有理式から見る cos と sin の非対称性
有理数とは$${1, -4, \frac{2}{3}, 0.5}$$のように整数を整数で割った形で表される数のことです。
次の主張の真偽を考えてみましょう。
(1) 三辺の長さが有理数の三角形$${ABC}$$に対し、$${\cos A}$$ は有理数である。
(2) 三片の長さが有理数の三角形$${ABC}$$に対し、$${\sin A}$$ は有理数である。
答え:
(1)は真です。辺$${BC, CA, AB}$$の長さをそれぞれ$${a, b, c}$$ とおくと余弦定理から
$$
\cos A=\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}
$$
となるため。
一方で(2)は偽となります。例えば三辺の長さが$${1}$$の正三角形。$${\sin A=\frac{\sqrt{3}}{2}}$$ となり、これは無理数ですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?