

「動画制作」のデータサマリー

少し下にスクロールすると、「動画制作」と検索されたときに表示されるページと、各ページのクリック数と表示回数を見ることができました。
ここでふと、弊社のSEOコンサルタントが「意図しないページで上がっている」というフレーズを発することがあるなと思い出しました。おそらくここで意図しないページが上がっていた場合、意図したページを表示させるためになんらかの施策を打つのだと思われます。

「動画制作」で検索された際に表示されるCINEMATOのページ

では、意図しないページとは何か。少しそれますが、せっかくなので考えてみることにしました。
原点ですが、SEOの目的は、コンバージョンを発生させること。(最終的には事業成長に繋げること)そして、そのためのアクセスを増やすことが重要だと考えています。

となると、「上位表示させたいページ=コンバージョンを生むことができるページ」ということとも言えます。
さて、ここでコンバージョンの定義を考えてみるとします。コンバージョンポイントは事業やサービス形態によってさまざまですが、お問い合わせ、資料請求、無料相談などがよくあるパターンだと思います。
その中でも、案件化、見込み化、商談化、受注しやすいコンバージョンポイントは絞られることが多いです。

本来であれば、受注に至る確率が高いコンバージョンを増やしたいと思うのがマーケターの本能です。
しかし、ページ、そしてキーワードごとに取りやすいコンバージョンが異なるということは私にもわかります。
そもそもコンバージョン以外に目的を置いているページがあることもなんとなく知っています。
では、なぜ受注に至る確率が高いコンバージョンだけを狙ってSEOをしないことが多いのでしょうか。

具体例を用いて考えていきましょう。
サチコに登録されているキーワードのうち、3つをピックアップしてみました。それぞれのキーワードで上位にあがっているページを見ると以下のようになっていました。
KW:動画制作 費用 URL:https://cine-mato.com/magazine/market-price
KW:採用動画 URL:https://cine-mato.com/magazine/recruitment-video/
KW:動画制作 URL:https://cine-mato.com/

まずは「動画制作 費用」を見てみましょう。こちらのKWで上位表示されているページは https://cine-mato.com/magazine/market-price で、動画制作の相場感がずらりと記載されています。費用感を知りたいということは、「採用動画」と単体ワードで検索されているユーザーよりも、制作意欲が高く、外注するにはどれくらいの費用が掛かるのかを調査し、上申しようとしている可能性があります。
しかし、今すぐに依頼するフェーズでもありません。

記事の終盤では、動画制作会社の選び方とポイントについて紹介したのち、無料相談のCTAが置かれていました。確かに費用感を調べているユーザーは、外注を検討している可能性があるため、どのようなポイントで制作会社を選ぶのがよいかを記載し、その流れと無料相談に繋げるのは自然な流れだと思いました。
そして、価格表のCTAも出てきました。
記事を読んでいただいて問い合わせたくなったユーザーさまと、そこまで温度感が高くないユーザーさまどちらにもアプローチができる仕様にしているようです。

無料相談と価格表ダウンロードのCTA

ですので、このページは受注に至る可能性があるコンバージョンも狙える記事といえ、自然検索で上位表示させたいという気持ちはよくわかります。

続いて、「採用動画」のワードでは、採用動画の事例を紹介するページが上がっていました。
弊社の制作実績も紹介されており、どれも素敵ですが、なにぶん流入KWが「採用動画」という単体ワードです。
これが仮に「採用動画 制作 依頼したい」というようなKWからの流入であれば、問い合わせコンバージョンも確率高く狙えるかと思いますが、「採用動画」はまだまだ情報収集段階である可能性が高いです。
そのためか、この記事内では「採用動画に関する調査結果」の資料ダウンロードをコンバージョンポイントとしていました。

採用動画に関する調査結果ダウンロードのCTA

こちらをダウンロードいただくことでコンバージョンとなりますが、コンバージョンしてくださったユーザーさまがすぐに採用動画の制作を依頼してくださるとは正直考えづらいです。
ですので、受注率が高いコンバージョンを獲得できるページとは言えません。
しかし、このようなユーザーさまもセミナーにご参加いただいたり、タメになる情報を提供させていただくことで、いつか動画制作を依頼してくださる可能性もありますし、実際にそのような流れでご依頼いただいたクライアントさまも多くいらっしゃいます。

そのため、「動画制作 費用」よりは受注率の高いコンバージョン確度は低いものの、余裕が出てくれば上位表示を狙いたいKWなのだと理解しました。

そして最後に「動画制作」を見ていきましょう。上位表示されているページはサイトTOP(https://cine-mato.com/)でした。
感覚的に「動画制作」という単体ワードでは、受注率が高いコンバージョンどころか、コンバージョン発生すら難しいのではないか?と思う方が多いと思います。私もそう思います。

ですが、以下のように表示回数クリック数ともに比較的多い方と言えます。
平均掲載順位は3.1位。この業界は競合も多いので、簡単に上位表示できるワードではないのではないかと推測します。つまり、かなりSEOを頑張ったということ。

努力の賜物

なぜコンバージョンの確率が高くなさそうに見えるのに、平均掲載順位を高く保つ努力をしているのか?
ここで、脈絡もなく頭の中に「ビッグワード」という言葉が浮かんできました。
そう、私が先ほどから単体ワードと呼んでいる「動画制作」はSEO界隈ではビッグワードと呼ばれています。

前回の記事からお世話になっているEmmaToolsブログで調べてみると、以下のように記載がありました。

SEOのキーワードは月間検索ボリューム(検索回数)に応じて、「ビッグキーワード」「ミドルキーワード」「ロングテールキーワード」の3種類に分かれています。

SEOにおけるキーワードの重要性や種類、選び方や入れる際の注意点など

各キーワードの月間検索ボリュームや特徴をざっくりとまとめてみました。

キーワードの種類もいろいろありました。

つまり、ビッグキーワードで上位表示できれば、アクセスを格段に増やすことができます。
しかし、「なぜコンバージョンの確率が高くなさそうに見えるのに、平均掲載順位を高く保つ努力をしているのか?」の答えにはなりません。

ここで、弊社SEOコンサルタントの樽見氏に聞いてみました。

1.ビッグキーワードの中にはユーザーの様々なニーズがありますが、自社のターゲットユーザーである可能性がある点
2.その分野における認知や第一想起となり得るブランディングの観点
3.ビッグキーワードが上位表示することで、芋づる式に関連コンテンツの順位向上が期待できる(逆もしかりで関連コンテンツが上位表示することで、ビッグが上がる)

樽見氏による発言

コンバージョンを生むことができるKW、ページばかりフォーカスしていていいのか?
答えは「NO」のようです。
とはいえ、事業のフェーズごとに狙うべきキーワードは変化しそうです。

まとめ

「少しそれますが」と前置きをしておいて、ここまでそれる?というくらい盛大にそれてしまいましたが、フェーズによって狙うべきKWが異なるということが理解できました。

次回も探求心を持って、時には脱線しつつ楽しみながらSEOに触れていこうと思います。
長い文章になりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。(スキをしていただけると飛んで喜びます。)

植田 優(Yu Ueda)/ カスタマーサクセス
2017年、新卒でインターネット広告代理店に入社。広告運用、顧客折衝、新規営業などマルチに対応する中で、運用を最も得意とする。2019年11月、EXIDEAにジョイン。現在、広告コンサルタントとして広告プランニングやCRO/LPOのディレクションを担当。グミの新作は必ず買う。

https://exidea.co.jp/member/yu-ueda

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