新潟イチサポートの動きが上手い漢?松田詠太郎。

サッカー90分のうちボールに触ってるのは2~3分と言われ、ほとんどがオフザボールの(ボールを触っていない)時間と言われたりする。

見てる側としてはとしては当然ボールを持っていない時より、ボールを持ってる時のプレーについて言及されることが多い。

松田選手は何かとドリブルのイメージが強い選手で、ドリブルうまくいってない時や最後のクオリティの低さの部分で、何かサポーターからヘイト喰らってるなぁっていう印象があるが、彼はボール持っていない時の動きが上手いなぁと感覚的に思うことが多い。
そこについて深ぼって言語化できたらいいなと思う。

背後の抜け出しの多さ

やっぱり今季松田のプレーの特徴として目立つのが背後への抜け出し。実際にそれが数値にも出てる。

4/23時点

総スプリント回数はチームNo.1、ポゼッション時のスプリント回数はリーグ12番目と名を連ねる。

ポゼッション時のスプリント回数のランキングを見ると、足の速い選手、スプリントしてるイメージがある選手が名を連ね、クラブで見るとボール保持型の遅攻のチームより、カウンター型の速攻のチームが多い。
そのような中でこのランキング上位に入っていることはすごいと思う。

スプリントして、背後へ抜け出す試行回数が数値から見ても多いのは多いのだが、それはただ闇雲に裏に抜けてるのではなくて、しっかりと彼の中で考えてタイミングを見て走っており、実際に彼が走った時にボールが出てくる回数も多いと感じる。

裏抜けの技術①ギリギリまで動かない

背後に抜け出すのにギリギリまで動かないところが上手いなぁと感じる。

ボール保持者の味方が顔を上げて、ボールを蹴れる位置にコントロールしてキックモーションに入ろうとしてるタイミングで彼は裏に抜け出す。

対面する相手の目線で考えると、裏に抜けられるとわかっている状況で裏抜けされても予測ができているので対応しやすい。

ドリブルに特徴がある選手なので、ギリギリまで動かないことで、相手に足元で受けると思わせやすいし、それで相手も背後と予測できず1歩対応が遅れて松田が背後を取れているシーンが多い。

ドリブルに強みがあるからこそ幅取ってるだけで相手を食いつかせて裏のスペース作り出せるというのはとても強い。

ボール保持者としても背後に蹴れるタイミング、自分がルックアップして動きを見てるタイミングで主体的に松田が動き出してくれるので、とても出しやすいのだと思う。

裏にスペースがあるから走る!ではなくて、走るタイミングをとても意識してるのが見てるとよくわかる。

裏抜けの技術②クリアになってる思考

別に足元でも受けて良さそうなシーンも背後取れると思ったら背後取りに行くシーンが柏戦や札幌戦、京都戦でも見られた。

まず背後を取ることを第一に考えてプレーしてるいるようにみていて感じる。

プレー中に色々考えながらあれもこれもってプレーしてると、背後取れるタイミングでも遅れて気づいて背後取れなかったりすることが起きる。

背後を取るという目的が一番にあり、そのためには味方を見て、目の前の相手見て、という感じに自分の中のゴールが明確だからこそ、それをするまでに考えることが非常にクリアになっていて、動き出すまでに迷いがないのが1つ裏抜けを成功させてる部分になっているのではないかなと思う。

相手とガチャガチャにならない。縦パスを受ける技術

裏抜けだけではなくて縦パスを受けるのもアルビの中でもめちゃくちゃ上手いなと感じる。

裏抜け同様ギリギリまで受けたいスペースを消費しないので、自分のプレースペースを確保できてるし、ギリギリで動き出すのでマークされてる相手とも距離感ができ、縦パスが入った時相手とガシャガシャって感じにならない。

スペースを早く消費しすぎてよくなかった例としてわかりやすいのが、
この間の京都戦の小島から宮本にPA内でボール入って掻っ攫われてファールになって一命を取り留めたシーンだろう。

あのシーンはまさしく早くスペースを使いすぎてPA内でステイせざるおえず相手が勢いを持った状態でガチャガチャとなったシーンで、
スペース使いすぎてワンタッチでフリーのCBにパスを出す角度も無くなった。(宮本はどんどん新潟の悪いプレー(全部自分で受けようとする)に染まってきて開幕戦よりそこらへん悪くなってきてる。)

新潟の選手はこのスペースを使わないという部分が上手くない選手が多い中で、詠太郎は抜群にここが上手いので、J1だと縦パスへの当たりが強いですけど、パスが悪くなければどのシーン見ても相手とガチャガチャしなくて上手いなぁと感じます。

コンサドーレ戦のこのシーンとかめちゃくちゃ面白くて、先にスペース潰しすぎてやべってなったのか、早めに手前のスペース使ったので相手ついてきてたら背後取れるって思考してたのかわからないですけど、このシーンなんか見てて凄くスペース使う、使わないを意識してる選手だなと感じる。

詠太郎のこの先

やっぱりみんなサポーターが思っているように結果が欲しいなぁとは感じますよね〜

どうしてもドリブルがルックダウンするので判断悪かったり、誰もいないところにクロス上げたりみたいなのが頻発しますけど、無理にそのドリブルスタイルは変えず、もっと仲間とコミュニケーションを自分からとって、ここで縦突破したらこのスペース入ってこいとか、カットインしたらここ来い、みたいな決め打ちで要求していったりした方が結果につながるんじゃないかなって勝手に思ってます。

まだ裏抜けとかポジショニングとかも、松田に藤原や高木やマイケルが合わせるっていう合わせてもらってる側のプレーが多いと思うので、松田発信で「俺はこういう動きするからここにくれ!」というコミュニケーションが増えていったら面白いんだろうなと。

あとは彼の裏抜けが間違いなく今このチームストロングであるなかで相手のSBの外側にいる時の裏の抜け出しがよりゴールに向かった斜めの抜け出しになってくると結果が近づいてくるのかなとも感じる。

あと松田個人だけでなくチームとして見た時、
マイケルも藤原-松田の関係性に言及してたが、マイケルや高木含めてお互いを見て、スペース作って、相手動かして、使ってという決まった形の攻め方ではなくて、その場の状況、状況に応じた味方と相手の関係性を持っての攻撃を右サイドで築けていけてるので、今後どう進化していくのか、他の選手たちにも影響させることができるのかも含めて期待大であり、楽しみだ。

最後に

スペースの投資(未来に向けたプレー)ではなくて誰のサポートにもなっていないスペースの消費がアルビの選手は多い中で、彼のようなオフザボールのプレーはもっと評価されて欲しいなと思います。

色々タイムスタンプにしてスレッドにしてみたので細かく気になった方はぜひ見てみて欲しいなと思います。

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