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やられたらやり返す、倍返しできたら理想だけど、1%でも返していきたい

タイトルですが、”半沢直樹”の名台詞、、、らしい。というのも、私、半沢直樹を見たことがありません(汗) 日本中が熱狂したドラマとあって、えっ?観た事ないの!?って思う方もいらっしゃると思いますが、我が家、日本のテレビ番組を見られるようになったのはつい3か月くらい前でして(笑) こちらに嫁いでからはアメリカのテレビ番組ばっかり見てました。

私の住んでるハワイにはKIKU TVという日本のテレビ番組を放映しているチャンネルもあったので、KIKU厳選、日本の番組は見ていた。これがなかなか古い番組が多くて、流行のドラマとかは観れない。去年だったか、一昨年だったかは”おしん”を放映してて、もんのすごい古いんだけど、めちゃくちゃハマった。そして泣いた。多分全米が泣いたくらいの勢いで涙した。おしんって色んな国でリメイクされてるらしいけど、私が観たおしんを演じていたのは、田中裕子という女優さん。ジュリーこと、沢田研二の奥さん。もう3,40年前のドラマだと思うけど、今となってはあの頃のおしんより私のが年上。なにしろ当時の田中裕子がめちゃくちゃ可愛いし、そして綺麗。あどけない少女から少しずつ大人になっていくその姿、母になって強くなる姿、さすが女優だなって思った。小さい時は観たことなかったけど、大根めしという言葉が流行ったのだけは記憶にある。

おしんの周りにはとにかく意地悪な人がたくさん登場するし、次から次へと問題が起こる。そんな意地悪するー!?って見ている方が”チッキショーっ!”ってなる。それでもおしんは文句や言い訳はせず、出来ることを探し、自分の力で道を切り開いて、決して意地悪返しをしなかった。人を恨むとか、人のせいにするんじゃなくて、その悔しさをバネに自分に実力つけて、周りの人にも常に優しく、今あるものに感謝してる。1発逆転とか望まないで、地に足つけて、地道に生きながら、確実に自分に実力をつけていくし、自分が困っていたとしても自分は後回しで困ってる他人を助ける。そんな優しいおしんの周りには、いつもどこからともなく助っ人がやってくる。


”何かしてもらうより、してあげられる方が良い”


これはうちの父がいつも言う言葉。誰かに何かをしてもらうより、してあげられる方がよっぽど幸せだ、うちの両親はそういう考え。大人になり、結婚して、親元離れて知らない土地、国に移り住み、マトさん(夫)が私を支えてくれて、何も知らない私にいろいろ教えてくれた。その夫は出張が多くて、多分合計したら結婚生活の半分は留守だったのではないかと真剣に思うくらい出張ばかりの生活で、頼れる家族がいない土地で私を支えてくれたのは、出会った人々だった。


アメリカに嫁いで誰も知り合いのいないところから、今ではハワイやアメリカで出会った、心から信頼できる仲間がたくさんできた。特に夫の職業(U.S. NAVY)が同じ”Navy Wife”は境遇が同じとあって打ち解けやすかった。職業柄数年おきに引っ越しで、しかも夫が長期でいない間、子供たちを一人で世話をする。時には出産も引っ越しも全部一人でしなくてはならない。そういう状況をよくわかってるから、助けが必要な人がいると、どこからともなくNavy Wifeネットワークが作動して、あっという間にヘルプがやってくる。Navyに限らず、ミリタリーのどのブランチも、助け合いが基本で、団結したファミリーと言える。

英語も苦手、夫もほぼ出張でいないので、私は専業主婦だった。なので、私のメインの仕事は”子育て”で、子供たちが小さい頃は、24時間365日、お風呂に入る時も、トイレに入る時も、ずっと一緒。正直疲れ果てて1人になりたいと思ったことも何度も何度もある。お買い物に行って姉弟ケンカが始まり、人前で怒れずに車に戻ってドアを閉めたその瞬間に母ちゃんブチギレな日々も数えきれないほどある。なかなかうまくいかないトイレトレーニングにもイライラして不安だった。若くて人生経験の少なかった私は、おしんの様に忍耐強く物事を見られなかったと思う。夜、子供達を寝かしつけたその後の時間と、お友達と一緒に子供たちを遊ばせているだけが唯一ホッと出来る時間だった。

そういう日々を支えてくれたのはこの土地で出会った友人たち。子供たちが小さい頃に出会って、今では子供たちはどんどん手を離れて、子供抜きで自分たちがメインで会っているけど、本当に今でも心の支えだ。ミリタリーファミリーが多いから、引っ越しでバラバラになり頻繁に会えない友達も、そばにいる友達も、みんな本当の家族以上の存在だし、私の子育てを一緒にした、してもらったと、そう思う。彼女たちやその家族に何かあれば、やっぱり寄り添いたいと思うし、何か困ってれば力になりたいと思う。仲間だし、家族だと思っているから。



”あなた達は周りのみんなに育ててもらったんだよ”


って、子供たちにはそれをわかってもらいたい。世の中にはいろんな人がいて、家族と言えど分かり合えなかったり、家族よりも分かり合える他人がいたり。でも人間って、結局1人では成長できないんだから。嬉しさ、喜び、感動、愛する気持ち、そして悲しみ、苦しみも、1人じゃないから生まれるわけで。みんながいたから、今の自分がある、子供たちのもそういう気持ちを持って成長してもらいたいなと思う。


子育てのゴールは子供たちが自立して、自分の力で生きていけるようになること。そしてもっと大切なのが子供たちが幸せになってくれること。


そして、もう一つ分かるようになってくれるといいなと思うのは、


でもその幸せって、決して自分一人で全部作り上げたものではなくて、多くの支えがあったから、そしてあるからこその幸せなんだよって言うことをわかる人になってほしいなって思う。


そして支えてもらった人には、倍返しの感謝が出来たら最高だけど、そこまでしなくてもいいし、なんなら気持ちだけでもいいけど、感謝をする心を持てる大人になってくれるように、私も子供たちに示していかなければならないなと思うし、自分もそうありたいと思ってる。感謝してもらうよりも、感謝出来る人でありたい。



皆さま、いつも支えてくれてありがとう。







エッセイに登場する”出演者”である家族に”出演料”として温泉旅行をプレゼントするのが目標です。イッテQ!の温泉同好会の様な宴会をすべく、各自芸を磨いて待機中との事ですので、サポートしていただければ幸いです。スキ、シェアだけでもすごくうれしいです。よろしくお願いしますm(‐‐)m