BL二次創作はクレープと同じ
巷ではやれ『〇〇攻め主義』だの『〇〇受け主義』だのありますが、さて自分が好きなのはどれ?と訊かれると対応に困る……なんてことありませんかね。
私は大変答えに困るのですが。
何故かというとその時にピンと来たキャラにいちゃいちゃして欲しいので、系統としてなにかに当てはめるのが私は大変苦痛です。例えば前回ハマったジャンルではオラオラ系を受けにしていたのに、今回は優等生系を受けにしてるなんてのザラにあります。年下年上関係ないし、その時自分のインスピレーションに来たものをカップリングにさせているので。
とは言えこれでノンポリだと思わないで欲しい。
私は一竿一穴主義で、ここは譲れない。
世の中には「これまでずっと年上受けだった」や「これまでずっと不良受けだった」なんて人もいらっしゃいます。
それはそれでいいと思うのです。
ポリシー貫いてんのかっけえ~!と思います。
最近よく思うのはBL二次創作とはクレープ生地のようなものです。
クレープの下地に好きな具材・トッピングを乗せて食らう。
バターオンリーでもいいでしょう。生クリームが欠かせないのもいいでしょう。チョコチップ、バナナ、豪勢にトッピング全部乗せだっていいでしょう。
気分によっておかず系のトッピングをして昼食にしたっていいでしょう。
誰もそれを咎める権利はありません。
だから『好きなものが変わらない人』はずっと同じものを乗せ続けるし、『気分によって変える人』はその時その時でトッピングを変える。ただ『BL二次創作』というクレープ生地は変わらない。小麦粉と卵と牛乳で出来ている。
そしてその小麦粉・卵・牛乳は『原作』『コミックス』『アニメ』であり、原材料とは原作なのです。
人が乗せているトッピング見て「あれ美味そう、やってみよ」って人がいたっていい。まあ代わりに「あれまずそう、やめとこ」って人もいる。
長年発酵していればもちろん同じクレープ内容に飽きることもあり、ちょいと気分変えでトッピング内容変えることがあります。そしてまた同じトッピングに戻って「やっぱこれだわー」となるだろうし、新規開拓で「これも美味い」って癖になる場合もあるでしょう。
スタバのトッピングと同種。
「〇〇受け主義」や「〇〇攻め主義」も同じことでは?と私は思うのです。
ノンポリで受け攻め決めているように見えて、その実これまで食ってきたクレープの種類から、好きなトッピングを合わせただけってのがあるんじゃないかと。
まあだからなんだって話じゃないんですが、同じジャンルでは同じカップリングの同志だったのに、別のジャンルになったら意外なカプにハマった人へ、妙な失望を感じなくてもいいってことです。
ってかこれわりと気にしてる人多くて、そしてかなり前から気にしている人も多い。
でも大御所銀色夏生大先生がとうの昔に答え出してます。
「好きな空の色は?と訊かれたら答えられるけれど、『好きな色は?』と訊かれたら答えられない(意訳)」
つまりこういう( ↑ )こと。
好きなキャラの好きなセリフは?と訊かれれば答えられるのに、「好きな受け攻めの関係は?」なんて括りガバいにも程がある。誰のことでどんな状況でだ……なんですよ。
ハマったキャラが同じでも、どういうところにハマったのか人によって違うので、『〇〇主義』と括りガバいのがよくないと思うのです。
選択肢が無限にあると却って選択肢がなくなる話がありますね。
的確に相手からの返答が欲しい場合は選択肢を狭めろってのが定石です。
それとはまた別に、有限の選択肢であってもこれまで食ってきたクレープの中から選別しろって、かなりな無茶ぶりなんであんま気にせんでよろしい。
こうした愚痴をよく見かけるので一度書いてみようと思ったこの記事ですが、〇〇受け、〇〇攻めってのは要するに原作をクレープにすっぞ!って決めた段階でのスパイスに過ぎないって書きたかった。
これまで年上受け(別の嗜好と入れ替えてもいいです)主義だったのに変わって来た自分……とか戸惑う必要ないです。人はそれを成長と言う。
原作を腐らせて楽しむ根幹は変わってないのだから、それでいいじゃないですかと私は思うのです。
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