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石碑に滲む後悔を見つめる

家の近くの石碑の所へ、今年も木蓮の開花具合いを見に行った。

そこはひっそりとしているけど、いつも綺麗に整備されている。

二本の木蓮はまだ咲いていなかった。
でもたくさんの蕾がついていて、膨らみはじめていた。
まず白が咲き誇り、紫が続くはず。

このとき初めて、石碑に刻まれた文を読んでみた。
それまではあえて見ないようにしていたのだと思う。
向き合うことを怖れて避けていた。


奥は、満州事変の戦没者の碑。
手前は、シベリア抑留での死者の碑。

【満州事変】
日本の中国東北侵略戦争。満州国を樹立。日中戦争へ発展。

【シベリア抑留】
第二次大戦後ソ連が、投降した日本軍兵士をシベリア等に送り、強制労働に従事させたこと。

広辞苑より


行き届いた手入れに、後悔の念を感じる。
繰り返さないために、弔うのだろう。

石に刻んでまで、繰り返さないと誓ったのに、人は忘れるのかな。

今起こっている惨事を止められないのかな。

後から悔いても遅いのに。
奪われた命は戻らない。


自分を守るために、目を背けていた。
それも時には必要だと思う。

でもそればかりではきっと駄目だ。



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