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インプットアウトプットバランスは大事

よく言われることですけれど、情報や知識におけるインプットとアウトプットのバランスはやっぱり大事。

インプットしたらそれ相応の量のアウトプットをすることを意識しないと、あるいはアウトプットをするならそれ相応のインプットをしないと、どこかに歪みが生じてきます。いくら勉強して知識を入れても使わないとダメですし、勉強をしてないのにそれっぽい発信をしようとしても無理が出ます。

体内の水分量管理にも似ています。輸液をがんがんに入れてインプットばかり強化しても、血液がうっ滞して意味なく身体がむくむだけ。利尿薬をがんがんに入れてアウトプットばかり強化しても、血液が干上がって危険な状態になるだけ。だから医療では体の水分のイン・アウトバランスをものすごく慎重に管理します。

人体の血液の循環と同じように、情報や知識も有効な循環を保つことが秘訣なのだと思います。情報や知識を消化して自分の血肉にするには、いかに知識をインからアウトへ流せるか、すなわちいかに知識を自分の頭脳というフィルターで濾過できるかにかかってます。

ここで見落としがちなのは、読んだだけ、アイディアを頭に思い浮かべただけでは実はまだアウトプットになってない点。それではまだ知識は自分を通り抜けてない。濾過できてない。アウトプットは筋肉を使わないといけない。

人は自己を表現するとき、必ず筋肉を使います。ペンで文字を書くにも、スマホでフリック入力するにも、キーボードでタイピングするにも、話すにも、歌うにも、踊るにも、ボディランゲージや表情、目配せに至るまで、全ての表現(アウトプット)は自分の意思で随意筋を動かして初めて成り立ちます。(筋萎縮性側索硬化症の患者さんの苦悩は筋肉が使えなくなることにより自己表現が困難になることがひとつ大きいとされます)

知識を得て頭に感想やアイディアが思い浮かんだ時、自分の中ではあたかも声で再生されてるように感じるので、アウトプットしたと思い込みやすいです。でも、それではまだ筋肉を使ってないのです。

筋肉を使わなければアウトプットではありません。インプットは視覚や聴覚などの感覚器が主体で行われるので受け身の姿勢でも一応成り立ちますが、アウトプットは絶対に能動的姿勢であることが求められるのです。

だから、学んだら、筋肉を使いましょう。なにも筋トレするほどの高負荷な運動をせよと言ってるのではありません。筆を走らせたり、キーを打ったり、つぶやいたりする程度の話。やろうと思えば簡単にできるはずのこと。でも、案外それを怠ってインプット過多になってる人は少なくないのではないでしょうか。

自戒をこめて。(最近インプットが相対的に過多すぎて知識浮腫になってきた気がするのです。要するに、アウトプットがんばりますという記事でした。)

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