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アヒルへの執着2

 あの忌まわしい事故から20年以上が経った。私もいい歳こいた大人になったのであの衝動に振り回される事はないだろうと思っていたが、最近またぶり返してきているような気がする。やはり、アヒルのあの姿にはここ惹かれるものがあるようだ。あの後、中学の通学路にアヒルをビニールプールで飼ってる家があってそれを眺めるのが楽しみだったのを最後に直に遭遇する機会に恵まれなかった。最近はもっぱらYouTubeでそういう動画を見て楽しんでいる。しかし、所詮は動画であるのと日本製のアヒル動画は飼い主の要らないダミ声が入ってる場合があるので純粋に楽しむには向いていないのが現状だ。なので、最近はどこかにアヒルがいないか探索行に出かけるようになった。手賀沼や印旛沼まで行ければ理想だが面倒な時は松沢病院で飼われているガチョウを眺めに将軍池公園に通っている。


 Q:アヒル以外の鳥ではダメなのか?

 結論から言うとダメである。全くソソらない。水鳥なら似たようなやつでもときめくかと思ったが、コブハクチョウやガチョウを見に行ってもそこまでワクワクしない。やはりあの間抜けヅラを見ないとダメなようである。さらに言うならば、やはり野良になっていなければならない。井の頭自然動物園とかマザー牧場のアヒルを見に行ったりもしたのだが私が必要なのはアヒルという家禽がなぜか人間(創造主)の管理下を逸脱して自然下にいる矛盾した状況のようである。これが無いとダメらしい。このギャップが私にえも入れぬ可笑しさを与えてくれるのでワクワクするようになってしまった。

 今は都内に住んでいるので野鳥自体がそこまで多くないが、どこか公園の池にアヒルがノラになっている所があれば関東圏内であれば出掛けて行きたいし、時間と予算の許す限りで探索行にも行きたい今日この頃である。

 千葉は地元というアドバンテージもあるが合鴨農法や鳥インフルで全羽殺処分の憂き目にあったもののアヒル牧場が匝瑳市にあるのでノラアヒルがいるのではないかという期待が私の中には存在する。人生まだまだ楽しみができたという所だろう。ただ、見つけた所でどうすることもできないが。その発想力が死んでしまっている所に老いを感じてしまいそうである。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

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