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「意思決定できる人たちを育てていきたい」 TCV代表取締役社長 小澤 直樹 氏が経営者としての経験を通じて広げたいもの

「生活機会の最大化」を経営理念として掲げ、求人・住まい・旅行・自動車などさまざまな領域においてインターネットメディアを運営する、株式会社じげん(以下、じげん)。同社のグループ会社である株式会社TCV(以下、TCV)の代表取締役社長として活躍する小澤 直樹(Naoki Ozawa)氏のキャリア形成の軸に迫ります。

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ニューエリートをスタートアップへ誘うメディア” EVANGEをご覧の皆さん、こんにちは。for Startups, Inc. の橘 明徳(Akinori Tachibana)と申します。私たちが所属するfor Startups, Inc.では累計650名以上のCXO・経営幹部層のご支援を始めとして、多種多様なエリートをスタートアップへご支援した実績がございます。EVANGEは、私たちがご支援させていただき、スタートアップで大活躍されている方に取材し、仕事の根源(軸と呼びます)をインタビューによって明らかにしていくメディアです。

小澤 直樹(Naoki Ozawa)
新卒で入社した大手中古車販売会社、株式会社ジャック(現・株式会社カーチスホールディングス。以下、カーチスホールディングス)で営業・営業責任者を歴任。その後、同社系列子会社で社長を務める。2016年にじげんへ入社し、翌年より自動車事業部の事業部長に就任。その後2021年5月、じげんのグループ会社であるTCVの代表取締役社長に就任。

「生活機会の最大化」につながる、じげんのライフサービスプラットフォーム事業とは

-- まずはじげんの事業内容を教えてください。

じげんでは、インターネットメディアの情報を統合し一括して検索・応募・問い合わせを行うことができるEXサイト、特定の業種や領域の企業の情報をバーティカルに集約した特化型メディアやリアルサービス、提携先のメディアや企業へのソリューション提供といった複数のビジネスモデルを展開しています。

-- その中で小澤さんはどのような役割を担っているのでしょうか。

じげんの自動車事業部門を担っており、中古車プラットフォームの「中古車EX」「セルトレ」の事業責任者と、じげんの子会社であるTCVでの代表取締役社長を務めています。

特にTCVはケニアとザンビアに海外子会社があるアフリカを中心とした販売構造で、IT企業としてはユニークなグローバル事業を展開しています。

レギュラーにはなれなかったものの、リーダーシップを発揮した学生時代

-- ここからは原体験、昔を振り返りながらお話を伺います。どの様な学生生活を送られていましたか?

幼稚園の頃から大学までずっとサッカーをしていました。

特に大学では全国からJリーグの下部組織から来たようなすごい選手が入ってくる部で、残念ながらレギュラーになることはできませんでした。ただ、4年生にはサテライトチームではあるもののキャプテンを務めていました。

-- キャプテンはご自身で立候補されたのですか?

はい。昔からリーダーシップはあり、チームを引っ張りたいと考えていました。ただし、人の前で話すことが非常に苦手だったので、中学生時代は副キャプテンにしてもらい、どちらかというと裏方のような役回りでチームメイトに対して声をかけていました。その経験のお陰で大学時代にはその苦手を克服でき、先頭に立つキャプテンになりました。

一方で、役回りの違いはあれど変わらなかったのは「チームを強くしたい」という想いです。サッカーは個人のレベルアップも大事ですが、チームスポーツなので勝つためにもチームとしての底上げを常に意識して動いていました。

今はフィールドが変わり、ビジネスで引っ張っていく立場ですが、そこは今も変わっていないところかも知れません。

若手でもマネジメント経験が取れることを優先し、選んだファーストキャリア

--就職活動時はどんな動き方をされていたのでしょうか?

就職活動ではかなり幅広く企業を検討していました。ただ、若いうちから活躍し、早く稼ぎたいという部分は大事にしていました。

その中で、新卒で入社した中古車販売を手掛けるカーチスホールディングスは、2年目でマネジメント層に関わっている先輩もいるなど、他の会社と比較して若い時からマネジメント経験が出来そうな点に魅力を感じ、入社しました。

-- 実際に入社されていかがでしたか?

入社前にある程度覚悟していたのですが、想像以上にスピード感があふれる環境でした。

入社後最初に取り組むことになったのが、仕入。つまり中古車の買取業務なのですが、座学などの研修が1ケ月ほどあって配属が5月に決まると、いきなりお客様のもとへ中古車の査定商談に行くことになりました。

結果的に配属後すぐの1ヶ月で全国の店舗に配属された新入社員の中でも1、2を争う買取台数を記録できたこともあり、すごく刺激的な1ヶ月になりました。

-- いきなり成果を出されていたのですね。その時のモチベーションの源泉はなんだったのですか?

大学の同期の言葉で「ロケット理論」という、「最初の成長角度で到達できる高さが決まる」という考え方です。入社して3年目までの頑張りをとにかく大事にしていて、人よりもたくさん商談をしていました。

また、チームスポーツであるサッカーをやっていた経験から「プレーヤーとして一人で戦う限界」は意識していて、活躍して早くマネジメント層を経験したいと考えていました。

中古車の営業は個人で結果を残した方が稼げるインセンティブ制であったため、マネジメント職を断る人が多かったのですが、私はそれをなんで断るのだろうと思っていました。3年目にマネジメント職のお話をいただいた時はすぐに受諾したことを覚えています。

人より早くマネジメント職に就いたことで吸収できた経験は多く、営業マネージャーを経てのちに子会社の社長になったのですが、そのきっかけの1つでしたので、当時の意思決定は今振り返っても良かったと考えています。

