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神宮前で逢いましょう キャラクター雑感手帖

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『神宮前で逢いましょう ~キャラクター雑感手帖~』  若者文化の聖地である渋谷・原宿を中心に、現代のサブカルチャーを考察する随想録です。 ・執筆 むぎすけ様 ・発刊 デジタル…
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記事一覧

雑感 竹下通り、あるいはKAWAIIの国の目抜き通りにて

神宮前で逢いましょう【雑感 ~竹下通り、あるいはKAWAIIの国の目抜き通りにて~】  タイトルこそ竹下通りだが、今回は比較的久々のサンリオの話である。  というのもここ最近サンリオショップ(勿論オンラインである)にてクロミちゃんの可愛い衣装のぬいぐるみストラップを頼んだのと今年に入って3ヶ月でお洋服やヘアアクセなどでサンリオグッズが増えていったのだ。  私の近所でのあだ名はマイメロかクロミちゃんになっているに違いない。  フレンチガーリー、というファッションがモチー

イマジネーションの100年王国 あのお城に、今もプリンセスはいるのか

神宮前で逢いましょうイマジネーションの100年王国 ~あのお城に、今もプリンセスはいるのか~   タイトルで察した方もいるかも知れないが今回はディズニーの話である。  神宮前にも一応ディズニーストアはあるのと、山手線原宿駅から渋谷まで行くとフラッグシップストアがシンデレラ城を模した入口を開けて我々を待っているのだ。  およそ10年前まで、舞浜のシンデレラ城を見ずともディズニーというのは文化において絶対王者だった。  学校の長期休みには毎年何かしらディズニー映画が公開さ

ブランド思い出手帖② BLACK PEACE NOW & KERA SHOP

神宮前で逢いましょう ブランド思い出手帖② BLACK PEACE NOW & KERA SHOP  中学3年でこの世界に人生を狂わされた私だが、高校に入ってからは横浜駅に来る機会があれば必ずビブレ4階に足を運んでいた。  高校の頃の思い出というのもあるが当2010年代前半の…当時ロリィタフロアがあった4階に限らず若い人向けのファッションビルにあったどこか仄暗い、アングラなものもそこに佇んでいた世界が好きだった。  色々アウトなD社のパチものTシャツとか平気で吊り下げ

ブランド思い出手帖① BABY, THE STARS SHINE BRIGHT

神宮前で逢いましょうブランド思い出手帖① BABY, THE STARS SHINE BRIGHT  小説の映画「下妻物語」。  深キョン演じる主人公・竜ケ崎桃子が関西に住んでいた頃梅田のセレクトショップで“出会ってしまった”運命のブランドで、その後茨城の下妻に越してから下妻駅から片道3時間以上かけてまで当時代官山にあった本店に毎週通いつめる程あのブランドを“崇拝”(ホントは心酔、でも良かったがあえてこの表現を使いたい)している。  映像化はされていないが。  続編で

文句があるなら北袋へいらっしゃい NINA'S×しまむらの話

神宮前で逢いましょう【文句があるなら北袋へいらっしゃい ~NINA'S×しまむらの話~】   タイトルにあるNINA'S(以下、ニナス)という紅茶ブランドのことは喫茶店めぐりを記した別エッセイでもちょくちょく書かせて頂いている。  紅茶ブランド、という世界にこの言葉を持って来ていいのかは分からないが“最推し”の紅茶ブランドをあげるとしたら確実に真っ先に名前を出すお店である。  もとヴェルサイユ宮に出入りし、マリー・アントワネットが愛した香りを作った調香師が始めたフランス

帰り道は林檎の香り 足取り軽い、美容室のはなし

神宮前で逢いましょう【帰り道は林檎の香り ~足取り軽い、美容室のはなし~】  今でこそ自分で美容室を選び期間が空いても2~3ヶ月にいっぺんは通うようになった。  ブリーチをかけている訳ではないが、カラーはしているのとちょっとでも美容室に通わない月が続くと結ってもなかなかまとまらない程の毛量と化するのでカットだけでもこまめに通っている次第である。  子供の頃は、美容室でシャンプーしてもらう時に妙に背中がくすぐったくなるので(今でもそうだが)あまり好きではなく高校の頃なんか

ダンディズムとロリィタとわたし

神宮前で逢いましょう 【ダンディズムとロリィタとわたし】  タイトルにもある二つ。  元をただせば同じ国をルーツに持つスタイルだからか(一説によるとロリィタの源流はヴィクトリア朝の子供服)、お洋服に対する姿勢や現代の私から見ると若干やりすぎなほどストイックに優雅さを求める紳士たちと令和のロリィタさんたちのお洋服に対する姿勢も、SNSで同じ趣味の方たちと交流を深める中で通ずるものがあるよなぁと感じる。 「ダンディって言葉は昔からよく聞くけれど、そもそもどこ発祥なんだ?」

