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筑波比文 2年生でとった講義レビュー


はやいことで1年が経ってしまいましたね、もう3年生らしいです。こわ。
1年経ったということは単位もたくさん取ったということなので去年と同様課題の重さ、レポート、おすすめ具合などをレビューしていきたいと思います。

基本情報
領域→表現文化領域
コース→文化創造論(orテクスト文化学)
資格等→春まで教職英語、秋で履修とりやめ

【専門導入基礎演習】


・英米ヨーロッパ領域専門導入基礎演習(春AB)→A+
イメージとしては1年生でやった比較文化研究をもうちょっと専門的にしたかんじです。この領域は歴史も文学もジェンダーも社会学も、かなり幅広く先生がいらっしゃるので自分の専門や興味との共通点を見出しやすくて非常に好きです。オンライン開講でしたので交流の場はあまりないですがそのぶん先生方の話をたくさん聞けてよかったです。講義とったことないけどこの先生こんなかんじなんだ、という雰囲気が掴みやすいので専門導入基礎演習は全体的におすすめです。たくさん取りましょう。
レポートは5つくらい課題があるうちの選択制でした。自分の関心に引き合わせて書けるものを選びましょう。

・フィールド文化領域専門導入基礎演習Ⅱ(春AB)→A
都市地理学方面の演習でした。フィールドワークということで東京の下町とか歌舞伎町とか新宿とか、そのあたりの巡検にも行きました。東京について班でテーマを設定して、事前研究→グループ発表→巡検→事後報告(レポート)という流れでした。けっこう歩きますが巡検楽しかったし、なかなか東京を地理学の観点で見ることがないと思うので視点がかなり変わってたのしかったです!

・表現文化領域専門導入基礎演習(春C)→A
主専攻なのにA+がとれなくて悲しいがちです。今年はテクスト文化の先生が主導して講義されていました。文創もこの領域のはずですが……
内容としては、オーディオドラマの作家さんの作品を取り上げてそれについてお話を聞いたり、よいレポートの書き方を学んだり、というかんじです。他の領域で無視されがちな説得力あるレポートの書き方など丁寧に教えていただけるので自ずと文章が上手くなると思います。実際テク文の学生は他専攻と比べてレポートの形式がしっかりしてるがちなので。一回受けるだけでかなり意識が変わると思うので、他専攻の方もぜひ受けるとよいかな〜と思います!

・日本・アジア領域専門導入基礎演習(秋C)→A+
初回授業で卒論発表会を見学(オンライン)しました。自分の専攻ではないですが、この論文おもしろいな〜とか、視点がよいな〜とか、テク文と共通点あるなとかいろいろ学びがあって意識がかなり上がりました。日本文学の研究法など細かく説明していただいて、自分の専門にも活かせそうな有益情報をけっこう拾えたかなと思います。レポートのテーマが抽象的で非専攻だと特に苦労するんですが、領域の人にとってはそのまま卒論構想になるのでぜひがんばってほしいところです。

【専門科目】
日本アジア領域

・日本文学講2(秋AB)→A
これはおすすめです!!みんな取ろう!!挽歌について学びました。和歌も慣習も時代とともに変化するとはいうけど、それの原因って死生観に由来するんですね…わりとそういう話が好きなので和歌知識ほぼなくても楽しく受講できていました。テストは簡潔に説明できる力が問われてる感じがしました。内容も先生のお話もとてもおもしろいのでぜひ受講を、!

・日本文学講読7(秋AB)→A+
近現代文学の講義です。毎回違う作品が取り上げられててそれと社会の流れを関連付けながら先生が説明してくださる、というかんじです。先生も仰っていましたがかなりテク文要素が強めかもしれません。レポートです が、文字数そこまで要求されないかわりに考察作品のポテンシャルがかなり問われる気がします。本を選ぶ時点で評価が半分程度決まるといっても過言ではないと思うので受ける人は本選びをガチりましょう。

・日本研究講義(春AB)→B
茶の湯についての講義。茶の湯のありかた、芸能、逸話、など派生したお話を毎時間聞きました。学生による質問の時間がかなり設けられているので興味のある人は積極的に(とはいえ質問者はけっこう固定がちでした)。レポートは…わたしがBなのでなにも言えませんね…文献探しですこし手こずるかもしれません。

