山を想う。
明日から京都の山の家に帰ってくるよ
と父に伝えると
うん、うん、とうなずいた。
まだ生きていく自信が出てきたのか
もう嫌がってゴネたりしなくなり
私は気持ち良く帰ることができる。
でも
今回の用事が済んだら
しばらく帰ることにはならなそうだ
と思っていた。
昨日のコンサートは
私のこころを山の家に引き戻させた。
いろんな思い出が次から次へと
ピアノの音に乗って
浮かんでは消えていき
寂しさがたくさん溢れ出たけど
溢れるだけ溢れた頃
悲しいことではないんだよ
と言われているかのように聴こえた。
やっぱり父に遠慮せずまた帰ろう。
帰る前から山を想うんだから。
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