【感想】フェイス/オフ

1997年　アメリカ
監督　ジョン・ウー
出演　ジョン・トラボルタ
　　　ニコラス・ケイジ

あらすじ

息子の仇でもある極悪テロリスト、トロイを遂に追い詰めたFBI捜査官のアーチャー。死闘の末、彼を逮捕することに成功したが、逮捕の間際、どこかに時限爆弾を設置していたことが判明する。
トロイの意識が戻らないため、爆弾のありかは分からない。彼の弟からその場所を聞き出すため、アーチャーはトロイの顔を移植して刑務所に潜入することになる。
一方その頃、意識を取り戻したトロイはアーチャーの顔を移植し、その事実を知るものを殺害。これで二人の入れ替わりを知るものはお互いだけになった……。
正義と悪が入れ替わる、ハイテンションアクション映画。

感想

お正月なんで自分の好きな映画を鑑賞することにした。ジャンルとしてはサスペンスとかホラーも好きだけど、繰り返し見るならやっぱりアクションに限る。と、いうことで『フェイス/オフ』です。

もうね、序盤のシーンから脳汁出まくりですよ。2丁拳銃で横っ飛びしながら撃ちまくるニコラス・ケイジ。それを華麗に交わしながら応戦するジョン・トラボルタ。かぁっこいい！

この映画のアクションシーンって、はっきり言ってしまえば、決め過ぎていてあんまりリアリティはありません。場面場面を切り抜いてみればくさ過ぎるというか、カッコつけ過ぎというか。でも、それを振り切って最後までやるもんだからとんでもない完成度になってるんです。

私の一番好きなシーンは、鏡を挟んで対峙して、お互い鏡に映った自分の額を打ち抜いてから始まる銃撃戦。もうね、やりすぎだと思うでしょ。映画だとしてもあまりにわざとらしいというか。でも全体がそんな雰囲気だからそれがとてつもなくクールに見えちゃうの。はー、もう好き。

ストーリーについて言えば、とんでも科学&ご都合主義展開という、いわば古き良きハリウッドを踏襲している感じなんだけど、まぁあくまでアクションメインだから、そこまで気になりません。それまで全く入れ替わりなんて知らなかった警察サイドが、ラストで急に「なるほど全てわかった！」ってなるのだけは首を捻るけど。

そういう細かいことはおいといて、ストーリー面で重要なのは主演二人の関係性。これに尽きると思います。正反対の二人がお互いバレないように試行錯誤していくんだけど、その様子がテンポよく展開していって気持ちいいんです。残忍だけどどこか憎めないトロイが意外といいパパをしてたりするのが好き。

そんでもって、そんなストーリーを支えているのが主演二人の好演です。ウィキで読んだんですけど、監督がそれぞれにお互いの演技映像を見せて、癖とか動作の特徴を研究させたらしいんですけど、その成果が見事に反映されていると思います。そういう細かい仕事っぷりが本作を単なるアクション映画ではない傑作にしていると思います。

あと、トラボルタ。微笑みながら首を傾げるシーンがよくあるんだけど、めっちゃ怖すぎて逆に笑えてくるので、ここだけでも見てほしい。

はい、まとめます。ド派手なアクションから繊細な演技まで見どころ満載、文句なしの傑作映画です。今見てもめちゃくちゃ楽しめる作品なので、まだ見たことない人は是非ご覧あれ。

以上、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお疲れ様でした。