・日本の生活と文化(秋AB)→B
B評価に関しては私の怠慢(2回休み)ですね……。みんなちゃんと授業に出席するんだよ。江戸時代あたりの城下町門前町あたりの暮らしの講義です。歴史資料が載ってるプリントが配られてそれを見ながら解説される、というかんじの授業でした。レポートはこれもBなのでなにも言うまい。

【専門科目】英米・ヨーロッパ領域

・英語圏文学・文化研究Ⅱ(春AB)→B
大いなる遺産(Great Expectations)講読。Chapterごとに要約担当が決められてて、授業で発表というかんじです。
テスト勉強はちゃんとすること、要約課題は手を抜くな、と自戒をこめて言っておきます。

・イギリス文化特講(秋AB)→A+
イギリスの女性労働史についての講義。これも要約課題がありますが日本語文献なのでそこまで苦じゃないです。テストですがけっこう書かされるというか詳しく書こうと思えば字数自由なこともあってかなり書けてしまいます(たぶん70分で2000字くらい書いたのでは…?)。ちゃんと用語とその定義、どう説明されていたか、などを纏められる程度に復習しておきましょう。理解さえしていればそんなに難問じゃないです。(私もテスト勉強ほぼほぼ一夜漬けなので、、)

【専門科目】フィールド文化領域

・文化人類学研究演習ⅴ(秋C集中)→A
文献を読んでレジュメに纏めて発表→疑問点を提示→みんなで議論というかんじでした。AC6回収のつもりでとったんですけど、わりと文献が難しい(文意がつかみにくい)し感想が出てきづらくて苦労しました。

・民俗学研究Ⅱ(春AB)→A
比文の民俗学の先生は非常によいので人文の人も受講するのをおすすめします!!祖霊信仰とかを学びました。柳田國男研究というのが適切かもしれない。レポートも授業を聞いていればそこまで書くことには困りません!

・民俗学研究演習Ⅱ(秋AB)→A
グループにわけられて、各々でとりあげる文献を決めて要約・考察などをする講義です。各自の負担はそこまで大きくないですが、文献選びがそのまま評価に直結すること、単位稼ぎの人間が集まるとやる気のある人に負担が集中してしまうので受講予定の人は最低限やる気のある人の邪魔だけはしないようにしましょう。

【専門科目】文化科学領域

・先端文化学研究Ⅳ(秋AB)→A
東洋思想、禅に関して鈴木大拙の著書を参照しながら社会に通ずるものはないか、など考える授業。要約課題がある(一回)のと、自分のレポートの指針をパワポなどで発表するのがあります。あと、じぶんのパートじゃなくても文献は読んでおきましょう。流し読み程度でよいので。レポートもテーマははやめに明示されてるんですが字数と期限が直前になるまで出なくて1週間で5000字書くことになりました、、はやめに着手しましょう。

・先端文化学研究Ⅵ(秋AB)→A
レヴィナスです。中間レポート×2と期末レポートが課されます。負担ではありますがこれがないときっと訳わからなくなってしまうので妥当な課題量ではある気がします。うーーん難しかった………

【専門科目】表現文化領域 テク文

・テクスト文化学演習Ⅰ(春AB)→A
映画考察の授業です。スプレッドシートを使って意見交流をするというかんじ。余談ですがスプレッドシートは事故が多い(間違って消したり入力が反映されなかったり)ので便利だけどあんまり好きじゃないですね…

・テクスト文化学演習Ⅱ(秋AB)→B
私の怠慢ですね…よくBとれたなおまえレベルのレポートを書いてしまった。
あしながおじさん講読の講義です。ジェンダー、人種、格差社会など社会問題と関連づけて考察しました。「ラブストーリーの定形がシンデレラストーリーになっている」ことがよく言及されていました。

・テクスト文化学演習Ⅲ(春AB)→A
これはひとつの小説に関してテーマを決めて考察をする講義です。学問である以上ある程度小説が重くなってしまうのは仕方ないんですがけっこう読むのに疲れてしまってそのせいかレポートも適当に書いてしまった気がします。かなり反省している。
レポート講評会なるものがあって、正直心理的負担はデカいですが人のレポートを見られる授業ってテク文くらいしかないと思うので力は非常に付いたと思います。

・テクスト文化学演習Ⅵ(秋C)→A+
海外漫画考察の授業。日本漫画とかなり違うので、その表現技法などに注目しながらいろいろ発表考察していました。グループに分けられるので普段の演習よりも仲間がいて心強かったです。必須課題とオプション課題があって、オプション課題をやることで成績アップが望めます。国際子ども図書館を訪問してその訪問記を書いたりとかがオプション課題です。

