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MIOびわこ滋賀vs東京武蔵野

 3-2で3試合ぶり勝利。複数得点は7試合ぶり?で勝敗もイーブンに戻す。


 YouTube応援では、この布陣に見えた。両SBがかなり高い位置をとり、実質2バックで2CBの隣に松田悠、小山選手が降りてくるような感じか。

 序盤は武蔵野の攻勢に自陣に籠もりっぱなしのMIO。奪ってもクリアボールがことごとく拾われる展開に。10分過ぎに漸くボールをつかみ出すが、中盤からすぐに相手裏への一本のパス、の攻撃でつながりを欠いた。しかし15分過ぎからいったん落ち着いたのか、武蔵野を下げさせたのか中盤にスペースができはじめ、丁寧なボール回しができるように。すると22分にこの展開から中に絞っていた久保選手がエリア外から強烈なミドルで先制する。GKから短くパスを繋ぎ相手のプレスをかいくぐる、今季好調時のリズムが復活、7分後には右サイドからのクロスに坂本選手が頭で合わせて追加点を上げる。
 2バック気味のCBさえ果敢に持ち上がる攻めは、危険とも隣り合わせ。選手2人を交代させた武蔵野に高いラインを破られ、39分に失点して前半を終えた。
 
 後半も同様のサッカーを展開するが、細かいミスも出始め、奪われると武蔵野に素早く押し込まれる場面が目立ち始める。25分にはPAに突っ込んできた武蔵野の選手を倒してしまい、PKで同点とされる。判定で荒れ気味の試合が最終盤に突入すると、坂本選手と途中出場の竹下選手あたりを狙ったロングボールで勝ち越しを狙う。そしてアディショナルタイム3分、ロングボールのこぼれを右サイドに展開、西口選手が上げたクロスをファーの山口選手がボレーで折り返すと、中央に待ち構えていた坂本選手が腿で押し込み、劇的な勝ち越し点でホーム最終戦をしめた。

 相手とのかみ合わせもあるのだろうが、今季好調時のMIOのサッカーが戻ってきた一戦だった。画面で見始めたときはどういう布陣かよく分からなかったが、やはりDFラインで思い切った配置をしてきたな、という印象だ。3バックか、4バックかで組み立て、守備でそれぞれ苦労していたここのところのMIOだが、この試合は上手い解決策を出してきた、という印象だ。両SBを高く、CB隣に中盤が落ちることでスムーズなパス回しを可能にしていたように見えたし、GKもスローイングを多用するなど、チーム全体でこの布陣で組み立てる、という意識が高かったように見えた。
 この日の布陣は失点シーンであらわになった「守備位置の高さ、薄さ」が弱点でもあるのだろうが、今季のMIOとしては「織り込み済み」で構わないと思う。代償を払っても点を取るサッカーを志向しているのなら、3-2という結果は意図通り、上出来も上出来な試合といえる。細かく言えばなんとでもいえるのかもしれないが、この日に関しては攻撃時の勿体ないミス以外はさほど課題と言えるものはなかったと感じた。

 攻撃のMIO復活の口火を切った久保選手、そして坂本選手だろう。劇的ゴールで得点ランク首位タイ。得点王に王手+リーグベスト11は堅いのではないか。個人タイトル、ベスト11はいずれもMIO初なので、ダブルでの達成を祈っている。ここぞの決定力は大エースとしかいいようがない。ずっと見たかった竹下選手との最前線併用も迫力があった(竹下選手は流れる動きも上手いなあと)し、久保選手も強烈なのを決めてくれ、配信応援ながら臨場感たっぷりのゲームだった。

 そして途中出場の原口選手。今季限りで引退という事情もあっての出場なのかもれないが、ホーム最終戦をど派手な勝利で飾れて本当に良かった。いつも、どのポジションで出場してもチームに献身してくれる頼もしい選手の最後にふさわしい試合だったといえる。

 次節は今季最終戦。アウエーだが奈良なので応援に行ける。最後までMIOのサッカーを貫く試合を期待したい。

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