見出し画像

ただただ感動を分かち合いたい作品に出会った

先週の金曜日の夜、会社のボードゲーム部の活動があった。根津のコロコロ堂に総勢10名ほどのメンバーでお邪魔して楽しい時間を過ごさせてもらった。(コロコロ堂さんはちゃんとルールの説明をしてくれる素晴らしいボードゲームカフェなので、ぜひ遊びにいってほしい。価格も良心的だ。)

帰り道、1時間30分の道のり。そこで、ある作品の1話を見始めたところ、止まらなくなった。

結局、全2エピソード、17話を金夜~火曜の朝の電車で見切ってしまうことになった。(ちゃんと仕事はしています、ご容赦を。。)

この作品の感動をぜひ分かち合いたいのだが、なにせ周囲で「観た」という声をあまりにも少なくて、哀しい。そこで少しでも話せる人が増えたらとの想いで本記事の執筆に至った。


その作品とはずばり、

Netflixで配信中の『ストレンジャー・シングス』である。


1983年11月6日、インディアナ州のホーキンス国立研究所付近で、12歳の少年ウィル・バイヤーズが失踪する。ウィルの母のジョイスは必死に息子を探し、警察署長のホッパーが捜査を始める。頭を剃った謎の少女エルが現れ、ウィルの友達の少年たちと知り合いになる。失踪事件は続き、エルは不思議な能力を見せる。ホッパーは研究所を調べ、超自然現象が研究されていたことを知るが、捜査は妨害される。エルは研究所で自分が実験台であったことを思い出し、少年たちと協力して、ウィルを救い出すために"裏側の世界"に入る。 

「ストレンジャー・シングス」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2018年1月1日 (月) 20:47 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org

この作品の凄いところは、びっくりするほど、あらすじから面白さが伝わらないことだと思う。

失踪した少年を探す。超能力を使える少女が出てくる。”裏側の世界”に入る。

どれも、めちゃくちゃ「ありきたり」に感じないだろうか。僕自身、作品があることは知っていたが、あらすじを読んでも心が動かず、1ヶ月ほど放置していた。

しかし強みと弱みは表裏一体。この作品は設定の「ありきたり」さを面白さに昇華した作品だ。というのも、この作品は「ありきたり」さを活かして、1980年代の数々の名作のオマージュがふんだんに散りばめられているのだ。

主人公の少年たちが森の中の線路を歩くシーン(『スタンド・バイ・ミー』)や、主人公が少女を自転車の後ろに乗せて走るシーン(『E・T』)など1992年生まれの僕でもデジャヴを感じるシーンがわんさかあった。

この徹底した80年代の空気に、新しさをビンビン感じるのだ。ファッションの世界でも流行は進化しながら循環するように、映像作品の世界でも昔らしさが新しさにつながるのだなということを確認させられた。

では『ストレンジャー・シングス』は多少なりとも昔の映画を知らないと楽しめないのか。

もちろん答えは「No」である。

作品の1番の魅力はなんといっても、登場人物1人1人のキャラクターにあると思う。頼れる警察署長ホッパー、ひたむきに息子を探すジョイス、三角関係を展開しながらもそれぞれ成長していく高校生ジョナサン、ナンシー、スティーブの3人。ぜひ作品をみたあかつきには、誰々のこのシーンが好きトークで盛り上がりたいのだが、ここでは主人公4人について魅力を紹介したい。


まず主人公3人組、マイク、ダスティン、ルーカス。3人組は通信部に所属する中学生だ。通信部のステレオタイプに漏れず、中学校のカーストは下の方。ダンジョンズアンドドラゴンズに打ち込むSF好きのオタクグループなのである。

しかし、パラレルワールド・超能力少女の飛び出すこの世界で「子ども×オタク」は無敵だ。主人公が大人ならば、状況を飲み込むのに1話費やしてしまいそうな出来事をあっという間に受け入れ、適応する。「子ども×オタク」の3人組が、右往左往する大人を尻目に、無線を片手に自転車で駆け回りあっという間に事件解決に動き出す様は観ていて本当に気持ちがいいし、童心がくすぐられる。彼らの活躍をみて自分の小学生時代を思い返して、あんな風に自分たちのことを無敵だと思っていた時代があったなあと懐かしい気持ちになるし、少しだけあの頃の無責任な自信を取り戻せる気がする。

そして研究所から逃げ出した超能力を使う坊主カットの少女・エル。人生のほとんどの時間を研究所の中で過ごしており、人間的な感情を欠落させていた彼女が、主人公たちとの友情に芽生え、その力を使い始める様には、興奮を抑えきれなかった。特にエピソード2の再会シーンは、ここ最近みた作品の中で最も高まったシーンである。彼女の魅力はなんといってもその眼力にあると思う。その証拠にエルを演じるミリー・ボビー・ブラウン(御年13歳)はカルバン・クラインの2017春夏広告にも起用されている。

彼女のすごさについては以下の記事でざっくり分かる。

やることなすこと規格外! モード界が最注目するミリー・ボビー・ブラウンって誰?


さてここまで抑えきれない感動をそのままに書き連ねてみた。誰か1人か2人でも刺さると嬉しい。そして語りたい。上映会がしたい。

#コンテンツ会議


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?