GPUの性能が低く、シミュレーション結果の確認に時間がかかる🧐GPUのスペックを比較する
はじめに
趣味でも仕事でも流体の数値シミュレーションを実施している私ですが,最近,仕事において困っていることがあります.それは,シミュレーション結果を可視化して,どのような流れが発生している確認する際に,コンピュータのGPU性能が低く,回転したり,拡大・縮小したりする際や,結果を動画に書き出す際に,時間がかかって仕方がありません.そんなことから,新しいGPUの買い替えを検討しており,GPUの性能について比較してみました!
↓ 趣味では,こんな解析をしています ↓
計算条件や今使っているGPUなどについて
さて,流体計算ですが,計算領域を幾つかの計算格子に分割して解析しています.趣味の暇つぶし流体解析では数百万個程度の計算格子を使って,仕事では数千万個~数十億個の計算格子に分割して解析しています.計算格子と流体解析に関しては↓の記事をご覧ください.
得られた解析結果を実際に可視化する際には,TECPLOT 360という流体解析系の可視化ツールを使っています.このソフトウェアを使って,主に3次元領域を描画し,着目したい領域を拡大したり,全体を把握するため縮小したりします.また,角度を変えてみたいときに回転したりします.最終的には,時系列データを動画として書き出します.これらの作業中にGPUを酷使しています.
現在,私が可視化する際に使用しているPCには,株価爆上がり中のNVIDIAが開発したGPU RTX 3060やRTX 4060 (以下,3060, 4060)を搭載しています.そう,ロースペックなんです!
GPUの性能比較
さて,下記サイトを参考にGPUの性能を比較します.このページでは,Passmarkや3DMarkなどのベンチマークソフトのスコアや消費電力(W)などがまとめられています.以下では,単純に性能を比較したり,消費電力当たりの性能や価格あたりの性能についてデータを整理します.なお,消費電力に関して,幾つか記載がなかったので,そちらについては別に確認しました.
GPU性能(Passmark, TDP, Passmark/TDP, Yen, Passmark/Yen)
GPUの開発元は,主にNVIDIA社とAMD社,Intel社がありますが,まあ,NVIDIA社のシェアが最大ですね.NVIDIA社のGPUには,主にゲーミング用のGeforce RTXとそうでないRTXのモデルがあります.ただのRTXは高価すぎるとのことなので,今回の記事ではGeforce RTXブランドについて,現行の4000シリーズと私が持っているGeforce RTX 3060を比較します.モバイル向きの製品は省略します.
Passmarkのスコアに関して,私の使っている3060や4060の性能がかなり低いことが分かります.現行最高スペックの4090は4060の2倍くらいの性能があります.層でなくとも4070 SUPERや4070 Tiでも1.5倍程度の性能があります.
TDP(W)は,設計で決まる消費電力であり,4060の消費電力がかなり小さいことが分かります.一方,4090の消費電力は膨大ですね!
消費電力当たりの性能は,案の定4060が抜群ですね.4070 SUPERは性能と消費電力のバランスがよさそうですね!
さて,肝心の費用ですが,ばらつきが大きいですね.さいだいで7倍くらいあります.
4090のコストパフォーマンスは4060の1/3くらいしかありません.
おわりに
さて,ここまで,GPUの性能や消費電力,費用を比較してきましたが,問題があります.今,仕事で取り組んでいる数千万個~数億個の計算格子の流れ場を可視化した際に,上記のGPUで快適に操作できるか分からないことです!周りに,ハイスペックのGPUを搭載したPCを持っている人がいないので,実際に試すことが出来ません!
とにかく性能を必要とする場合は4090,ある程度の性能があり,コスパも良い物を求める場合は,4070 SUPERあたりでしょうか?
まあ,データを蓄積していくしかないですね!
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