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存在しない日記 2021.3.1

これは架空の人物による、架空の出来事の日記である。空想の日記。妄想とも言う。つまりこれは存在しない日記。

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2021年3月1日

このところ随分と春めいてきた。今日も日中はコートがいらないくらい暖かかった。手荷物が多くなると煩わしいので、上着の脱ぎ着が頻繁に必要なこの時期は、やや億劫でもある。

緊急事態宣言中とはいえ、日中は多くの人が外出をしているように感じる。打ち合わせで社外の人と会うことも、最初の緊急事態宣言が発令された時と比べれば随分と増えてきた。

午後、社外で打ち合わせが3件続いていた。横浜周辺にかたまっていたので、早めに会社を出て、久しぶりに中華街の山東で水餃子を食べようと思う。ところがあいにく乗っていた電車が人身事故の影響で止まってしまい、しばらく動かなかったため、残念ながら山東に立ち寄る余裕は無くなってしまった。

電車の中はさほど混んではいなかった。ほとんどの人が座れている。改めて見てみると、電車の中というのは、スマホをいじっている人か、寝ている人に大別される。向いに座る女性もスマホをいじっていた。顔の高さまでスマホを持ってきて何かをしている。指が忙しそうに動いているから、おそらくLINEか何かでメッセージのやりとりをしているのだろう。

その女性のスマホのカメラはちょうど向いにいる私に向いている。万が一撮影されても気づきようがないなと感じた。もっとも中年の盗撮など好んで行う人はいないのだろうが。

電車は間も無く動き出した。しばらく停止していた分、次の駅ではたくさんの人が乗ってきた。向かいの女性と私の間にも座れない乗客が何人か入ってきた。こちらに向けられたカメラを遮るような形になり緊張が解けたような感覚を覚えた。

今日もclubhouseでroomを立ち上げる。今日は鈴木がずっと聴いていた。聴かれているということに意識が向いてしまい、気になって仕方がなかった。明日の配信をやるかどうか迷っている。

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