神楽坂で逢いましょう 2024年、カフェ始めとあかぎの栞

神宮前で逢いましょう 番外編【神楽坂で逢いましょう ~2024年、カフェ始めとあかぎの栞~】   神楽坂。  神社仏閣などの名所が多い土地で、東京大神宮は“縁結び”の場所として知られている。  前からTVでよく聞く地名だったが、ここが日本の東京において“リトルパリ”と呼ばれている事を知ったのはここ最近である。  なるほど、街並みを調べてみるとフランス語の綴りが綺麗な看板や柱から釣り下がるオレンジの花が綺麗なプランター、細い路地と石畳の階段……など、フランス映画で見る色

夕づつ窓辺の乙女の装い クラシカルロリィタあなたこなた

神宮前で逢いましょう【夕づつ窓辺の乙女の装い ~クラシカル・ロリィタあなたこなた~】  ロリータ・ファッションの中にも何種類ものジャンルがあり、それぞれイメージ・ソース(要は連想されるモチーフや文学作品のこと)も精神性も異なるが去年通して、私は“甘ロリ”一択でお洋服やグッズを集めてきた感はある。  ピンクや赤、苺やアリスなど『ロリィタと言われてまず、想像されるであろう装い』でアニメなどでピンクカラーのロリータ・ファッションを纏ったキャラが出たときは甘ロリがモデルと思って間

麗し糸に魅せられて レースオタクに片足を突っ込んだある人間の記録

神宮前で逢いましょう【麗し糸に魅せられて ~レースオタクに片足を突っ込んだある人間の記録~】  私がレース(もちろん服飾の方である)というものに親しむようになったのは恐らく成人を過ぎてから、元町ショッピングストリートに本店のあるレース雑貨店・近沢レースのハンカチを横浜の観光者向けフリーペーパーで偶然見てからである。  初心者が見ても楽しめる、ユニークなパターンが多いのだ。  シーズンごとに可愛いパターンから変わり種まで幅広く『ユニコーン』や『シロツメグサ』などもあればパ

グランバザール 或いは明治通りにて、春を待つ日

神宮前で逢いましょう 【グランバザール 或いは明治通りにて、春を待つ日】   年によって多少のずれはあるが、冬期は1月末……カレンダーの上では2月4日に春が始まるちょっと前にラフォーレの大型バーゲンが開催されるのでこの日が近づくとX(ホントはTwitterと呼びたいが)にアカウントを持っているロリィタさんは、 “欲しかったあのワンピース値下がりしているかな?” “終わったあと仲のいい人と原宿の〇〇というカフェでお茶します!”  なんてつぶやきがタイムラインに回って来る

ルミネ前で逢いましょう たまにはOLさんに混じって

神宮前で逢いましょう 番外編【ルミネ前で逢いましょう ~たまにはOLさんに混じって~】  このビルの名前を聞いて、真っ先にイメージするのは、 『仕事帰りや休日に、髪の毛を緩く巻いてSNIDELを着たお姉さんがJILL STUARTのショッパーを提げて歩いている』  という構図である。  私もここ1年、ちょくちょくお世話になっている。  お洋服…ではなく主に週末ゆっくりお風呂に入りたい時の特別なフェイシャルパックや持ち歩き用のボディミストなどを見に行っている。  週

プチプラの国のアリス ホームセンターとスマホのレンズ

神宮前で逢いましょう 【プチプラの国のアリス ~ホームセンターとスマホのレンズ~】  学生時代(かれこれ10年前である。時の流れは恐ろしい……)にゴシック&ロリィタの世界に入り浸っていた時、ファッションセンターしまむらのお洋服というのは“ロリィタファッション”の対義語のように感じられた。  低価格・大量生産という販売形態も高価で細部のディテールまでこだわって作られた愛すべきお洋服とは、とにかく真逆だった。  夏に暑い時の普段着としてお世話になるイメージだった。  その

TOMS HOUSE前で待ち合わせよう コラージュアートなアメリカ村

神宮前で逢いましょう 番外編【TOMS HOUSE前で待ち合わせよう ~コラージュアートなアメリカ村~】 ※おことわり…  これは私がこれから行くであろう未踏の地・大阪アメリカ村の事を憧れと憶測にて写真越しの空想混じりに記していくエッセイである。  故に、実際と異なる場合があるのでご容赦願いたい。  あとは…ちょくちょく話が横道に逸れていくので長いと感じたら次の段落まで読み飛ばしてほしい。  いずれ心斎橋のカラフルな大通りにて関東にはないカワイイを目の当たりにした時