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術後初の健康診断(術後149日目)

乳がん手術後初めて、会社の定期健康診断を受けてきました。

これまで何とも思ってこなかった健康診断、今年は、どことなく憂鬱でした。
憂鬱の理由は2つ。

1つ目は、昨年の健康診断オプションの婦人科検診で乳がんが見つかったトラウマ。
早期発見早期治療できたので、良かったことしかないのですが、よもや何もないだろうと思って受けた検診で悪性疑いを告げられた時のショック。
確定診断がつくまでの、まっったく落ち着かない気持ち。
祖母が乳がんサバイバーだったので、遺伝性に警戒して検診を受け続けてきた私でも、強いショックと絶望がありました。
できることなら二度と経験したくない…。
という気持ちからくる憂鬱感。

2つ目は、まだ右胸が再建途中の状態で健康診断を受けねばならないこと。
弊社の健康診断は、会社指定クリニックで指定日に受診する形式で、ある意味集団検診です。
同じ日に、同じ会社の社員多数。
更衣室で一緒に着替える時に右胸が見えたり、漏れ聞こえる健診中の会話で図らずも乳がんのことを知られたりしたら嫌だな、という気持ちがありました。

…というのをブツブツと実母に愚痴ったら、行ってしまえば終わるもの、そして乳がんのことを知らない人がチラッと見たくらいでは、あなたの胸は全く違和感を感じないレベルだよ、と励ましてくれました。

そして迎えた健診当日。
しょっぱなから、中途半端に面識のある人と更衣室に入るタイミングか一緒になり、ほらやっぱり憂鬱…と思ったものの、コロナ対策で受診人数と時間帯が厳格にコントロールされているからか、更衣室には私達2人だけ。
互いの姿をほぼ見ず検査着に着替えることに成功。
いざ着替えて健診エリアへ行くと、偶然にも乳がん罹患を報告済みの親しい先輩・後輩がいて、意味もなく気持ちがラクに。

そして健診が始まってしまえば、もう流れ作業で淡々と。
問診で既往歴を確認されたり、エコー検査で腕を上げるよう言われた際に、1月に手術を受けて現在エキスパンダー留置中であることを伝えれば、「そうなんですね、わかりました」と慣れた様子で対応いただけました。
当たり前か。
乳がんに限らず、治療中の病気抱えてる人は沢山いるものね。

唯一大変だったのは、胃部レントゲン。
まず何も伝えずに胸部レントゲン撮影したら、エキスパンダーのマグネットが不審物として写り込む w
「身体に何か磁石みたいなの入ってます…?」と聞かれ、事情説明。
「あー、はいはい、なるほど!いやー、ちょうどピップエレキバンみたいなの写ってたから、何かなーと思って」と、納得された様子の技師さん。
エキスパンダー留置中でもレントゲンは問題ないからと完全に油断して、先に伝えなくてごめんなさい 笑

私、実は、バリウムを使っての胃レントゲン初めてだったんです。
仲の良い上司から「(バリウムは)セメント状」「飲んだ後に即あっちこっちグルグル動かされる」という、断片的な情報しか得ておらず。
何がなんだか全然わかってないまま行ったんですけど。
「結構動くけど、(手術の傷やエキスパンダーは)大丈夫かな?できる範囲でいいですからね」と、技師さんに言われ。
へ?と思っていたら…

胃部レントゲンて、横に上に逆さに動く検査台に立たされて、「右向いて」「一回転して」「もうちょっとあっち向いて…そこで止まって!」とかいう指示に従ってひたすら私が動くんですね。

斜めの検査台の上で、右上半身を庇いながら回転するとかムリ。

芸の覚えの悪いアシカか何かか私は、と思うような動きで、何とか一連の指示を全う。


初めてのバリウムも微妙だったけど、そんなこと忘れてしまう検査台でのしんどさ。

胃部レントゲンで恐ろしく体力を消費しつつも、無事健康診断終了。

実母の言う通り、やってしまえば何てこともなかった。
こうやって、小さな1つ1つの"術後初めて"を乗り切っていくんだなきっと。


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