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インドラの真珠:角度をつけて鏡を置く

 次に、2枚の鏡を向かい合わせでなく角度をつけておいてみましょう。その内側にスティックラー博士を置いてみると次のような鏡像ができます。

リンク先を開くと,スティックラー博士が互いに垂直な2枚の鏡の間に置かれた図が出ます。

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その結果、それぞれの鏡に鏡像が映し出されます。
右の鏡で赤い像ができます。その像が左の赤い像です。左の鏡でも像ができますが,この2つは重なります。90°の角度のため、有限回のステップで再び鏡像が重なり、有限回(この配置では4回)の鏡像しか生成されません。角度を変えると鏡像がぴったりと重ならなくなります。緑の点をドラッグして鏡の角度を変えてみましょう。(見出し画像)
 特殊な角度の場合のみ、鏡像のコピーが有限個となります。一致する角度は180°の約数であることを確かめてください。180°、90°、60°、45°、36°、30°、...といった角度です。これらの角度は、反射群の理論において重要な役割を果たします。

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なお,120°でも有限回になるのですが,スティックラー博士を構成する点の値に起因する誤差のためずれてしまいます。ほかにも,誤差でずれる場合があります。

 このようなものは、コンピュータ上だけでなく、現実にもありますね。次の写真は、絵はがきに鏡を置いてみたものです。90°、60°、45°、36°で置いています。

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