バイリンガル教育を始めるその前に、考えた② - 学校選び
キンダー入学とともに始まるはずだったバイリンガル教育でしたが、今のところ一年先送りになってしまいました。コロナ禍で始まったリモート授業に、私が音をあげたからです。学校が始まって二週間もしないうちに、キンダーへの入学を来年に見送ることにしました。
第一子が生まれる直前に家を買いました。とても幸運なことに、身の丈にあった、居心地のいい家が見つかりました。学区は、良くもなく悪くもなく、と言ったところでした。学区がよくなればよくなるほど、家の価格は上がっていきます。州内で一番良い学区は、我が家には手が出ませんでした。けれども、それでもいいや、と思えたのは、自分が育った街には、中学も高校も一つしかなかったからでしょうか。いい学区を選ぶ必要があることはわかっていましたが、どの程度の学区を選ぶべきかということまではピンときませんでした。夫はと言えば、県でも下から数えた方が早いレベルの高校を卒業し、その後一念発起して、アメリカの大学を卒業しました。どんな学校に行っても、結局本人のやる気次第。という考え方でした。
この頃は、キンダーに入るまでは日本語一本で育て、キンダー入学とともに現地校へ進学しようと思っていました。ところが、家を買った直後に、学区に日英イマージョン小学校ができることを知りました。選択肢があるというのは贅沢なことですが、同時に迷いも生じました。まあ、決断はキンダーに入る前にしようと夫と話し合い、まずは日系の幼稚園にいれました。自分の考えや気持ちが他者に伝わる喜びは、これからの長い人生で絶対に必要な経験だと考えたからです。子供は、心から幼稚園生活を楽しみ、私たちもこの選択でよかったなと思えました。
そして、やって来た次なる選択の時。我が家は、イマージョン小学校のキンダーへの進学を決めました。その理由は、子供が、お友達と同じ学校へ行きたがったこと、一年間だけ週一で通った英語のプリスクールに馴染めなかったこと、その経験から英語を話せない自分に劣等感を抱き始めていたことでした。子供の気持ちは、よくわかりました。11歳で、現地校に放り込まれた昔の自分を思い出しました。英語が話せない私なんてどうせ……との気持ちを大学院卒業まで持ち続けた自分と同じ思いはさせたくない。英語の習得には、もう少し時間がかかってもいいから、学校生活を楽しんで欲しいと思い始めました。
そうして、入学したキンダーでしたが、さっさと辞めてしまいました。その理由はまた別で記録したいと思いますが、この選択でよかったなと今のところは思っています。
そして、2021年の秋から、再びキンダーに入学する息子ですが、今度はイマージョンスクールではなく、普通の現地校へ進学する予定です。
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