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レーズンサンドに望みをかける。

いないみたいに眠り続けてた父は
だいたい3日目の朝くらいには
ふつうの顔して起きてくる。


私は3日前までのこととなると
いつもなんとなく忘れてしまう。

だから
父がいつものように
ちんぷんかんぷんなことを言い出すと
あれ?まだそんなこと言ってるの?
と頭が不思議な感じになる。


この一年ずっと
同じことを繰り返しているのだけど
なぜか脳みそが
なかったことにしようとする。

眠り続けて起きてきたときには
いつかふつうの父に戻ってると
どこか脳の片隅にある
望みを捨てられないかのようだ。


そんな中今朝の父は
このままでいてほしいと
そりゃあ思ってしまうよというくらい
久しぶりにふつう。

朝も昼もちゃんと食べて
おやつも「これはほんとうにおいしい!」
と幸せそうに食べていた。


それは何って
小川軒のレーズンサンド。

食べたことないけど
そんなにおいしいんだな〜


レーズンサンド食べてたら
ふつうでいてくれるのなら
糖質過多だって言われても
毎日買ってくるのにな。

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