・テクスト文化学研究Ⅱ(秋AB)→A
研究なので、毎時間取り上げられる文献が違って、飽き性な私はこっちのほうが演習より合ってました。テーマは語りの手法について。レポートもそれに基づいたテーマで各自作品を選んで書く、というかんじでした。今回もレポート講評会はありました。考察作品と参考文献がよかったのでレポートもかなり書きやすくて先生からもお褒めの言葉をいただきました。作品選びはほんとうに大切。なんでAかというと(おそらく)日々の課題の怠慢ですね。積み重ねってこういうところでダイレクトに響いてくるのでちゃんとがんばるなら全部がんばりましょう。(自戒)

・比較文学研究(春AB)→A
文学における他者表象をテーマに、毎回いろいろな作品を取り上げて講義してくださりました。比較文学は元々やりたかった分野なので楽しかったですし表文じゃない文学専攻の人にとっても色々と見方がかわるよい講義だったのではと思います。日本文学も海外文学も横断的にやってくれたので視点が凝り固まることもなくて説得力……!となりました。レポートはまあまあ自由に書かせてくれた印象です、が論じることが難しすぎたり視点が多すぎると永遠におわらない地獄を見るので気をつけましょう。論点設定と作品選定がコツですかね…

・比較文学演習Ⅱ(秋AB)→A
34年生むけ講義に特攻しました。2年生は2人くらいしかいなかったですたしか。標準履修年次は自分の専攻ならば無視してしまってよいと思います。「〇〇年次開講せず」がいつくるかわからないので。
内容ですが、異言語(翻訳、方言、手話などなど)に着目して作品を選定→パワポとかレジュメとかにまとめて発表というかんじです。上級生が多いということで発表レベルが高くてひぇーーとなっていましたが、そのぶん学ぶことも多くて受講してよかったかなぁと思っています。自分の場合は先行研究と作品が有能だったのでギリなんとかなった(?)のかなぁと、、先輩たちにはじゃっかん聞き苦しい発表だったかもしれませんが質問とか意見とか色々ありがとうございました。

【専門科目】表現文化領域 文化創造

・表象芸術論演習Ⅱ(春BC)→A
オンデマンドだしちょうどコマが空いていたので受講。シュルレアリスムの講義でした。正直このへんの画派ずっと苦手であんまり見てこなかったんですけど、学問的に掘ってみるとわりと深くておもしろいなーとなりました。文創研究Ⅳでもシュルレアリスム少し出てきて、自分のなかで繋がってよかったです。この先生は非常勤で普段つくばにいらっしゃらないので今後開講されないかもしれないしされるかもしれないです(曖昧)、開講されるようならぜひ受講をおすすめします。難しいけど学にはなると思うので!

・表象芸術論研究Ⅱ(秋AB)→B
万博、博覧会やつくばエキスポセンターなどと当時社会について先生のお話を聞く、という授業です。レポートの点が同じだった知り合いと成績点が違ったのでレスポンたぶん内容も評価されている……?どこかの講義で言ってたんですが学校全体的に出席点という概念について見直しが求められたらしいです。みんなレスポンは真面目に書きましょうね。
期末ですが、わりとはやい段階で出されるので我々が死んでる12月に被らなくてほんとうに助かります。4つくらい展覧会があってそのどれかを選んで訪問→レポートを書くというかんじです。標準履修年次が34年だったので評価はまあまあ辛口です。考察のテーマ設定と先行研究探しが大変だった記憶です。

・音楽文化論研究Ⅱ(秋AB)→A+
「生と死と仮面の舞踏」がテーマ。いろいろな音楽作品とそれらのテーマを結びつけながら講義してくださりました。楽譜が見れたり音を聴けたりするので非常に楽しい授業でした。サンサーンス「死の舞踏」は勿論、謝肉祭でも死の舞踏モチーフが使われてるとかなんとか。
受講生は音楽知識がある人がまあまあいるので毎回のレスポンスペーパーの素晴らしいコメントを見てひえ~怖いと思っていました。そのぶん気づきも多くて刺激にもなりました。
この先生、期末レポートは何でも書かせてくれるので音楽オタクの人間はオタクレポが書けますよ。

