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会社で寝る、寝続ける、寝泊まり続ける

人の会社を完全に私的なスペースにしてしまっている自分は何かが欠落しているのだとわかっているがこれがいい、とことん調子がいい

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寝起きし、仕事し、遊びを全て誰かのスペースでやりくりするのはいいもんだ、自分の家じゃこうはいかない、汚くなり過ぎちまう。

妻の暮らす家には、週に一、二度しか入れてもらえない。そのくらいの侘しさが最も良好な夫婦関係を築いていて、仕事で顔を合わせているし、もはや妻というより同志のような彼女とは、頼むから静かに、穏やかな空気を共有しようというアイコンタクトと、築き上げたあらゆる不文律が未知の領域に到達してきていて妙に晴れ晴れだ。もちろん過去は変えられない、未来に賭けてもらうのみだが。二人揃って会社勤めだ。

あ、そうだ、言っとかなきゃだめなことあんだった。ミニマリストなんか不味そうなもんじゃねえよ、ホームレスなだけだよ。ジプシーとかって思ってるけど、それもまた違うなってなってきた、先祖は山賊だったらしいが、賊じゃないし、マズイよ賊じゃ。
じゃあ、なんだろうか。生きている…、とかじゃあんまりにダサいな、あれだ辺鄙な心の人。いやこれもちとカッコつけてんだな、第一訳わかんないし。今いるところがアイデンティティだ、ってのも、この話じゃないしな、まいいや、とにかく、イカれてるようで、とんでもなく正常なんだよこっちは、ってことだけロックな気持ちに乗せて吠えとこ。ロックは文字にすると随分使い勝手いいな。ああ、この辺りの言は止まんないからもうやめとこ。要するに満足はありゃしない。

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仕事は、15歳、働きに出た頃に似た極度の興奮と、適度な緊張感によって、事業が望む結果には程遠い日々とはいえ、事業立ち上げの美しさに翻弄され酒が美味い。会社の仲間が誰も飲めないから尚のこといい。一人酒が旨いと思うのもはじめてのことだ。

とっておきのスピーカーのおかげで、最高の音楽に身は包まれ、些細な音に敏感な社長も徐々に仕事中のBGMに耳を傾けていることも悦びだ。

飯を炊き、シャイニー薊の「沼」も味わい、24時間ジムでシャワーを浴び、適度な運動によって肉体と精神の感度は上々だ。緩み、弛んだ身体は流石にツケが多いもんだから数年はかかるだろうが、だがそれでいい。

産まれた瞬間から望んでいたのではないか?と思わせるような自由がふいに手に入った。責任も日払いの如く、その日その日で果たせている。
この身一つで生きている実感は、ガキの時分より求めていた最上の感覚だ。何にも囚われていない。

こんな自分にとっての夢のような生活がいつまでも続くと確信する、所変わっても、俺はこの生活を手に入れれる術をどうやら手に入れていたようだ。心のセットは揺るがない。

それでも心配事は多い。多いが、全てなんとかなる、心配事は、死ぬことも含めて、人間、些末な事しかないのだ。そして心配事のお陰でこの脳は発達している。そんなことを自らの脳にそう言い聞かせ続ければ、自然と、あらゆる物事が前を向く。

未来は順不同。

思うがままの賽の目任せに、無遠慮な神の声を聴いて、歩む未来は、im未来、そして、そう、but still do it. ありがとう、感謝を胸に、理不尽を振り回し、善悪を天秤にかけ、明日へと飛べ、飛んでいけ、ゆけ、愛せよ、恥るなこの生を、ファックだワックだ、ロックだ、anarchy、酔いでしょう!千鳥足、万事順調、未来は順不同、いってみよう、やってみよう、はい、ご苦労さん!!

「よう!そういうことか!スイスイスーダララッタ、スラスラスイスイスイー!」



Music : スーダラ節 - ハナ肇とクレージーキャッツ
Location : とある会社

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