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Sogachin式統計検定2級突破法~良い子はマネしちゃダメなのよ編~

注意:この記事は、「試験で高得点を取りたい」や「1発で試験に合格したい」という方には向いておりません。「勉強してればいつか受かるっしょ!」という楽観的思考のもと作成しております。

 この度、統計検定2級に68点(合格点は60点)という非常にビミョーな点数で合格しました。

 この合格に至るまで3回不合格になっています。4回の挑戦に渡り、私自身が合格に必要だと考える攻略法を今回まとめました。皆さんの統計に関する勉強に少しでもお役に立てれば幸いです。また、こんな変な奴もいるんだと思って笑っていただいたらこれほど嬉しいことはありません。

試験突破に向けた3つの原則

 試験やテスト受ける大切なことは何でしょうか?「合格するため」や「高得点を取るため」という答えが多いと思います。個人的な見解としては、「どのような結果でも受け止め、モチベーションを維持することで勉強を積み重ねていくこと」が大切だと考えています。そのためにどのような戦略をとるべきかということを↓の3つの原則にまとめました。

1). とりあえず試験を受ける

 テストや試験に向けて勉強する人の大半は、しっかりと勉強してから試験に臨もうと考えると思います。勉強してから試験を受けたほうが試験に受かりやすいとい考えが深く根付いているのだと考えています。ただ、ここでは違います。とりあず、ノリと勢いで試験を受けてみるんです。ちなみに自分が勢いで臨んだ1回目の統計検定の結果は↓

 はい、45点で撃沈。。。でも、いいんです。想定内です(はい、強がりです)。大事なのは、今の自分の実力と試験に受かるためのギャップ、つまり合格するためにはどの程度の差があるのかを把握することです。しっかりと勉強して準備万端にしようとしてから試験を受けようとすると、この差が明確になりません。ゴールまでの目標値が分からないまま勉強をするのは、地図を持たずに旅に行くようなものです(個人的には、地図を持たずにあたふたする旅はとっても好きです。すいません。自分の話はどうでもいいですね。。。)。ゴールを決めない以上、どこに辿り着いていいか分からないのは、せっかく頑張っている勉強のモチベを下げてしまう要因になりえます。自分の現状と課題を明らかにして、ゴールに直進するためにも、とりあえず試験を受けてみましょう!

 ちなみにですが、とりあず試験を受けてゴールが分かったものの、その後2回にわたり不合格となりました。初受験から10か月かけて合格に至りました。もしかしたら、地図を持たず旅に出ていたのは自分のようです。。。また、それも良きかな。

2). 問題は解かない

 試験を受ける上での一番の参考書は過去問です。なので、試験を受けると決意したなら、過去問を購入して解いてみましょう!という考えはサラサラありません。人によって異なると思いますが、自分の場合は、問題を解いて答え合わせをして、復習するというのは時間とそれに対するエネルギーをかなり使ってしまいます。そうすると、勉強が継続できません。大事なの勉強を継続することです。そのなかで挑戦していくことで、「いつか受かるだろう」といった偶然という名の必然を手にすることができると考えています。

 そんな考えの自分が過去問を手にしてヤったことは、問題をみたらすぐに解答をみるです。そうです。解かずに読むんです。最初の方は、「なるほどこうやって解くわけね」とか思いながらパラパラと解答を読んでいきます。この時に、どんな公式が使われていて、どのような手順で答えまでたどり着くのかということをなんとなく把握します。何十回と読み進めていくかで、問題をみながら解き方を頭のなかで再現して、解答をみて照らし合わせていきます。大事なの一回で理解しようとせず、何回も読む中で理解できればいいやという楽観的思考です。これは、テストを一発で受かろうとせず、何回も受けていく中で合格できればいいやという楽観的思考に結び付いています。

 統計検定の過去問では、年度が新しくなるほど難易度が上がっていきます。基礎を固めていきたい場合には2012年度から2014年度の過去問を活用して、応用力を高めたい場合には2015年度から2017年度の過去問を利用するのが良いかと考えいます。さらに力を伸ばすために2018年以降の過去問を利用するのが個人的なおすすめです。統計検定の過去問の解説を何度も読んで理解できない時は、その問題に関してはさっさと諦めましょう。今の知識が足りないだけで、おそらくもっと勉強していくなかで分かってくると思います。つまり、タイミングの問題です。焦らずイきましょう!

 過去問に加えて、個人的に勉強になった参考書やHPは一覧として本記事の最後にまとめています。勉強の参考になれば幸いです。

3). 筋トレをする

 個人的には、ここが最も重要だと考えています。筋トレと勉強に関しては言えば、研究によって筋トレが脳機能を高めることが示されています。拙著でありますが、以前私が総説論文としてまとめています↓。

 また、近年ではメタアナリシスという過去の知見を集めて、筋トレが脳機能にどのような影響を与えるかについて明らかにして知見が報告されています。このような知見から、習慣的な筋トレや一過性の筋トレによって脳機能が向上することが明らかにされてきています。

習慣的な筋トレが脳機能に与える影響について調べた論文↓

一過性の筋トレが脳機能に与える影響について調べた論文↓ 

筋トレによって高まった脳機能で勉強すれば、勉強の効果が高まるのではないかと考えています。

 加えて、筋トレの利点は自己肯定感を高めてくれることにあります。勉強をしていると、分からないことがたくさん出てきたり、勉強しているにもかかわらず全然覚えていなかったりとネガティブなことに出会うこがあります。また、試験を受けるなかでなかなか思い通りに点数が取れなくて不合格が続いてしまうということが生じます。このようなネガティブな循環にはまってしまうと、「自分なんて勉強の才能がないから勉強なんて無理だ」とかや「勉強ってする意味あるの」といった考えにより、勉強へのモチベが低下したり、勉強の意味を考えだしてしまうという無駄な時間が発生します。

