乳がん治療の病院探し
ステージ0の非浸潤性乳管癌と診断された私ですが。
診断が下ってから治療する病院を探すのではタイムロスが生じると思い、先行して入念な病院探しを実施していました。
どうやって探せばいいかわからなかったので、とりあえず「乳がん 病院 東京」で検索。
当然、病院の公式サイトからネット記事まで山ほどヒットする。
そこからどんな情報を取捨選択して、何を基準に選べばいいのか全然わからない。
転がっている情報自体も玉石混淆だろう。
しばらくは意味もなくネットを彷徨う毎日。
これでは全然探せない、と思い、信頼できる専門家にアドバイスを乞うことにしました。
ありがたいことに、以下の方々の力を借りることができました。
・検査をしてくれたクリニックの先生
・知り合いの医師(乳腺が専門ではない)
・会社の医務室の看護師さん
・偶然のツテで巡り会った乳がん専門医の方
4名ほぼ共通のアドバイスが以下2点。
①しっかりした乳腺外科を持つ大学病院を選ぶこと
②なるべく自宅から通いやすい病院を選ぶこと
①について
・どの医療機関もガイドラインに沿って診断・治療を進めるので、乳がん診療の実績が多くある乳腺外科を有している病院であれば、基本的に問題はない
あとはもはや好みの世界
ブランドや名医にこだわる人もいるにはいるそう…
・主治医との相性も重要だけれど、こればかりは会ってみないとわからない…
②について
・治療で長いお付き合いになるかもしれないので、病院は自宅から近いに越したことはない
・「近い」=「通院が負担でない距離」と解釈
・お天気が良くない時、体調が良くない時も移動が負担にならないか
・家族が負担なく病院に来られるかという点も、考慮しておいて損はない
例えば我が家ならば、
・治療説明や手術付き添いで夫に来てもらう必要がある時
・息子がどうしてもママに会いたいと駄々をこね、病院外でなら会うことが許可された時
こういった場合に、自宅から容易に病院に来られる距離であれば、家族の負担も多少軽減できる可能性が高い
そして乳がん治療に特化した視点では、以下のアドバイス(要約)をいただきました。
・私の場合は早期のがんである可能性が高いので、治療に一刻を争うわけではない。ゆえに、自分が納得できる治療の受けた方がいい
・症例数(手術件数)の多い病院は、その数に比例して一定の信頼度がある
1人で闇雲にネットを彷徨っているよりずっと実りあるよ…!
これらを踏まえて、改めて病院探しです。
病院探しの軸として活用したツールは以下の2つ。
・DPCデータ
DPCデータとは「診療群分類別包括払い(DPC)制度」に基づくデータのことで、病院が入院患者ごとに「診断名」「治療方法」「入院日数」等のデータを厚生労働省に提出しています。
このデータが厚労省で集計のうえ公表されているので、これを利用して乳がん手術件数の多い病院をピックアップしました。
↓のサイトを利用して簡単に調べられました。
・イシュラン乳がん
科学的根拠に基づく治療を行っている病院や医師を、一覧で紹介してくれるサイト。
マップや絞り込み検索機能もあり。
がん診療連携拠点病院であるか/乳腺専門医がいるか/乳房再建実施認定施設であるか/女性医師がいるか、といった条件で絞り込みをかけつつ、マップで各病院の位置を確認可能。
そして、病院ごとの手術件数や医師人数等も一覧で確認でき、最終的に各病院の公式サイトに飛べるという、かゆいところに手の届く仕様。
ものすごい回数アクセスしました私。
都内における乳がん手術件数TOP3病院は、がん研有明病院、聖路加国際病院、国立がん研究センター中央病院。
年によって順位が変動するけど、この3つがTOP3をくるくるしていることが多い感じがしました。
どこも私の自宅から30分〜1時間くらいで行けそうだけど、「近くてラク」という距離ではない。
てことで、自宅近辺での病院探しに注力。
・妊娠、出産希望を尊重してくれるか
・乳房再建技術がしっかりしてそうか
先に記載したアドバイスにこの2点の視点を加えて検討し、候補を順天堂大学医学部附属順天堂病院、東京大学医学部附属病院、日本医科大学付属病院の3つに絞り、最終的に自宅から30分以内で行ける東京大学医学部附属病院に決めました。
候補になった3病院それぞれの手術件数は、250〜600件の範囲。
いずれもハイボリュームなので、安心して選んで大丈夫と、アドバイスを乞うた各専門家の皆様にも太鼓判をいただきました。
そして乳がん告知を受けたその日に、検査してくれたクリニックの先生に紹介状を準備していただきました。
東大病院の先生の指名はしていません。
高名な先生でないと嫌とかいうことは全く無いし、信頼できる先生に出逢って納得できる治療を受けられたら十分です。
その出逢いは、完全に運にまかせる。
がんになるのが運命だったなら、主治医に出逢う運命もすでに用意されているでしょう。
さあ準備完了。
次からは東大病院でお世話になります。
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