郊外のボロ戸建ても複業(副業)になる
世の中は緊急事態宣言で外出自粛が続いていますが、僕自身はお世話になった不動産会社を辞めて2週間、
まだ確たる収入はなく、
準備を進めているスモールビジネスもそろそろ
収益化できるように
巻きを入れなきゃ、と自分に喝を入れているところです。
今日は空き家を活かしビジネスにする空き家再生投資について書きます。
まず、前提ですが、企業に努めていて、ある程度の所得がある方がサラリーマン大家としてアパートなどを購入するジャンルの投資があります。
サラリーマン大家の多くの方は、大きな額の融資を利用して投資をするレバレッジ投資に妙味を感じている方が多いかと思いますが、そのような効率的なものとはまた違うスモールビジネスとして、紹介します。
事例も交えて紹介していますので、空き家再生投資を検討をされているみなさんのご参考になれば幸いです。
どういうビジネスかというと
相続などで空いている家や、買い手のつかない無価値な不動産を数十万円とか廉価で引き取るか、あるいは安く借り上げて、それをなるだけDIYを駆使してきれいな状態にし、人に貸し出すというシンプルなもの。
空いたまま、朽ち果てて行く家は、価値を生み出さないだけじゃなく、防犯、景観、衛生、安全面でさまざまな悪影響を周囲へ及ぼします。
そうなる前に、あまり費用をかけずに住めるようにして、適切な管理がなされた賃貸物件なれば、賃料収入を得られるだけでなく、物件周辺の隣地人も安心されますし、規模はちいさくとも、それはそれで新たな価値を生み出しているので、社会的にも意義のあるビジネスだと本気で考えていました。
空き家再生投資との出会い
前職のとき、空き家を再生する事業を立ち上げるというミッションを任せてもらい、買取再販事業として立ち上げた経験があります。
その当時ですが、アセットマネジメント会社で不動産ファンドの運用を長く経験したので、収益還元法や原価法を適切に組み合わせて大型の不動産を評価するノウハウはもっていました。
ところが、空き家となると評価の元になるデータもなく、何をよりどころに投資判断をしていいか、全然わからない状態でした。仮説に基づき収益化までのシミュレーションを作ることはできましたが、見えてない部分がたくさんあるような気がして、実施へ移行するにはとても不安あるものでした。
そこで、考え実践したのが、本業で大きく投資をする前に僕個人で副業として空き家へ投資することをやってみて、そこで得た知識を本業のミッションに役立てようとしました。
自分なりの仮設を立てて郊外の空き家を購入するところから始めたのが、副業としての空き家再生との出会いでした。
もちろん、当初の目的どおり、副業としてやったことを活かして、本業でも本格的に空き家再生へ取り組み、最終的にはこれをクラウドファンディングへ組み込んで、一般投資家から集めた資金で空き家を再生するというビジネスまで発展させました。
まずやったこと
空き家再生投資を始めるにあたり、まず、負けないラインがどこか?仮設を立てて、自分なりの投資基準を設けることが必要だと考えたのですが
当然、地元の親戚からただで借りたり、ただ同然で購入できれば負けるライン、ハードルを下げられますが、
事業研究の意味もあったし、副業である以上、地方へ行く時間的な余裕もないので、当時住んでいた大田区から1時間以内で行ける場所で物件を探して買うことからスタートしました。
その時、投資用で持っていた区分マンションは品川区で駅徒歩5分、築年数は30年以上のもが8%で回せていたので、当然、郊外で賃貸需要の読みが難しい分、目標利回りはそれより遥かに高くなります。
適当にですが、最初に賃料/取得費用で計算するグロス利回りを13%以上ときめました。
築年数や、駅徒歩や沿線などの条件は設けず、
該当地域がそれなりの人口を有して、賃貸需要をある程度見込め、長期空室の心配がないことを重視して以下の基準にしました。
ご参考に最初の投資基準
■対象エリア:東京都の国道16号線より内側、神奈川県小田原まで
■自宅(大田区)から車か鉄道いずれかで片道1時間以内
■対象エリアの人口密度:2,000人/㎞2以上
■最寄り駅の一日乗車人員:1万人以上
■対象不動産の価格:500万円まで
■対象不動産の間取り:60㎡以上で2LDK以上
■敷地面積:100㎡以上
■想定利回り(グロス):13%以上
■土地所有形態:所有権(借地権除外)
■その他:再建築が問題ないこと
次に情報収集とマインドづくり
最初は延々とネット媒体で情報を見ていました。