 そんな負の循環を打ち破ってくれる一つの方法が筋トレだと考えています。筋トレによって、扱う重量が増えたり、体のラインが変わってきたりといった、「努力が結果につながるプロセス」と体感することができます。このようなプロセスを体感していくと努力するのが楽しくなってきます。努力が結果につながるということを学習することで、「自分にはまだまだできることがある!」という自己肯定感を保ってくれる要因になります。そうすれば、勉強で上手くいかないくらいで自己肯定感が激減してしまうという現象を抑えてくれると考えています。自己肯定感を保つことで、勉強を継続できるマインドを育むことができると考えています。

まとめ

 以上に記したことが、私Sogachinが統計検定2級を突破するために用いた戦略です。とりあえずテストを受け、無理のない範囲で勉強を継続して、筋トレをする。そうすれば、そのうち合格を手にすることができるだろうと信じて行ってきました。今回の記事が、統計検定2級の勉強に取り組んでいる方や、これから取り組もうと考えている方に少しでも勉強のモチベ向上につながってくれればこれほど嬉しいことはありません。最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

最後に、使用して有意義であったと思う参考書とHPについてまとめておきました。書籍に関してはコメントを入れました。購入の際の参考にしていただければ幸いです。

①書籍

  1. 【坂田アキラの 場合の数・確率・データの分析が面白いほどわかる本 (坂田アキラの理系シリーズ)】3年前に受けたセンター試験の数学が5割程度だった自分にとって確率は???でした。そんな確率の基礎を分かりやすく解説しているのが本書でした。確率のことに関してよく分からない方や昔勉強したけど忘れてしまったという方には非常にお勧めです。

  2. 【教科書だけでは足りない 大学入試攻略 確率分布と統計的な推測 改訂版 (河合塾シリーズ)】←大学入試のための共通テスト用のテキストです。統計の基礎である確率分布(正規分布と二項定理)の理解が進みました。統計が良く分からないという方は、大学入試のテキストを一旦はさむことで、統計検定の基礎作りになると思います。

  3. 【大学入試 苦手対策! データの分析 確率分布 統計的な推測 に強くなる問題集 (大学入試苦手対策!シリーズ 3)】←2.と同じ意見です。基礎固めの問題集としてお勧めです。

  4. 【改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎】←統計検定2級の公認テキストです。統計検定の範囲を理解すると同時に、統計で用いられる公式の導出や用語のの整理をするのにお勧めです。

  5. 【日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集 2012年度から2021年度】←言わずと知れた統計検定の過去問です。資格試験の最高の参考書は過去問だと考えています。「過去問を制する者が試験を制す」と誰かが言っていたような気がします。試験に臨む方はぜひとも手元に置いとくべきだと思います。

  6. 【統計学演習】←さまざまな統計の問題に触れたい方にお勧めです。一点問題があるとするならば、正規分布表が統計検定の過去問の分布表と表記が異なるため、正規分布を用いた標本分布の確率のところの解説にとまどってしまうかもしれません。その点以外は、解き方を頭にストックするためにも取り組んで損はない本です。

  7. 【Pythonで理解する統計解析の基礎 (PYTHON×MATH SERIES)】←pythonというプログラム言語を齧ったことがある人には、コードを書きながら統計の基礎を学べる本になっています。また、ヒストグラムや信頼区間の区間推定のシュミレーションといった項目では、コードが図として表現されます。何か作品を作りながら、統計の勉強している感覚になります。統計の勉強でよくみる数式に飽きてきたら、pythonのコードを書きながら統計の勉強をしてみるのもよいかもしれません。

  8. 【データ分析に必須の知識・考え方 統計学入門 仮説検定から統計モデリングまで重要トピックを完全網羅】←統計に関しての知識を網羅的に、かつ視覚的に分かりやすく説明している本です。統計って面白いと思える本です。

  9. 【統計学が最強の学問である[実践編]――データ分析のための思想と方法】←統計検定の勉強をしていると数式と格闘することが多くなり、統計する意味ってなんだけっと思うことがあります。実用的な統計の応用に触れることで、統計への勉強のモチベが高まると思います。

  10. 【統計検定2級合格のツボ】←Kindle版です。過去問を用いた解説を丁寧に行っている書籍です。過去問の解説ではなかなか理解できないという方には、本書を読むことによって過去問の解答に関する理解が深まると思います。

②ホームページ

  1. 統計WEB 統計の時間 https://bellcurve.jp/statistics/course/

  2. とけたろう 数学は人を幸せにする https://toketarou.com/

  3. 統計検定2級チートシート https://qiita.com/moriokumura/items/ed246efe11fc5d3fc760

  4. そこら辺の理系学生 統計検定2級に合格した方法とCBT方式で思ったこと(過去問と全然違う!) https://note.com/sokorahen_rikei/n/nf9a1fbcf7222

あとがき


 引き続き自分も統計の勉強をしていきます。統計の勉強をしている方々とさらなる出会いがあればと望んでいます。SNSや直接お会いしてお話する機会があるかもしれません。その際は何卒よろしくお願い申し上げます。