会社を経営する立場になって見えたもの

-- 子会社の社長になってからの小澤さんの営業マネージャーからの取り組み方の変化について伺いたいです。

「経営する立場として責任を持つ」という意識です。

就任したときに真っ先に「代表を降りることになったら会社を辞める」と自分自身の中で決意しました。その子会社はM&Aで取得した会社で、見方によってはいざとなったら親会社に戻れる立場だと思われていたかもしれません。

でも私は、自分が事業の代表になったからには中途半端なことはしたくなかった。代表の仕事は全力で取り組むけれども、「退路を断とう」と。そこはすごくこだわりました。

-- 会社を経営する立場になってみて感じた、それ以外の立場との違いを教えていただきたいです。

意思決定の重さと多さです。クリティカルな悩みは誰にも相談できないため、孤独を感じました。

社長をされている方って人脈を大事にしていて、横のつながりが多いじゃないですか。私は当時全然つながりを持つことができませんでしたが、社内では孤独になるため、もちろん話せないところはありつつも、外部と情報共有しながら意思決定をされているのだろうなと思います。

スタートアップへの挑戦

-- 新卒で長い期間勤めた会社から、じげんに転職されます。転職を決めたきっかけはどんなことですか?

きっかけは子会社の社長を交代するタイミングが訪れたことです。

最初に「社長を降りることになったら辞めよう」と決めていたので、転職活動をはじめました。

転職軸はいくつかあったのですが、当時39歳という年齢で初めての転職活動ということもあり、結果をすぐ残せるイメージがわくこと、成長環境があること、意思決定する機会が多いこと、優秀な人たちと働けること、を軸として決めるところは決めつつ、広く機会を探し動いていました。

-- じげんへの入社の決め手は何でしたか?

大企業の歯車になることは性格的に合わなかったので、「打ったら響く」という会社を選びたいと思い、IT企業を中心に様々な企業と話をしていました。

その中でじげんに惹かれたのは、自動車領域でIT事業を展開していたことです。当時中古車業界において活用されているIT技術は4%ほどしかなく、「自動車×IT」ということを実現できている企業は少数でした。それまでも自動車領域で事業を経験していましたが、仮に自動車業界でやるなら、それまでとは違うアプローチをしている企業でチャレンジしたいと考えており、じげんはその軸に合致していました。

また、現在執行役員である今井と面接をした時に、元々今井が中古車業界に詳しかったということもあり、初めて会った気がしないくらい話が盛り上がったことも大きかったです。中途入社でも活躍できるロールモデルがあったことも、意思決定の決め手の1つになったと思います。

じげんに入社してからの壁

-- じげんに入社して苦労された点についてお伺いしたいです。

数字に対する考え方が全く違ったところです。それまでは、例えば営業の数値目標で「今期に対して来期は110%」とおくときに、その10%の裏側について本当の意味で深堀りをせずにいてもなんとかなっていましたが、じげんではそれが通用せず、10%の理由について会議の場でロジカルに説明することが求められました。

ロジカルに考えることに加え、プレゼンテーションが苦手だったこともあり、今も学んでいる最中ですが、じげんに入社して1番壁を感じたことの1つです。

-- どのように克服したのでしょうか?

数字に関しては把握できる情報に加え、想像力も働かせながら、可能な限り分解して考えるようにしました。

また、会議で発表する内容も最初は文字起こしというか、ドキュメントに書き起こしてカンペを作って、構造的に話せる様に練習していました。そうやってトレーニングを積み重ねて、だんだんスキルアップしていったと思います。

意思決定できる人たちを育てていきたい

-- 過去のインタビューで「自分以外にも意思決定出来る人たちを育てていきたい。それが使命だと思っている」という言葉を拝見しました。それはどのような理由からですか?

じげんには優秀な社員も多く、私よりもスキルや作業的な能力では優れていると感じる若手メンバーもたくさんいて、正直同じ土俵で戦ったら負けると思う場面もあります。ただ、私の役割であり強みでもあるのはマネジメントやコミュニケーションが得意なこと。実際に様々なことを実行して経験している分、そこは社内でも負けないと思っています。

私自身、キャリアの早期にマネジメントやM&Aなど裁量が大きい経験をしてきたことで、事業を伸ばす力を持つことができたと考えています。同じような経験を色々な人にしてもらい、ビジネス経験値の高い人材を増やすことによってじげんという会社を伸ばしていきたい気持ちが強いですね。

-- 今後どのような方と働きたいですか?

いい意味で会社をうまく使える人と一緒に働きたいです。

M&Aや新規事業をやりたい方はスタートアップに転職される方も多いと思うのですが、じげんはプライム上場している土台の強さと、チャレンジングな環境のバランスが良い企業だと思います。そんな中で早いうちから裁量を持って事業を伸ばしたいという考えのある方に、じげんは機会を提供できると思います。ぜひそういう方とお会いし、お話してみたいですね。

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橘 明徳(Akinori Tachibana):東北大学工学部卒業後、大手自動車メーカー勤務を経て、よりスピード感の早い環境でプロダクトを開発したいという思いから、IoTスタートアップの開発に従事。その後、成長する企業、事業に最も重要なのは "人" だと言う考えに至り、世界で戦える製品、サービスを日本から生み出すためには、個人が最適な環境で活躍しながら、圧倒的な成長を遂げる環境に時間を投資すべきだと考え、フォースタートアップスに参画。
Twitter : @tachirun

EVANGE - Director : Hanako Yasumatsu / Creative Director : Munechika Ishibashi / Writer : Kozue Nakamura / Editor:Akinori Tachibana / Photographer : Shihoko Nakaoka

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