2023.12.23 1日目

『さみしい夜にはペンを持て』古賀史健 著 を読み終えた。

ならのさんという画家さんの素敵な表紙と
エモい表題を見てこの本を購入した。

なんでもエモいで片付けてしまうのが自分の悪い癖とも思うが
便利な言葉なのでたぶんまだまだ使う。

読み始めた瞬間、少し胸が苦しくなった。
主人公のタコジロー君が、少し娘に似ていたから。
クラスメートにからかわれたり、嫌なことを言われたときに
サッと言い返せなくて、言葉が出てこなくて
涙をこらえてその場は黙り込んでやり過ごすことしかできない!!と
娘が泣きながら訴えて来た瞬間が脳裏に浮かんだ。
娘の学校での様子を見せられているようで
冒頭は、呼吸が浅くなり、責められているような気持ちすら感じた。

この本にはタコジロー、クラスメート、担任、母親、ほぼ出てこない父親
・・・父いたかな?むむ!?
そして白い貝殻のヤドカリのおじさんが主に登場する。
一見タコジローの物語だけれど、
さみしさが拭えない人や、生きづらさを抱えている人に向けられた
作者からの贈り物。そんな本だなと感じた。

私は文章を書くのがとにかく好きで、古くは日記に始まり、
ミクシー・・・アメブロ・・・フェイスブック・・・
とにかくあらゆる所に過去の出来事・自分の感情・誰かへの思い(想い)
あらゆることを書きまくっていた。2chでは書き殴っていた。
アメブロでは、全く知らない人から攻撃的なコメントが来たり
応援コメントが来たり、日記とは呼べないものになっていた事もあった。
それらのどれもが全て、ヤドカリおじさんが言っていた日記とは
異なるものだったように思う。
今書いているこの文章も、日記ではないのかも・・・と思いつつ、
とりあえずは始めることから。と思って書いている。

本を借りたり買うときは、自分が本当に読みたいものと、
子どもが読んでくれたらなぁ・・・と思うものとに分かれているが
そう思って買ったもの・借りたものほど、希望が叶うことはないことも知っているので、この本は読後少しだけ、子どもたちにも見えるところに置いておき、
二か月も過ぎたら、地域の図書館に寄付しようと思う。
いろんな人に読んでもらったほうが、きっと世界が美しくなりそうだから。
私のように表紙やタイトルに惹かれて、多くの人が読んでくれますように。
そして、その人が、自分の旅を冒険できますように。
また、数年後の自分が、再び図書館でこの本に出会うのもまた
素敵な気がするから、その日を楽しみにして過ごそうと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?