最近聴いてよかった曲 2023年2月・3月

【2月】
・スピッツ/夢じゃない(1993)
・美空ひばり/東京キッド(1950)
・美空ひばり/リンゴ園の少女(1952)
・美空ひばり/こだまは歌うよ(1952)
・高石友也/ランブリン・ボーイ(1969)
・石井好子、東京少年少女合唱隊ほか/カナダ旅行(2021、1961)

スピッツ/夢じゃない(1993)
スピッツは10年くらいかけて毎年0~2枚ずつ聞いてる。去年は改めてスピッツにハマる感覚があったことを思い出しつつ、今年はどれを聞こうかと迷っているなかでロク漫で流れてきたこの曲を聞いた。Crispy!はまだ聞いていないから全体像は知らないけれど、笹路正徳プロデュース第1弾のアルバムというレビューだけ読んだ。この曲を聞いて、今年はCrispy!空の飛び方を聞きたくなった。花鳥風月を聞いたときに感じた90年代のスピッツの流れのなかにこの曲があるのだと思うとしっくりくる。これがシングル曲なのすごい。


美空ひばり/東京キッド(1950)
いい曲…。しみじみいい曲だなーと思う。上向きの時代を感じる。社会が発展・成長していく前向きな空気の時代を生きてみたかったと思っちゃう。後年を生きる人間の勝手なイメージだとしても、そこに理想の姿を見てしまう。「右のポッケにゃ夢がある 左のポッケにゃチューインガム」!
同名の映画も見たけど子どもも犬も虐げられてて嫌だったし、マリ子(美空ひばり)から父に対する気持ちの変化がぜんぜんわからなかった。憎んでいた実の父の元に戻るのもわからないし、2人目の父にあんなに虐められて捨てられそうになったのに懐いていたのもわからなかった。子どもに対してつらく当たる大人が出てくる作品は憤りが残ってしまうし、わからなさでいっぱいになってしまうからできれば見たくない。
それはそうと作中で歌っているシーンはすごくよかった。美空ひばりの歌のうまさに慣れてきた。覚えている限りでは東京キッドトンコ節ひばりが唄えばを歌っていた。どれもいい曲だったー。このうちトンコ節は音源探しても美空ひばりが歌っているのがないから聞きたかったらこの映画見るしかないらしい。はー。


美空ひばり/リンゴ園の少女(1952)
同名の映画があるらしい。けど配信されてないなー。1998年に出たDVDがあるらしいからいつか…。世界名作劇場見てるときみたいな心地よさと清さを感じる。
ポッカポッカと歩く馬に乗ってるみたいな音もある。歌詞には馬車が出てくるけど、またがっている姿が思い浮かぶ。


美空ひばり/こだまは歌うよ(1952)
真っ直ぐ好き!アルプスの少女ハイジの主題歌がこれに変わったとしても自然に受け入れられそう。こういうのは欧米の文化を取り入れようとしてできた曲だったりするのかな。取り入れつつ日本の色になってる。まだみんなのうたが始まっていない頃だけど、初期のみんなのうたでもこういうのを好きになりがちだよ〜。こういうの他にも聞きたいから作曲者などをあたるといいのかな、と見当をつけている。

服部良一、西条八十以外にも米山正夫など…歌手は高峰三枝子、奈良光枝などを聞いてみたらいいのかもしれない。昭和20〜30年代のこともっと知りたい!誰か教えてくれないかな…


ランブリン・ボーイ/高石友也(1969)
岡林信康の曲として聞いていたランブリング・ボーイを高石友也も歌っていた(曲名に表記揺れがある)。元はトム・パクストンという人の曲らしい。訳詞は中山容。ボブ・ディランの訳詞などをやっていた人らしい。
フォークはいろんな人たちが歌い合ってるから作詞作曲、訳詞など誰なのかあまりわからず聞いてることが多い気がする。


カナダ旅行(2021、1961)
なんかたくさんの人たち※が歌っているたのしいみんなのうた。ゆかいな家族がへんな旅程でカナダに行ったことが歌になっているのいいな。そのときのたのしさが伝わってくる気がする。

