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不定詞 vs 動名詞【3日間完成 Day1】

不定詞とは?

「to+動詞の原形」のカタチを不定詞といいます。不定詞は、もともと「~する」という動詞だったものが、「~すること」という名詞の働きに変化したものです。

不定詞:to+動詞の原形
watch(見る)=動詞
to watch(見ること)=名詞

この「不定詞」というものは、どのような場面で使うのでしょうか?たとえば、野球が好きな人は、そのことを次のように英語で表現することができます。

I like baseball.(私は野球が好きです)

でも、「野球を見るのは好きだけど、するのは好きじゃない」なんていう人もいます。もし不定詞の存在がなければ、I like baseball. としか表現できません。これでは、野球をすることも好きなように聞こえてしまいます。ここで不定詞の登場です。

I like to watch baseball.(私は野球を見ることが好きです)

to watch baseball(野球を見ること)と「名詞」の働きをしてくれているため、likeの後ろに置くことができるようになり、無事に「野球を見ることが好きだ」と表現できるようになりました。

さらに、次のような表現もできます。

I like to play baseball.(私は野球をすることが好きです)
I like to teach baseball.(私は野球を教えることが好きです)

このように、不定詞を使うことで発信力の幅を広げていくことができます。

また、不定詞は名詞の働きをするため、英文の中のいろいろな場所に置いてあげることができるようになります。

To watch baseball is a lot of fun.(野球を見ることはとても楽しいです)
主語(S)として使う

I wanted to watch baseball today.(今日は野球が見たかったな)
目的語(O)として使う

My dream is to watch baseball at Yankee Stadium.(僕の夢はヤンキースタジアムで野球を見ることです)
補語(C)として使う

ただし、主語として不定詞を使った場合、頭でっかちな文になってしまいます。このような表現は基本的に避けられ、長い不定詞部分は文末に移動させます

To watch baseball is a lot of fun.

---- is a lot of fun to watch baseball.

このとき、単純に文末に移動させるだけでは、唐突に is から始まる英文になってしまいます。そこで、仮の主語 It を文頭に置き「It is ~ to V」(Vするのは~だ)のカタチにします。

It is a lot of fun to watch baseball.(野球を見ることはとても楽しいです)

この It は仮置きのため、「それ」とは訳しません。


不定詞 vs 動名詞

動名詞とは、その名の通り「動詞を名詞にしたもの」です。「動詞のing形」で、もともと「~する」という動詞だったものが、「~すること」という名詞の働きに変化します。

I like watching baseball.(私は野球を見ることが好きです)

「不定詞と同じじゃないか!」という話なのですが、全く同じであれば動名詞の存在意義はありません。不定詞と動名詞は同じ「~すること」という解釈ですが、それぞれの持つニュアンスは異なります。

不定詞(to V):「未完了」ニュアンス(これから先のこと)
動名詞(Ving):「完了」ニュアンス(すでにしていること)

ここから、以下のような使い方の違いが生まれます。

My dream is to watch baseball at Yankee Stadium.(僕の夢はヤンキースタジアムで野球を見ることです)
まだ実現していないこと(未完了)を表すため不定詞を使う

My hobby is watching baseball at home.(僕の趣味は家で野球を見ることです)
普段からやっていること(完了)を表すため動名詞を使う

それぞれの英文の中で、dream(夢)の話であれば不定詞、hobby(趣味)の話であれば動名詞と、相性の良い組み合わせがあります。

これは、いろいろな英文に触れていきながら(発信トレーニングをしながら)ひとつひとつ落とし込んでいく必要があります。


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