みなとやさん

さて念願のみなとやさんに再訪しました。昨日とはちがう年配の女性がおり、女将さんでした。むぎわら細工の他に、かごがあり、見せていただくと、豊岡杞柳細工(とよおかきりゅうざいく)という国の工芸品でした。杞柳(コリヤナギ)というのは聞いたことがあるかたもいるかもせれません。お若い方は知らないでしょう。

https://tennenseikatsu.jp/_ct/17389703  豊岡でただ一軒残る、柳行李制作を手掛ける「たくみ工芸」の工房さんのHPから転載させていただきました。美しいですね。

見せていただいているうちのただならぬ私の興味に反応していただき、いろいろな話を聞くことが出来ました。
みなとやさんは昔は旅館をされていて、昔からのこの土地の名士。麦わら細工の職人さんを抱えて、学校にまで行かせて、職人を育てたそう。神谷さんのお父様の勝さんもここの出身。というか城崎温泉のむぎわら職人は全員みなとやさん出身。
時代が違うと言えばそれまでだが、昔の商売人てほんとうにすごい。その土地の文化を守り育ててきたのだから。むぎわら細工があるのは、この、みなとやさんがなければ成り立たなかったはずだ。図柄は東京の日本画家にお願いして書いてもらって、職人さんに作らせていて、図案は、大量に大切に保管されているとのこと。やはり図案は職人さんではなく別の人がデザインしていたのだ。お話をしていると当代の当主と思われる息子さんもこられ、小さいころはむぎわら細工の下駄などを普通にはいていたと。生活の中で使われていたのだ。昔は裁縫箱や文箱など、名前をいれてお嫁入り道具になっていたようだ。他にも、シーボルトコレクション(むぎわら細工のコレクション)の修復のために、ドイツ政府より依頼をうけて、勝さん含めた職人さんがドイツに行った話や、古いものを死んでから捨てられるのは忍びないので預かってほしいと送ってくる昔のお客様のお話しなど。
いろいろ見せていただいている古い作品の中をあけると女将さんもみたことのない紙がでてきたり。。2時間くらい色々なお話を伺った。まるで取材を申し込んだかのようにお二人からたっぷりお話を伺うことが出来た。



私のやりたいことを少しだけお話ししましたが、神谷さんの手前あまり細かいお話は避けました。いろいろ外モノにはわからない微妙な関係性があるのだと思います。
次は、桑細工との出会いですが、一旦今日はここまでにします。
読んでいただきありがとうございました。


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