※なんかたくさんの人たち→石井好子、寺島尚彦とリズム・シャンソネット、東京少年少女合唱隊、日フィル・ストリングス&藤家虹二クインテット

NHKのこの曲のページを見る限り、1961年当時放送していた映像も音声も発掘されていないらしい。2021年にリリースされたこの音源は再録なんだろうけど同じアルバムに収録されている他の曲も再録なのかな。そう言われてみると60~70年代の音源だと考えるには音質がよすぎる気がしてくる。あまりわからないまま聞いてる。


【3月】
・ザ・フォーク・クルセダーズ/イムジン河(1968)
・美空ひばり/街に灯がとぼる頃(195)
・ハンガリー放送児童合唱団/Pueri Concinite(1979)
・美空ひばり/上海(1953)
・クリープハイプ/凛と(2023)

ザ・フォーク・クルセダーズ/イムジン河(1968)
加藤和彦、北山修、端田宣彦が出演している映画「帰って来たヨッパライ」を見たら、作中で彼らが歌っていた。ザ・フォーク・クルセダーズは紀元貳阡年くらいしかちゃんと聞いたことがなかったから初めて聞いたイムジン河はこの映画で歌われていたものになった。
その映画には韓国人と彼らに翻弄される日本人が出てくるから、帰って来たヨッパライよりもイムジン河にテーマが近い気がした。当時このシングルが発売中止になったことと関係があるのかもしれないなー。
悲しくてやりきれないとか、この人たちが歌う悲哀が好きだからもっと早くに聞いていればよかったと思うくらいすぐ好きになった。
でも聞いてしばらく経つとやまがたすみこ風に吹かれていこうと混ざって、メロディがパッと思い出せなくなることが多い。


美空ひばり/街に灯がとぼる頃(1951)
ひばり主演映画「あの丘越えて」の劇中歌であり、同名シングル盤のカップリング曲。
都会に出て、この曲歌っているのいいな。花売り娘が一般的だった頃ってどんなだったんだろう…。歌詞に花売り娘が出てくるのは「ひばりの花売娘」に続いて2曲目。ひばりが歌った曲のなかに他にもあるのか気になる。
いっぱいひばりが歌う映画だった。しかもなんか教室の女の子たちも歌ってたのも好きだった!曲名がわからないけど…
鶴田浩二と歌っていた「夢の花かげ」もよかった!イントロが、通ってた小学校の校歌にちょっと似てる気がして懐かしかった。


ハンガリー放送児童合唱団/Pueri Concinite(1979)
清らかな美しさに惹かれる。子どもたちの声なのも、期間限定のもののように思えて刹那を感じる。アルバム通してすごく郷愁があって好きだった。
ウィーン少年合唱団とか木の十字架少年合唱団も少しずつ聞いてみたけど、いまのところハンガリー放送児童合唱団がいちばん好き。


美空ひばり/上海(1953)
美空ひばりが英語で歌ってる曲初めて聞いた!
曲はジャズって感じでたのしい。ドリス・デイという人がこの前年(1952年)にヒットさせた曲らしい。
上海AGAINチャルメラそば屋のシングルいいなー。ドリス・デイはAGAINも歌ってるらしい。こういうの誰がオリジナルなのか調べるの苦手。


クリープハイプ/凛と(2023)
なんか、クリープハイプがクリープハイプ3になった気がした。いまのメンバーに固まってからがクリープハイプ1、祐介以降のクリープハイプがクリープハイプ2 (いまのメンバーになる前はクリープハイプ0)みたいなイメージがずっとあったのだけど、よく知らないうちにクリープハイプ3になっていたのかもしれない。
進化すると同時に原点回帰みたいな、過去への視点みたいなものもあるような、安心して飛び込める新境地に見えた。
クリープハイプの新曲を好きになれる感覚が久しぶりで、少し申し訳なさもあるけどなんか嬉しい。

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