・文化創造論演習Ⅳ(秋C)→A+
先生は上といっしょです。ということで期末レポの自由度が非常に高いです。「窓と芸術」についてがテーマで、映像作品や文学作品、絵画などにおける窓に着目して考察する講義でした。窓とひとくちに言っても色んな役割があるし形や大きさも種類によって違うんですよね~、その役割や表現効果などに注目しながら作品を分析しました。生徒の有志発表がとても良くて……!このテーマ好きだなとか自分の進捗途中のレポートの新たな視点が見つかったりですごく刺激を受けました。

・文化創造論研究Ⅲ(秋C集中)→A+
ヴィーナスとヌードと裸体についての授業。元々秋AB開講だったのが先生のご都合でC集中に移動、というかんじです。今年以降はどうなるんだろう。
オンデマンドだったので「ん??」と思ったら戻して理解する……ができるのでよかったです。イデアとか哲学絡んできて難しいので……。レポートは無し、普段の4つキーワードと感想(任意)で評価です。初期シラバスには期末云々書いてあったのでもしかしたらAB開講だったらなにかあったかもしれません。

【専門科目】比文専門(AC6)換算の人文講義

・人間社会と宗教(秋AB)→B
人文の講義ですが換算できるらしくてそれを知らずに受講していました。ラッキー。宗教社会史というかんじですかね、諸宗教と当時社会・思想・哲学を結びつけて考えたり、現代の問題でいうと墓制についてどう考えればよいのかとか。テストはmanabaによるオンライン形式です。3問長文記述式。持ち込みOKですが普通に焦るのでテスト勉強はしておきましょう。

・宗教学b(秋AB)→A+
換算できることをしらずに受講その2。
もともとこの先生に興味があったことと宗教研究がまあまあ肌に合っている感覚があったので人文だけど講義なら、と特攻しました。Twitterとかチャットのサイト?を使って呟くと前のスクリーンにコメントが表示されて新感覚授業でした。たのしい。
中間と期末で1本ずつレポートが課されました。A4×2、3枚。人文宗教主専攻の人は本か題が推奨で、私もそちら読みはしたんですが論じるのが無理だなとなったのでどちらも別課題で執筆しました。資料映像を見てそれについて考えたことを論じろ、というのでなにかしら書かせてくれるのがありがたいです……そして別課題は評価が一段階落ちるらしいし字数大幅に超過したので評価せいぜいBだと思ってたんですが思いがけず好成績とらせていただいてほんとうにありがとうございます……

【おまけ】人文の言語学

・英語音韻論・形態論(2)a (春AB)
同上(2)b  (秋AB)
→A+
とてもよい授業でした!!秋から教職やめたんですがこの先生の講義だけは取ろうと思って秋もとってるくらい。
春は音韻中心、秋は形態中心の講義でした。とにかく先生の授業がほんとうに上手。わかりやすいし楽しいし毎週の楽しみでした。特に形態のほうは知っておくと英語の派生語への理解がかなりしやすくなります。

・英語論文講読(2)a  (春AB)→A+
動詞についての英語論文を読んで毎週指定セクションをA4一枚に要約して提出というかんじです。レポートテンプレートなるものを使って書くので慣れないうちは混乱しながら書いてました。すぐ慣れましたが。
期末は毎週読んできた論文から自分が関心をもったことにテーマを設定してA4一枚程度に纏めようというかんじでした。自分は教職をまだとっていたので教授法について先行研究を参照しながら纏めました。いがいと分量が少ない(1枚なので)ので適度な要約力も大事です。

・英語論文講読(4)a (春AB)→A
まじで難しかったのでとれてBかCだと思っていました、先生ありがとうございます……この接続詞って実はここに繋がっているように見えて違うんだぞ!とかどことどこが並列か、とか、形式主語Itの中身って本当にこれで良いの?とか。読み流してしまうような文章でも理論的に考えるとかなり難しい構造になっていて、今までの自分の適当さを痛感しました。
試験はmanabaで、ファイルが公開されてそれを見ながら解答を作成して提出というかんじでした。テストが対面かオンラインか最後まで悩まれていたので今年は対面でやるよ~というのは十分ありえます。対面の場合は持ち込みできないみたいなことを言っていたのでちゃんと勉強して臨みましょう。

おわり

長い長い授業レポートでしたがお付き合いいただいてありがとうございました。
さすがに長すぎるなと思い目次を設置したのでご利用ください。
AC6回収キツいけどがんばろう。


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