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ラブレター、または怪文書。

 第一回が2019の3月に、第二回が2023の2月2日に配信された、コウボーイ企画。https://www.youtube.com/live/3YYfO6EuQl8?feature=share

 その時に応募したお便りを、記録として公開しておこうと思う。オタクが言ういわゆる"お焚き上げ"というヤツです。とは言ったものの、別に採用されなかった事に怒っている訳でも悲しんでいる訳でもないので、100%自己満足の記録用です。以下原文↓

【3年前、卯月コウを見始めて間もない頃の俺は、再生数が数百回のボカロを好む逆張りであり、SNSでの馴れ合いを直ぐに寒がるインターネット・冷え性であり、アニメや漫画が好きなのにそれをひどく恥じているような化け物だった。

 幼少期に、這いよれ!ニャル子さんのアニメを視聴中に、『萌えアニメは気持ち悪いものだ。恥ずかしいものだ。』と母親に怒られて以来、俺の頭の中にはオタク文化を嫌悪する第三者(ある種のメタ認知)が住まわって、俺を嘲笑してくるようになった。給食の時にボカロが流れても知らない振りをし、クラスで周りも気にせず大声でアニメの話をする奴らを軽蔑しつつも羨ましがっていた。

 趣味嗜好に対して逆張りをしていたのも、自分が周りに馴染めないことの原因を『自分と周りの価値観が違う』から仕方ないと他責し、予防線を張るためだったからだと今では思う。だから自分が好きなものが世間でもウケ始めると、俺に友達ができないのは俺に原因があるなによりの証左のように感じられて嫌だった。

他人に興味が持てなかった。興味を持つのが怖かった。一目惚れと頬を染めるギャルや、今期の嫁は〇〇ちゃん!と息巻くオープンオタクを横目に、俺は友人や好意を抱いている人に対して、『今目の前にその人の上位互換が現れても、それでも今の相手を好きと言い切れるか?』と机上の空論に本気で頭を悩ませていた。

 そんな救いようのない醜い化け物だった俺を殺してくれたのが卯月コウだった。

 勿論、見始めたきっかけは例に漏れず最悪で、コウが男Vであるから頭の中の奴らが馬鹿にしてこないからだし、にじさんじの中でも正統派に人気!って系統じゃない所が逆張りを刺激したからだし、好かれることは無いが、嫌われる心配もない配信者とリスナーの距離感が心地よかったからだ。

 変化に気づいたのはfantasia以降だった。俺はコウのライブの成功が自分の事みたいに嬉しかった。自己投影でじゃなく、他人の幸福で自分も幸福になる感覚を初めて理解した。逆張りだったはずなのに脱法ロックを褒めるファンの声が嬉しかった。友達と初めて幕張メッセで人目を憚らずに大きな声でオタク丸出しな話をした。

 そして、こうして企画の文章を書き終え、俺にとって『卯月コウ』が代替不可能と言い切れる事に気がついた。誕生日おめでとうコウ。いっぞ!】

以上です。ここまで読んでくれて、𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬────。