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プロ作家の考える、プロとアマチュアの違い(ただし〇〇は別として

 こんにちは。スランプ真っ只中のプロ作家、イーサンチャップマンです。さて、今回はプロ作家の私が考える「プロとアマチュアの違い」についてです。

 その前に「プロの作家」と何度も自称していますが「私はプロだぞエッヘン」というニュアンスは当然ありません。「プロ」と書けば、より多くの人の目に留まるのではないかという浅はかな考えです。そんなことをせずとも、文章の魅力だけで人を惹きつけることができたらいいんですけどね。まるで「副業で月50万円儲けた男!」と何度もアピールする詐欺師みたいですよね。すみません。でもプロなのは本当なので許してください。

 では本題です。プロとアマチュアの違い、それは何か。ずばり。

自分の書きたい物だけを書くのがアマチュア
自分が書きたくなくても、望まれるものを書くのがプロ
(ただし〇〇は別として)

です。
 散々各所で言われてきた話かも知れませんが、自分の身に起こった出来事としてリアルに考えることができるでしょうか。とろけるような甘い恋愛小説を書きたいと思っていても、タバコくさいハードボイルド小説を書くように命じられるかも知れません(そんな極端な話は滅多にないですけど)。そうなった時に「はい、書きます!」と返事ができますか? それこそがプロとアマチュアの差ではないかと私は考えています。

 そもそも「プロの作家」ってどんな職業だと思いますか? 自分の好きな表現を、好きなように書く。そしてそれがお金になる。昔はそんな風に想像していた人も多かったのではないでしょうか。
 しかしネットの普及により、様々な情報があふれる現代。どうもそんな簡単では無いらしいということに薄々感付いておられますよね。
 そうです、基本的に自分の書きたいものを自由に書けることはありません。あっても、ごく限られた人や場所だけで、大抵の人は編集さんのオーダーを受けて書きます(今は異世界物が流行ってるから、それ書いて!)。
 編集者さんの言葉に対して「そんなもの書きたくない!」と言いたくなるのを堪えて「そうですね、そのジャンルは勉強不足ですが頑張ります!」と半泣きで言えるのがプロなのです。
 ただし天才は別です。もしあなたが天才であれば「うるせえこんなもの書けるか!」とはねつけてくださって大丈夫です。なにしろ天才なのですから。天才は時代の影響を受けません、天才は出版社からの要望に応えなくても大丈夫です。どこに行っても仕事があるでしょう、自由に書いてくだって何の問題もありません! しかしあなたは天才ですか? 天才でないのであれば、書きたくないものも我慢して書くしかありません。辛いですが、それが現実です。

 では、書きたくないものばかりを書く作家人生。そんなものが楽しいでしょうか。楽しくありませんよね。だから抵抗しましょう。実際のところ、言われるままにしなくても構わないのです。そう、なにしろ作家なのです。作家を目指すということは、どこか少し他の人と違っていて、どこかおかしいはずです。まともな作家なんてこの世に1人もいません
 ですから、書きたくない物でも知恵を絞り、自分が書きたいと思うように巧妙に形を変化させ、何食わぬ顔で「こんな感じでしょうか?」と編集さんに提出すれば良いのです。編集者さんの九割はポンコツなので、それでなんとかなります。
 つまりプロであるなら「書きたくないものも書くが、それを自分の色に染めるスキルを持っている」ことが大事です。そうすれば心が折れずになんとかやっていけます。その作業が例え「文化的雪かき」であったとしても、自分なりのやり方を模索するのです。
(原作のある映画脚本を書くにあたって、自分色に染めすぎてファンに怒られる人もいますよね。ああいうのは匙加減のわからない馬鹿者なので、罵倒してやりましょう。原作物で大事なのはクライアントの要望を受けつつ、ファンが怒らないように最大限気を使うことです。当然、天才の場合は好き勝手に改変しても構いません。なにしろ天才なので絶賛されます)

 余談ですが、編集者と作家は最初に組んだタッグでずっと仕事をしなければならないことが多いです。つまりポンコツに当たってしまったら、大きなハンディキャップになります。しかし安心してください。大手の出版社の場合は、大抵の場合高学歴の優秀な社員ばかりです。センスはなくても勉強ができればなんとかしてくれます。中には本当に何もできない人もいますが、その場合はしかるべき対応をしてから逃げてください。編集ガチャで作家人生を棒に振るなんてまっぴらごめんです。新人の内は大手の編集者というだけで神様のように見えてしまいますが、相手も人の子です。必要以上にビビらなくても大丈夫。

閑話休題。

 一方アマチュアは、好きなものしか書きません。なぜなら書きたくないものを書く理由がないからです。もしアマチュアなのに書きたくないものを書いているなら、それは何故でしょうか? 読者からの意見があったから? 自分が書きたくなくても売れそうなものを書いた方がプロになりやすいから? そんな風に他人の目線を持って文章を書けるなんて、私から言わせてみれば既にプロです。お金が貰えてなくても大丈夫、その気持ちを忘れずに執筆を続ければきっといつか報われるに違いありません。ただし外野の声に応えすぎて本質を見失うのはよくありません。それはポンコツ編集者の言うことを真に受けているのを同じです。誰の声に従い、誰の声を無視するべきかは慎重に考えてください。


 しかし場合によっては、プロよりアマチュアの方が稼いでいるという事実もあります。商業誌に掲載されたからといって、成功が保証されるわけでもありません。出版不況と言われてもう何年が経ったでしょうか。それが回復する兆しは私には見えません。誰もがプロになりたいなんて時代はとっくに終わっていますよね。そんなところで「私が思うプロとアマチュアの違い!」なんて書いたところで無意味なのでした。無意味な文章を読ませてごめんなさいね。あーやだやだ。

  結論です。アマチュアは自分のために書き、プロは他人のために書く。

 作家はエンターテイナーであれ、ということです。自分だけを喜ばせて、お客さんをないがしろにするのはやめましょう。自分の好きな物を書いていたら、それが評価されて大人気に! なんてことは滅多にありません。そりゃあるにはありますけど、可能性としては低いですよね。その自由度の高さに賭けてみるのもいいですが、もしそれで認められなかったら「他人のために書いてみようかな」と思い出してください。少し何かが変わるかも知れません。……変わらないかも知れません。

今回の自己評価
 文章が前回に続きとっ散らかった。何も考えずに書き始めたのが悪いのだ。大雑把でも構わないので、構成を考えてから書き始めよう。ああ、でもそんなの面倒くさいな。だるい。でも一応次回はやってみよう。それにしても文書が偉そうだな。「閑話休題」なんて初めて使った。恥ずかしい。
 ああ、あとあれだ「プロ作家と何度も書いているのは」という言い訳っぽいくだりは惨めだな。あれ消した方がいいかな。でも「プロ作家気取りやがって!」と思われたら嫌だからな。間延びするけど残しておこう。50万稼いでる詐欺師ってところは、単なるひだみだな。ああ、見苦しい。50万円欲しいなぁ。はぁ。

また面白い物語が書けるようになりたいのでサポートお願いします。本当にそんな日はやってくるのか?