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原神/崩壊スターレイル 音楽面の考察

あくまで個人的な感想であること、ご承知おきください。
専門的な知識はあまりもちあわせておりません。ご理解いただけると幸いです。

 みなさんは、miHoYoの「原神」「崩壊スターレイル」をご存じでしょうか。今回は、この2つのゲームの音楽について考えたことを書いてみようと思います。(※これからも随時更新していきます)

音楽面での工夫について考える


①伝統的な音楽のとりこみ
②楽器
③キャラクターや場面のテーマとなる音楽

以上3つの点から考えていきたいと思います。

①伝統的な音楽のとりこみ

 こちらは「崩壊スターレイル」がわかりやすい例かなと思います。カフカPVを例にあげてみます。

-1:26 《四季》より〈冬〉Antonio Lucio Vivaldi (1678-1741)
1:26- 《四季》より〈夏〉

  他にも開拓クエストでは、《カノン》Johann Pachelbel (1653-1706) がきこえました。

「原神」では、雷電将軍PVや「異郷の櫻」(13:48)では、箏曲の《さくら》がモチーフになっているように感じました。

 伝統的な曲だけでなく、ワルツやタンゴ調、各国特有の音階(アラビア音階など)、他にも懐かしさを感じさせる音楽のつくりなど、様々な工夫があると思います。

②楽器

 各国ごとに、特有の楽器が使われています。私は、伝統的な楽器について詳しくないのでわかりませんが、「マンドリン」「シタール」「二胡」など各国(モチーフの国)らしさをつくりだす楽器が使われていると思います。

③キャラクターや場面のテーマとなる音楽

 示導動機(ライトモティーフ)が使われているのではないかと考えています。
(次の項目で詳しくお話ししたいと思います)

 魔神任務、伝説任務では終わりの方に、ストーリームービーがあると思います。このストーリームービーのBGMがとても興味深いです。例として、魔神任務 第四章 第五幕「罪人の円舞曲」のストーリームービーに着目すると、《フォンテーヌ》《夕暮れの想い》をベースにしながらも、映像にでてくるキャラクターのテーマBGMとうまく融合させているように感じました。

・鯨、タルタリヤがでてくるときは、
《嵐を切り裂く魔鯨》(Yu-Peng Chen · HOYO-MiX様)
・ヌヴィレットがでてきたときには、ヌヴィレットのPV BGM

映像にでてくる人物と音楽を関連付けているように感じます。

 このように、特に原神においては、人物や場面と音楽の結びつきが強いと考えられます。

④三連符や特徴的なリズム

 2つのゲーム音楽で特徴的な点として、三連符があげられると思います。音楽の中で、三連符が多用されていると思うことが多いです。また、5連符など普段あまり見ない特徴的な音楽も多いと感じています。以下3、(5)連符が用いられていると思うものをあげてみます。

08:28 いつかの知恵、いつかの願い
19:29 星降る夜の静寂

04:39 夕暮れの想い

スターレイル

 崩壊スターレイルにおいては、アベンチュリン戦ボスBGMも三連符が特徴的でした。(公式からOSTが配信されたら、リンクを埋め込もうと思います)

ワーグナーと示導動機(ライトモティーフ)

※個人の考えであること、ご理解ください。
 先の項目③で述べた内容を掘り下げていきたいと思います。まず、ワーグナーと示導動機(以下ライトモティーフ)について簡単にお話ししていきます。

"楽劇のなかでしばしば登場する主題ないし動機で、特定の人物、事物などを象徴する機能をもつが、場合に応じて変形され、楽劇の発展を担ってゆく。"

コトバンク引用「ライトモチーフ」

 「原神」では、モンドの鍛冶屋にワーグナーという人物がいます。こちらはヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner 1813-1883)をモデルにしているのではないかなと個人的には考えています。ワーグナーは、19世紀のドイツの作曲家です。原神の「モンド」のモデルはドイツともいわれています。このワーグナーという人物はよく「ライトモティーフ」を使っていたといわれています。

特に「原神」ではライトモティーフが積極的に使われていると思います。

《ニーベルングの指環》と魔女会(原神)

 ワーグナーといえば《ニーベルングの指環》をご存じでしょうか。《ニーベルングの指環》は、以下4部からなります。「原神」では「魔女会」と関係が深いように感じます。こちらはまた今度掘り下げたいと考えています。(魔女会関係の考察もまた今度改めて)

「ラインの黄金」
「ワルキューレ」
「ジークフリート」
「神々の黄昏」

「原神」「崩壊スターレイル」にみる示導動機 ?

