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今年はヘイズが到来かも

 2週間ほど日本に行っていましたが、マレーシアに戻ってきて驚き。とにかく暑い! 12日には37度を記録したそうで、これで断食はなかなかきついと思います。

 13日にマレーシアに戻ってきたのですが、飛行機の中からみる景色はとにかくガスっている。いつもくっきり見える風景がみえず、薄っすらと黄色い霧のようなものが見えました。

 公式にはまだヘイズは観測されていないようなのですが、しかし、これはヘイズな気がします。

 ヘイズを知らない方もいらっしゃるので、少し説明します。

 ヘイズとは煙害とも呼びますが、マレーシアでは20年以上前からインドネシアでの野焼きによる灰に悩まされています。主にスマトラ島やカリマンタン島で何万ヘクタールにもおよぶ野焼きをだいたい7月から10月ぐらいまでかけて行います。これは多くの農家がパーム油やパルプ、紙のプランテーションのために野を焼いて植生を切り開くためです。2019年には30万ヘクタール以上の土地が野焼きされたようです。

 確か10年ぐらい前だったか、クアラルンプールでマスクなしには生活できない日々があったのを覚えています。焼けた臭いも充満し、空港では視界不良のために欠航になる便も多かった。健康には非常に悪く、ヘイズが深刻化するととにかく外出を控えるしかないのです。日本でも黄砂が飛んできますが、あれよりもひどい。それも何か月も連日続くので、経済活動も停滞するのです。灰は国境を超えて飛び、タイにまで飛ぶこともあります。
 
 そのため、ASEANはこのヘイズ監視センターを設立して、毎年監視しています。ここ5~6年は深刻なヘイズはほとんど発生していませんでした。特に新型コロナのパンデミック時はインドネシアも見舞われていたので、野焼きをしなかったのか、まったく問題はありませんでした。
 
 しかし、どうも今年は覚悟したほうがいいようです。政府もそれを予期してか、警戒をはじめています。

 ヘイズが発生したら、個人としてはどうしようもありません。発生を防ぐことはできないので、ひたすらP2.5対応のマスクを着用して外出するか家で窓を閉めてじっとしているしかないのです。ひどい地域では100メートル先も見えなくなるため、運転もまともにできなくなります。こんな状況に今年はなるのでしょうか。

 いずれにしても、まだ雨は降らないようでとにかく暑い。家でじっとしているだけでも汗がダラダラ出てきます。僕はあまりクーラーは使わないのですが、ここ数日は仕方がないので使っています。早く雨が降って気温が下がり、いい景色が見えるようになることを祈るのみです。

 


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