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番外編2【私の部屋でのお茶事情】

横浜喫茶あなたこなた
番外編2
【私の部屋でのお茶事情】

 私の紅茶の好みは、もし本当の紅茶ファンの方が見れば邪道に類するだろう。

 というのも茶葉の通販サイトを見ていても

『今年初摘みの〇〇山のダージリンが入荷しました!』

 や、

『セイロン紅茶 飲み比べ!』

 と謳う特集ページは基本スルーしてしまうのだ。

 余りオタクやマニアに向いていないのもあるが、茶葉の違いが分からないのもあり香りも鮮やかなフレーバーティーを好んで飲んでいる。

 アールグレイやアップルティーがそれに分類されるが、唯一偏愛している茶葉がある。

 薔薇の入ったものだ。茶葉の見た目もポプリのように鮮やかになる。

 喫茶店に行っても、薔薇が入っている茶があると一も二もなく注文する。

硝子のティーポットの中に浮かんでいると、段々花開いていくのも楽しい。


 かなり選出が偏っているかもしれないが、私が好きな茶葉を少し紹介させて頂きたい。

 可能な限りスーパー等で購入できるものを選出しているが、如何せん香りものなので好みは分かれるだろうからご参考までに。


①サー・トーマス・リプトン『アールグレイ』 

 よくコンビニやスーパーで見かけるリプトン……の本格派のライン。

 茶葉の質にこだわっているそうで、飲んでみると確かに繊細な渋みとアールグレイの香りが鼻にスッと抜けていくのが分かる。

 そして…そこはリプトン、お求めやすい価格なのもお勧めできるポイントだ。


②TWINING『プリンス・オブ・ウェールズ』

 出会いは小学生の時、来客用にあった紅茶を消費しようと母が淹れたのを分けてもらったのが始まりである。

 我が家は成人した妹含め、私以外コーヒー派なので初めて口に含んだ時の感動を忘れなくてよかった。

 ある意味で、道を踏み外す原因となった紅茶かも知れないが……。

 スモーキーなのが特徴で、母は「烏龍茶っぽいね」と言っていた。


③ニナス『マリー・アントワネット』

 初めてティーサロンの紅茶というものを飲み、いたく感動した。

 私を紅茶沼に引きずりこんだのがニナスである。

 薔薇とリンゴの紅茶だが、リンゴの風味が強いので思いの外飲みやすい。

 また、ニナスの看板商品だからか可愛らしい専用の缶がある。手に触れる度嬉しくなるのだ。

 ここのティーサロンの事もいずれ書こうと思う。


④ティーポンド『オランジェリー』

 本店のある清澄白河に、いつか訪れてみたいほど好きな紅茶店だ。

 オレンジの花と果物の紅茶で砂糖菓子のような花のにおいとオレンジの果実の風味がバランス良くまじり合う味わいで、この茶葉の説明にあった

「かつてのヨーロッパ貴族の、当時は珍しかったオレンジを育てる温室を設けたお城での茶会」

 に出されたお菓子はこんな香りだったのではないか、と想像してしまう。


 ……長々と書いてしまったが。

 結局一人でお茶をするならスーパーやコンビニで好きなお菓子を買ってきて、部屋をちょっと片付けてから薬缶やケトルでお湯を沸かしてお気に入りのお皿にお菓子を載せて(私の場合、よく百均のお世話になっている)ティーパックの入ったマグカップに注ぐ……

 気の置けない時間が一番いいのかもしれない。

 私は、スマホの電源はその時だけ落としている。

 茶葉から淹れない日は、ファミマのペットボトルのアールグレイの時だってある。

 心おきなくお茶を飲み、工賃日にカフェへ行くために15:00まで通所を頑張っているといっても過言ではない。

 これから就職する事になっても、この時間は大事にしていければと思う。




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