【正直不動産】住宅ローン事務手数料は買主が支払う必要のない金
漫画『正直不動産』は不動産屋の裏側を描く。
不動産取引のからくりや不動産業界の悪習を知ることができる。
今回のテーマは『住宅ローン事務手数料』。
岩沢が今月のノルマを達成できずに焦っている。
岩沢は中古マンションの買主に諸費用の見積書を差し出す。
買主は見積書の中にある『住宅ローン事務手数料』について尋ねる。
嘘をついてやり過ごそうとする岩沢。
『住宅ローン事務手数料』は架空の請求項目。
本来、買主が支払う必要のない金。
賃貸でも借主が支払う必要のない金が存在する。
不動産情報サイトを漁ればすぐに見つかる。
あった!
室内抗菌15,400円。
抗菌と言えば特別な処理をするように聞こえる。
実際には1,000円で買ったバルサンを焚くだけ。
それさえしない不動産屋もある。
例の室内抗菌の不動産屋は先の記事の不動産屋とは別物。
とはいえ、この不動産屋も60店舗以上を抱えるチェーン店。
以前、親しい不動産屋の社長が言っていたことを思い出す。
「都心やチェーン店の不動産屋は売上のノルマがある。」
岩沢のようにノルマをこなすために初期費用に上乗せするわけだ。
売上を大きくする手段は初期費用の上乗せだけではない。
先の社長の言葉を再び借りる。
「客が希望する物件ではなく大家から小遣い(AD)が出る物件を紹介する。
例えば、本来は仲介手数料が6万円で終わりのところ小遣いも6万円出る。
売上としては1件で2件分稼いだことになる。」
ところで、例の室内抗菌の物件はAD物件である可能性が高い。
なぜなら、他の不動産屋ではフリーレントや仲介手数料無料だからだ。
もちろん、例の室内抗菌の不動産屋はそんなことはしない。
室内抗菌もADも全部懐に入るのだろう。
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