『 貴方に手向ける餞を 』 - 1分で読める深く心に残る物語
きみの手が離れないから 形を維持する僕の心を
どうにかして伝えたくて そのたばを放り投げた
そらに弧をえがきながら おちていくいろの群れ
波間にぽすんと浮かんで ゆっくりと沈んでいく
身勝手に押しつけたのは ぼくなりの優しさでも
伝わらなければ一緒だと 叱ってくれたあなたに
背中を押され踏み出した あの一歩があったから
ありがとう
ぼくたちは 今日から夫婦になるよ
絵 はしもとあやね ( @enayacomic )
文 ねきの( @nekino_e )
イラス