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恋愛

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恋愛に関する物語をまとめています!
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#掌編小説

『 ぼくのこいびと 』 - 手のひらサイズの物語

 あなたはいつも、優しい笑顔を向けてくれる。  視界いっぱいに広がるその表情が慈愛に満ち…

絵とワードの物語 『そうして君に会えたなら』

年に一回会える日は、毎年ちょっと早起きで。 星の川辺に腰掛けて、その足音を探してる。 もう…

絵とワードの物語 『雨に唄う』

 ばらばらばらとビニールを叩く音。  くるくるまわる黄色のレインコートの端に合わせ口ずさ…

絵とワードの物語 『ころころ、みちびかれ』 

 同じ場所、同じ時間で、ほぼ毎日すれ違うその人を、何とはなしに覚えちゃったのは、仕方がな…

絵とワードの物語 『またね』 

 いつもより少しだけ重い鞄を手に、硬い座面から立ち上がる。明日からは夏休み。明日から毎日…

絵とワードの物語 『とじこめられたのは』 

 ガラスのなかでぷくぷくと泡が弾ける。  瓶底に生まれ、じりじりと膨らみ、ふわりと浮いて…

絵とワードの物語 『いっぱいしゃべるきみがすき』 

 その口は留まることを知らないみたいに、次から次へと言葉を降り積もらせていく。その話が続く間に、後ろを何人もの客が通り過ぎて行ったが、彼はおかまいなしだ。  まぶしくて目が潰れそうなのに、ガラスを見る目はそんなことお構いなしにきらきらと輝きを増していくから不思議。どうしてそんなに夢中になれるんだろう。  ねえ、きみは気付いている?  その横顔に、きみと同じ熱量で、じっと当てられている視線があることに。 「そういうところが、好きなんだよね」  語り終えて少し息をついたその姿に、

『 貴方に手向ける餞を 』 - 1分で読める深く心に残る物語

きみの手が離れないから 形を維持する僕の心を どうにかして伝えたくて そのたばを放り投げ…

『 華下の誓い 』 - 1分で読める深く心に残る物語

「うわっ!」  大きな音にびっくりした僕の反応が可笑しかったのか、ぴかぴかと光る空を見上…

『 きみとぼくのうた 』 - 1分で読める深く心に残る物語

 うたが聞こえた。  夏休みに訪れた父の実家で、眠れない夜に部屋を抜け出し、海辺を散歩し…

ゆきだるまのおんがえし - 手のひらサイズの物語

私はひとり、家路を急ぐ。  いつの間にか降り出した雪の中、傘もささずに。手にはくしゃくし…