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赤ちゃんと子どもの間

ちょうど2〜3歳くらいの期間って、赤ちゃんと呼ぶにはしっかりしているし、かといって「子ども」というにはまだまだ赤ちゃん、という感じで、赤ちゃんと子どもの間の時期という感じがしています。

幼児前期

この時期はエリクソンが提唱した8つの発達段階で言えば「幼児前期」にあたります。エリクソンは各発達段階に「心理社会的危機(psychosocial crisis)」があリ、それを乗り越えることで「力(virtue)」を獲得できるとしました。

幼児前期の心理社会的危機は「自律性vs疑惑」です。イヤイヤ期として知られるこの時期は、自我が芽生える頃です。なんでも自分でやってみたいという意欲もあり、機会があればどんどんチャレンジをする頃です。それによって意思・自律を獲得していきます。反面あらゆることに周囲が手を出してしまったり、失敗を否定されてしまうと、周囲は自分を信じてくれないという疑惑が生まれます。

少しのチャレンジを要するもの

適度な挑戦を必要とする課題があると良い時期と言えるかもしれません。適度な挑戦というのは、難しすぎず、かといって簡単にできるものではないということです。そこにはちょっとした挑戦が必要なくらいでちょうど良いのです。

例えば、1000ピースくらいある細かいパズルは難しすぎると思います。すると、挑戦ではなく困難になってしまうから、やる気自体を削ぐようなことにもなりかねません。逆に簡単すぎても「つまらない」となってしまいすぐに飽きることもあります。パズルの例で言えば、ピースが大きく掴みやすいもの、ピース数が多すぎず20〜30分くらいで完成できるもの、絵柄が馴染みやすいもの、などがおすすめと言えるかもしれません。

中間の時期は適したものが少ない?

ただ、個人的な感覚で言えば、この時期に適したものや環境って案外に少ないように感じています。

例えば、幼稚園は3歳からです。保育園に通っていれば別ですが、幼稚園を選択する家庭では2歳を超えてくると、元気いっぱいでなんでもできる怪獣が1日中家の中にいるような感覚があるかもしれません。

有料の室内遊戯施設も赤ちゃん専用のスペースは結構あります。赤ちゃん専用のスペースとそれ以外という構成が多いのですが、赤ちゃん専用のスペースは18ヶ月くらいまでのところが多いですから、そこは使えません。かといって、それ以外のスペースって4〜6歳の子どもたちが思い切り駆け回って遊んでいたりしますので、小さな子どもを持つ親としてはヒヤッとする場面も少なくありません。

おもちゃはあります。この時期に適したものってたくさんある。ですが選ぶのが難しいようにも思います。赤ちゃんの頃は細かくたくさんの用途に分かれていたり、月齢ごとに細分化されていたりして、比較的丁寧に紹介されている印象があります。3歳をすぎてくると子どもたちは自分から「欲しいもの」を言ったりしますし、傾向もすごくわかりやすくなってくる。親の心理的にはキャラクターものに対する葛藤も始まったりします(僕だけ?)。

大人は見守る

選ぶものや環境が難しいように思える時期ですが、逆にいうと生活のあらゆるものが、程よいチャレンジになる時期でもあります。少しだけ見守るというスタンスで良いとも言えるのかもしれない。

トイレを覚える、お箸を使う、ボタンの開け閉め、蓋の開閉、真っ直ぐの線をひく、など。それまではまだまだと思えたことが一気に自分でやれることになっていきます。それらを親一人で促すのはとても大変なこと。だけど、子どもが自らやろうとした時には、手を出したくなるのをじっと堪えて見守ることも、貴重な時間になるだろうと思います。あまりにも長くて待ちきれないその時間も、せいぜい10分程度です。

ちょっと頑張ればできそうで、「できた!」がわかりやすいもの。そんなことを考えておくといいのかもしれませんね。あとは本人の気持ちが乗っかってくるものなのかな。

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