でも、ネット媒体で情報を見ているだけだとぼくの場合、まだ良いのが出てくるかも?って精神状態になっていつまでも買えません。
上記の投資基準を仲介会社の担当者に伝えて合うものが出たら紹介してほしいと伝えました。
自分で媒体を検索して探すのをやめたんです。基準が厳し過ぎれば、情報が出てくるように多少調整すればいいだけです。
来たものを、良いか悪いかよくチェックし、
問題がなさそうなら現地調査。
現地でも特に大きな問題が発見されなければ契約、決済する、
という流れで購入しました。
現地調査はできるだけ日曜日など、まとまった時間が取れる曜日を決めて、一度に3,4件みれるように同一エリアで情報をまとめて車で赴く、ということを毎週のようにやっていました。
ただ、言っても最後は「えい!」と、気合を入れて購入物件を決定しましたが。
購入してから入居募集までの間が力の入れどころ
安く買うは比較的だれでもできると思います。
問題はそこからで無駄に高い修繕費用をかけてしまうと安く買った努力が無駄になってしまいます。
材料費を調べて自分で出来ることは自分で修繕してしまうことで、支出を減らせますが、自分でやるのはそれなりの労力と時間が必要です。
セルフリノベーションが流行って来ていますが、You Tubeなどで大抵のことは施工方法まで動画で調べられる時代になりました。
あとはどれだけ労力をかけるかです。
僕は最初の物件は、壁を珪藻土で塗ることを自分でやりました。
それによって、見積もりでは15万円位になっていた部分を材料費2万円くらいまで圧縮できたのです。毎週日曜日しか作業する時間がなかったので、週1の孤独な作業を1ヶ月くらい続けることになりましたが。
それ以外の修繕は130万円くらいで工務店に依頼しました。でも、今思えばやり過ぎだと思います。今なら多分かけても60万円くらいで留めます。
相場並の賃料で貸す為には必ずしも最新の設備を入れたり、おしゃれな洗面台である必要はありませんでした。
あと、自分で徹底的に清掃するだけで、貸せる状態にできる場合もあります。
その辺の見極めが大事だとあらためて感じました。
駅近の市街地じゃないと入居者が付かない、はウソ
業者さんにもよりますが、街場の不動産仲介の人と話していると「そこまで駅から離れたら、賃貸付かないよ!」「何もないところだから賃料出ないね!」と、言われることがたまにありましたが、そんなことはなかったです。
ある程度、周辺を見渡して生活利便施設の条件や、周辺の人口などの基礎的条件が整えば、必ず賃貸は付きました。
駅前でマンションの賃貸などを得意とするような仲介会社は客層が違うので、郊外の戸建ての賃貸需要を把握していないのです。
あるいは大量に供給されているアパートなどの集合住宅の賃貸マーケットにあてはめて考えているため、間違った認識でコメントしているのです。
入居者の募集で相当苦労したこともありますが、多くの場合、賃料の設定が間違っているので、賃料を見直せばいいだけでした。
物件の近くに信頼できる業者を見つけられれば丸投げでOK!
僕が購入したのは横須賀市でしたが、横須賀市には地元に根付いて多店舗展開している地場業者さんがいて、そこへ丸投げしました。
戸建て賃貸の管理経験が豊富で僕のような副業投資家の顧客を多く抱えていたので、安心して任せられたのです。
担当「賃料は早く決めるなら6万円くらいですかね。高めに出して様子みましょう。募集開始から3ヶ月位みていただければと。」
そんな簡単な打ち合わせで家賃は6万8千円にし、募集開始から1ヶ月ほどで入居者が決まりました。
このように任せられる業者さんが物件の周辺エリアにいればいいですが、いない場合は、賃貸募集図面を自分で作成して、周辺の不動産店舗へ募集協力をお願いしに回らないといけません。
具体的なことを書き始めると果てしなくなってしまうので、この辺にしておきます。
実際、不動産の知識など全くない状態から空き家を活かしたいという人は、もっと具体的なテクニックや情報がほしいかと思いますので、別noteで時々、書いて行こうかと思います。
空き家再生は利回りだけじゃない、地域との繋がりや、そのエリアについての知見を深めたり、ちょっとした観光もしたりで、いろいろな魅力を感じながらやってます。
横須賀ではネイビーバーガーと軍艦カレーの名店に出会えたのが良かった。
今はフリーランスとなっていろいろな事業の立ち上げタイミングで新たな物件の投資はできていませんが、複業として今後も続けていきたいジャンルのスモールビジネスです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?