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ホニャララLIVE #010 金理有(芸術家 / 陶芸家)

ホニャララLIVEという名目でヒーラー / 星読みのYujiさんと一緒に公開トークをやっています。 #10のゲストは芸術家 / 陶芸家の 金理有さん。

陶芸による彫刻作品、器などを中心に制作をされている方です。

陶器とは思えないような質感、表面を覆い尽くす呪術的ともいえるパターン、モチーフとなる目などの人体のパーツなど、目をひく要素が多々あるが、この人のインスピレーションはどこからくるのだろうか?と言うのが最初の興味でした。

話を伺っている中で終始興味深かったのは、金さんご自身が「器」のような存在であったこと。

確固たる意思や目的はもちろんあるのだけれど、「なぜそれをやっているのか?」と問えば「思いついちゃったから」とでも回答されそうな、柔らかさを持ち合わせいる。

陶器というものは、作品制作の過程で最後に、作家の手を離れて窯に入れる。窯の中では高温で焼かれることで、時間を超えるような化学変化が起こるのだけど、金さんはそれを指して「神の手が入る」という言い方をされているのは、なんともユニークな表現だ。

作家というある種エゴイスティックな存在でありながら、中空の状態であり、自らの作品を「神」という曖昧な存在に委ねられるスタンスはとても新鮮でした。Yujiさんいわく「風の時代の先駆者」だそうな。

これは僕の私見ですが、元来芸術と神は近接な関係にあった。それが20世紀に入り、神が降りてくることを作家は拒むようになったのだと思います。芸術の商品化が進んだ時代だとも言えるかもしれない。

金さんの話を聞いていて、未来の芸術は今一度神との距離が縮まるのかもしれないという妄想が膨らんだ。これは論理から感覚へのシフトとも言える。

作品を本人が解説してくれるのを聞きながら、おしゃべりをしたのでとても贅沢な時間だったとも言える。楽しい回でした。

対談の様子はこちらから。
2020年6月13日


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