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Smart City Expo World Congress 2023参加レポート

Smart City Expo World Congress 2023とは

Smart City Expo World Congress 2023とは、Fira de Barcelonaによって開催される、スマートシティ/都市イノベーションに関する世界最大のイベントです。
Eukaryaは、2023 年11月7日~9日にスペインのバルセロナで開催されたこのイベントに、出展者として参加してきました。

展示での様子

Re:Earthブースの様子

今回Eukaryaは日本パビリオンにて、Project PLATEAUの関連企業として、東京大学 大学院情報学環 渡邉英徳研究室と共同でRe:Earthブースを出展しました。
また、お隣のブースには同じくProject PLATEAUの関連企業としてインフォ・ラウンジ株式会社さんも出展されていました。

東京大学 大学院情報学環渡邉英徳研究室とその取り組みについて

今回共同出展した東京大学 大学院情報学環 渡邉英徳研究室では、ウクライナにおける史跡・文化遺産のデジタルアーカイブ「Museum of Ukrainian Victory」3Dマップを公開しています。

このプロジェクトは戦禍の影響を受けて破壊され、あるいは危機に瀕しているウクライナの史跡・文化遺産をデジタル保存する取り組みです。

フォトグラメトリによる史跡・遺産のデジタルアーカイブ化に取り組む国際NPO「Pixelated Realities」とのコラボレーションにより、現地有志の協力で収集されたデータが、3Dストーリーマップとしてまとめられています。

また現在渡邉研究室は、東京大学基金にて、「戦災・災害のデジタルアーカイブ基金」を設置し、支援を募っていらっしゃいます。

渡邉研究室のこういった取り組みは、Eukaryaの目指す「平和で、あらゆるデータが保管・可視化・活用される豊かな未来」や、デジタルアーカイブの民主化といったビジョンを共にすることから、今回各国の方々が訪れるSmart City Expo World Congress へ共同出展することとなりました。

会場の様子

巨大な円形ディスプレイのエントランスホール(関連イベントでダンスクラブと化したそうです)
会場設営の様子

会場は盛況で、凝った作りのブースがあったり自動走行のロボットが会場内を巡回してコミュニケーションのハブになっていたりと、活気に満ちていました。
プレゼンテーションやスピーチイベント、視察団の訪問なども多数あり、それぞれ盛り上がりを見せていました。
また世界最大規模のイベントであることから、会期中は常に人の流れが絶えず、この分野への世界的な高い関心と熱意が感じられました。

Re:Earthブース周辺の様子

会期中は、各国のGISおよび政府関係者のみならず、多くの民間企業やデータ会社の関係者、都市計画や国連人間居住計画関連の方々、GIS、防災、データサイエンス、都市計画・建築を学ぶ学生や研究者など、様々な立場の方々がRe:Earthブースを訪れてくださいました。

これにより、国や地域によるさまざまなニーズや困りごとや、逆に異なる国や地域でも共通している課題感やニーズ等について、非常に多くの意見を交わすことができました。

Re:Earthのビジネス面だけでなく、プロダクトとしての展開にも関わる大きな示唆を得る機会となりました。

インフォ・ラウンジさんとタンジブルインターフェイスのデモ機

Project PLATEAU関連企業としてお隣になったインフォ・ラウンジさんは、なんと日本からタンジブルインターフェイスの実機デモを持ち込んでおり、これが道行く人々の耳目を釘付けにしていました。
(案の定、輸送にあたり空港ではたくさん質問されたそうです。笑)
Tangible Interface XR and Urban Design Hands-on 

我々も横から拝見していたのですが、あのようにフラジャイルなものを輸送〜現地での資材調達〜組み立て〜実機デモンストレーションまで敢行されるその姿とガッツに、チームとして大変感銘を受けました。

※その後インフォ・ラウンジさんのエンジニアである、がわくん@yuuya08110さんはアドベントカレンダーとしてRe:Earthをハックする記事も書いてくださいました!
こちらもぜひご覧ください。

プレゼンテーション

さらに、会期2日目と3日目では、日本パビリオンステージでのプレゼンテーションにEukaryaも登壇させていただきました。

ここでは、Re:Earthのプロダクト紹介だけではなく、その開発・サポートチームにおける難民エンジニアの雇用についてや、シングルマザーの皆さんとの協業についてなど、Eukaryaの社会的取り組みの部分についてもお話しさせていただきました。

※個人情報保護のため画像をトリミングしています

特に、難民状態にあるエンジニアのインタビュー映像部分では、会場全体が注目し、真剣に耳を傾けてくださっていました。

その他

他にもSmart City Expo World Congress2023で印象的だったこととして、会期の三日間を通して、おそらく地元の学生さんや子供たちだと思われる若者グループを数多く見かけたことがあります。

彼ら彼女らは賑やかに各ブースを訪れ、最新鋭のテクノロジーやシティプランニングの話や展示を興味深そうに聞いたり体験したりしていました。
また、配布されたステッカーやグッズを手に、とても楽しそうに過ごしていました。
応対するブース側の方々もそのことをとても喜び、歓迎しているようでした。

幼いうちや学生の頃からこんなにカジュアルかつ身近な形で、さまざまな国や地域のスマートシティ/都市イノベーションテクノロジーに触れることができる環境を羨ましく眺めるとともに、
「日本のテクノロジー関連イベントでもこういった光景がどんどん見られるようになるとよいな」と強く感じました。

最後に

今回のSmart City Expo World Congress2023への出展参加は、世界各地のスマートシティ・都市イノベーションに関わるあらゆる立場の人から、さまざまな意見をいただく素晴らしい機会となりました。
また、来場者の皆さんだけでなく出展者の皆さんとの関わりも作ることができ、Eukaryaにとっても大変学びの深い場となりました。

これからも、いただいた知見や知識をもとにRe:Earth開発・ビジネス・そしてコミュニティや、世界と社会全体にとって新しいバリューをより提供していけるよう、さまざまな方面で努力していきます。

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