「冬の蠅」考察3

気が向いたときにだけ、ちょっとずつ読み進めてるから、
なかなか新しい物語に進まないけど。
でも、今の私にはそれがちょうどいいや。
1日に、ちょっとだけでも、読んで、考えて、note に書いて。
投稿できなくてもいいから、少しでも毎日するようにしようかなぁ。

牛乳壜でふと思ったこと。物語の中で「私」は、日光浴を終えると、

褞袍(どてら)をまとって硝子窓を閉しかかる

と語る。

牛乳瓶もガラスでできている。蠅もガラスの中にいる。

「私」も硝子(ガラス)窓の中にいる。

引用部分で気になったこともう1個。

褞袍をまとっている。

「まとう」の意味は、

身につける。着る。
からまる。巻きつく。また、からみつかせる。

goo 辞書

牛乳壜の中にいる蠅は「牛乳を引き摺ずりながらのぼって来る」。ひきずるということは、牛乳が蠅にまとわりついているというか、からまっているというか。

ちょっと言い方に違和感はあるかもしれないけど、蠅が「牛乳をまとっている」と言えなくもない気がする。
だとすると、「私」も「褞袍をまとっている」。

この部分を読んで思い浮かぶイメージが、「私」と蠅とで重ねられている気がした。

卒論を書いていた時にも考えていたけど、やっぱり「私」は蠅に自分の状況を重ねているんじゃないだろうか。


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