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置かれた所で咲きなさい

私は地方公務員でした

私は、地方公務員に高校卒業してからそのまま入庁しました。
つまり、18歳から仕事を開始した訳ですね。
この記事を読んでいる方は、大方大人だと思いますので18歳の時のご自身の事を思い返してみてくださいませ。

思い出せましたか?

私自身のことは何とか思い出せましたが、他の事はなかなか思い出せません。そんなものですよね。

当時は、自分の生活のすべてが「自宅」と「職場」で完結しておりました。職場で習う文化が私の「仕事」の全ての価値観を構成していったわけです。今まで学校で学習してきた事が「正」だと教えられてきたことが「否」という事もあったわけですな。

「まー、実社会というのはこういうことなのだろう」

私は入庁して半年位してやっと気づきました。寄らば大樹の陰。長いものには巻かれろ。ということです。

転機がありました

長いものに巻かれて仕事を続けること10年。
転機が訪れました。
俗にいう、市町村合併と言う奴です。
今までの職場で「正」とされてきたものが今度は新しい職場でのルールが「正」となるわけです。

「また、イチからやり直しかー。」

そんな風に思いました。もちろん、それは現実のものとなりました。
まー、しょうがないかなと。
唯々諾々と従っておけばいいのではないかと思うわけです。
この「長いものには巻かれろ」「寄らば大樹の陰」大作戦に従っていれば何も怖くないわけです。

そこで!私もそのルールを熟読、精読、実践するようにしました。が、周りの皆さんが拒絶反応が激しいようです。まー、そうですよね。
今まで自分が築き上げてきた「正」が「誤」になるわけですから。その乖離が激しければ激しいほど受け入れたくないわけですものね。

別に私はヒラの下っ端職員でしたので、何ができるわけでも無く正に地方公務員としてふさわしい行動をしていたわけです。自画自賛。

そこでまた展開が変わりました。
同じ職場の方が休職されました。

休職っていわゆるお休みというかそういうことですね。
意外と公務員の休職は多いですね。合併した後に、すごくこの話題が出るようになりました。
一般の方が激変緩和措置を求めるとありますが、実は、公務員が最も求めているのではないか。と、私は考える位です。

で、休職された方の穴をどのようにして埋めるかという話になりました。
さて、どういう事になったでしょうか。

  1. 新たな人員がやってきた

  2. 放置して復職まで仕事は溜めておく

  3. 誰かがやる

答えは3番です。ありがとうございます。
その誰か、、、、大体お察しのとおり一番若手の文句を言わないような私がお引き受けさせていただきました。

仕事のやり方を変える

今まで1人前に仕事をさせていただいておりました。が、追加でもう一人分のお仕事を賜ったわけです。有難いですね。

私、思ったのですけど、頑張ってたら頑張ってただけ仕事を増やしてもらえるので大変すごい職種ではないかと思ったんですよ。そうでもないかしら?

普通に考えたら、業務量が1人分増えた訳ですから滅茶苦茶残業してやり切った!私スゴイ!という事で自己満足をする、、、というオチだと思いますよね。
違います。

一つ、目標を心の中で立てていました。
「絶対に残業をしない」
これです。

ちなみに、従来私がやってきた事が暇でしょうがないというわけではありません。1年前に、前任の職員がやっていた仕事を丸っともらい受けた状態なので、一丁前には仕事があった状態ですからね。

さて、日本の職場の中で大いに感じている事があると思うのです。
それは、「責任ある方があくせく動いて、責任が無い(言い方は悪いかもですが)方は割と時間がある」ということです。
言い方が回りくどかったですかね。

つまり、正職員ではない臨時職員(今は呼び方が変わっていますが、この記事では「臨時職員」の呼称で統一しますね)の方に動いてもらう仕組みがあればいいんじゃないかという事を勝手に思いついたわけです。

基本的に日本の仕事は属人的ではありませんかね?グループ制度とか取っていても基本的に実務を行うのは担当の方が実務を最終的にやるという形。
もちろん、責任という名の元の判断は担当者が責任を持ってやるべきことなのでしょうけど。

その前段階や、実行中などは別に担当者じゃなくてもいいんじゃないかという事が多々あるのではないかと。

ということで、私は正職員以外の臨時職員の方々にご協力を仰ぐ事にしました。仕組づくりですね。仕組を考えて動いてもらう方法を考えて、実施してみたのです。詳細は割愛しますが、かなり効果的でした。
行政は、規則とか法令とか、、、色んな偉い人たちの印鑑が無いと進まない!という概念があるかもですが、実はそうでもないんですよねー。

具体的に言うと、「自分が担当している仕事の進め方」については、法令に反していないのであれば自分のやり方で進めてOKという事ですな。
ただ、ゼロから物事を作り出すのは大変なので、前担当者がやっていたやり方を踏襲するのが一番無難なのでそのやり方を行う。。。ということです。

正にお役所仕事とは、前例踏襲をすることなのでしょう。

まぁ、それは良しとして、仕事の進め方。しかも臨時職員さんを巻き込んでの仕組みづくりを考えました。臨時職員さんは、自分の担当する業務というのが基本的に補助業務。
なので、正職員からの具体的な作業の指示をしないと能動的な動きというのは期待していけないのでございます。
もちろん、能動的によかれと思って行動していただける方が居ますが、そういうパターンは稀なのかも。また、良かれと思って行動して差し上げたのにも関わらず色々と反論を受けてしまうパターンもあったようで。私は違いますが。

兎に角、判断に迷わないマニュアル、システム(ExcelとWordだけですが)を作り、ご協力の同意を得る。

これだけで、かなり業務の効率が上がり、結果私は残業をせずにそのシーズンを終える事ができました。。。。
その場で何とかするという事では無く、自分の能力を活かせる職場だったのかなーと。自画自賛。

転職しました

結果、その出来事があった1年後、自主的に退職を選びました。
公務員的に言うと「願いにより退職を命じられた」状態です。
ただ、この時の経験は今でも、、、活かされてない?!

自分自身の裁量で動ける場所が大きい営業職になったので、正直過去の事務経験はあまり活かされておりません!!!
ただ、時に、事務的な事が生じると、イキイキとしてしまう自分もあるわけで。

うーん!営業マンもいいけど、事務屋もいいんだろうね!!私!
そう、感じた次第でした。

#天職だと感じた瞬間


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