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「パパなんて大嫌い!」は本当に嫌い

3〜6歳くらいの子どもとケンカをすると最終的には泣きながら「パパ(例)なんて大嫌い!」と言われることがあります。ケンカといっても感情的なものではなく、子どもにとって不都合なことを指導すると「嫌い!」となるわけです。

この「嫌い!」というもの、子どもたちをみていると、思わず出た言葉ではなく、その瞬間は本当に「嫌い!」なんだろうと思うようになってきました。

大人にとって好き・嫌いという感情は根深いものがあります。特に嫌いの方。一度嫌いになった人のことを好きになることは簡単ではないと思います。

それに比べると子どもの「嫌い!」はものの10分もすれば「大好き」に変わっています(逆もあるね)。3歳を過ぎると記憶力は大きく伸びます。とても細いことを覚えていたりして、大人がびっくりするということも少なくありません。だから、「嫌い」という感情を忘れて「好き」になったということではなさそうです。発達心理の専門家にお話を伺ってみたい。

メタ認知に近い気がする

推測ですが、「嫌い」という感情を自分から切り取って客観的に扱っているような感じがします。その意味でメタ認知に近いように思うのです。

メタ認知とは自己の認知のあり方に対して、それをさらに認知することである。
wikipediaより

「嫌い」という感情を持った自分を、いつもの自分が客観的に認知しているような感じです。ヨーロッパの人たちと議論をすると、結構グサッと来るようなことを言ったりします。ですがそれは個人を否定するものではなく、議論の対象に対する言葉ですから、ヨーロッパの人たちは傷ついたりはしません。日本人はそうはいかなくて比較的ショックを引きずる傾向が強そうです。この違いがメタ認知が得意かどうかの違いです。言葉を自分に向けられていると感じる日本人と、自分を客観視しているのであまり凹むということはないヨーロッパの人たちとの違いかもしれません。

「好き」が前提

もう一つ大切なのが「好き」が前提になっているということです。両親のことは基本好きなんだろうと思います。だから「嫌い」になってもケロッと「好き」に戻る。

余談ですが「好き」が前提にあるから、幼児虐待の話を聞くと余計に心が痛みます。それでも親が好きだったりするんですよね。きっと。

人に聞いた話ですが、日本人の親に比べ、欧米出身の親の方が子どもを叱る時間が圧倒的に短いそうです。欧米の親は一度ビシッと叱ったあとはすぐにぎゅっとハグできる状態に戻っているそうです。日本人の方が傾向としてはいつまでも叱っているとか(ぐぅ。。)。何となく想像はできますが…。

叱ることは時に必要なことです。例えば叱ることは危険を知らせることでもあります。命に関わることもありますから厳しく叱る必要があるときもあるでしょう。ですがいつまでもやる必要はない。一度叱ったらそのあとは再びハグをしたいもの。

子どものたちのように根に持たないでいられる心持ちでありたいなぁと思います。

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