 具体的な曲名などは、また今度掘り下げて書こうと思っているので、今回は以下の3点から簡潔にお話ししていきます。

①ファデュイ執行官(原神)
②BGM(原神)
③《スターレイル》《傷つく誰かの心を守ることができたなら》(崩壊スターレイル)

①ファデュイ執行官(原神)

週ボスの中で、ファデュイ執行官がいます。
タルタリヤ、淑女、スカラマシュのボスBGMには共通したメロディがあります。おそらく「ファデュイ執行官のテーマ」としてメロディが存在しているものと思われます。淑女については《焚燼の弔辞》の曲もはいっていると思います。

②関係の深い登場人物(原神)

関係のある人物と同じ楽器を使う例もあると考えています。鍾離PVと若陀龍王戦BGMを例にあげます。鍾離PVの0:26からなる楽器に注目してください。

次に若陀龍王戦BGM《山岳は崩れ》(16:37)の17:14からなっている楽器に注目してください。二胡でしょうか?(伝統楽器に疎くて申し訳ないです)関係のある人物で同じ楽器が使われているように感じます。

③《スターレイル》《傷つく誰かの心を守ることができたなら》(崩壊スターレイル)

こちらは「崩壊スターレイル」ゲームスタート画面での音楽《スターレイル》です。こちらの0:21からのメロディに注目してください。

次に《傷つく誰かの心を守ることができたなら》「崩壊スターレイル」ゲーム内蓄音機 01:55-(2回目サビ前)からのメロディに注目してください。私は、同じメロディが使われていると考えています。

映画やアニメ音楽における示導動機

 ここからは私が最近見た映画、アニメ作品からライトモティーフがあったと考えているものを簡潔に紹介したいと思います。

①『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』
②『 葬送のフリーレン 』

①『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』

1回しか見ていないため、正確なことはいえません。
黄昏がでてくる場面や「スパイ」のことが紹介されているとき、必ず流れている音楽があります。アーニャが「スパイごっこ」をしているときも、同じ音楽が流れていたと思うのですが、楽器が違いました。アーニャのときは、おそらくリコーダーでしょうか。そして音も裏返りそうでおちゃらけたスパイを想像させます。

②『 葬送のフリーレン 』

この作品は、また掘り下げて書きたいと思います。
特にエピソード1-2で流れていた《Journey of a Lifetime》は旅の終わりだけでなく、過去の回想シーン、人生(という旅)の終わりの場面でも使われていました。ヒンメルのお葬式では讃美歌風にアレンジされていました。《Zoltraak》は強敵のテーマとして使われているような気がします。

音楽に着目したきっかけ

「原神」と「崩壊スターレイル」ゲーム自体は、最近はじめたのですが、公式You Tubeと作曲者の方の動画 (PV、OST etc.)は、ゲームをはじめる前からずっと見ていました。ここでは、なぜこの2つのゲームの音楽に着目したのかという、きっかけをお話ししていこうと思います。

 1つ目のきっかけとして、制作側の方が音楽を大切にしていると感じたからです。私が驚いたのは、公式You Tubeや作曲者の方が、1曲1曲に曲名がついている状態で、You Tubeに動画をあげていることです。(できれば全てのストーリームービーや魔神任務中のOSTもききたいです…)これまで、ゲームの音楽に興味がありながらも

①曲名がでていない
②作曲者の名前がわからない
③そもそもBGMやOSTの動画があがっていない(音楽のみの動画がない)      
というケースが非常に多かったです。

 2つ目のきっかけとしては、ゲームをはじめたあと「ワーグナー(原神)」や《四季》Antonio Lucio Vivaldi (1678-1741)、《カノン》Johann Pachelbel (1653-1706) など他にもたくさんあるのですが、クラシック音楽にまつわる人物や技法がでてきたことです。(過去の海灯祭では、ドヴォルザークが璃月に来ていたようです)

おわりに

 ここまで長文を読んでいただきありがとうございました。今回は簡潔な説明になってしまったので、また今度深く掘り下げていきたいと考えています。



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