平均の平均は全体の平均ではない?

今回はエクセル以前の話を。
まず下の教材ファイルをダウンロードしてみてください。

「平均単価」シートには、各店舗の顧客数、売上高、平均単価が載っています。
その表の上の方に、各列の平均値(つまり店舗平均値)が計算されています。
店舗平均顧客数は2,034人、売上は907万6千9百円。そして店舗の顧客単価の平均が4,829円。

これらはAVERAGE関数で簡単に出ます。
(一応セルを選択して数式を確認してみてください)
しかしこれでレポート作りが終わったと思って提出すると、平均顧客数と平均単価をかけても、売上平均にはならない!という指摘を受けるかもしれません。
ためしに、平均売上を平均顧客数で割って単価を出すと、先の平均単価とは違うことがわかります。

これは店舗毎に出している平均単価の、さらに単純平均をとったために起こります。
店舗によって顧客数が異なるので、それぞれの店舗平均単価が全体に与えるインパクトも異なるからです。

全体の平均単価といえば、全売上÷全顧客数の方がふさわしいでしょう。
このリストでいうと、9,076,900 ÷ 2,034 = 4,463 となります。

この平均を加重平均といいます。
顧客数によるインパクトの違いをウェイトとよび、そのウェイトを考慮しない平均を単純平均、または算術平均といいます。

私は加重平均が全体の平均値としてふさわしいと考えますが、もし誰かから平均を出すよう求められたら、一応確認した方が良いでしょう。


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