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死にたくないけど死んでもいい日

僕は死ぬのがメチャクチャ怖い人間で、ふとした瞬間に死を意識してしまうと呼吸が浅くなって泣きそうになってしまうんですよね。
手が震えてしまって授業中にノートが取れなくなってしまうこともありました。
特に夜は逃げ場がないような気がして、寝るのさえ恐ろしくて気付いたら朝を迎えてしまったこともあります。

僕が耐えがたいのは自我の喪失なので、天国や地獄などが明確に存在していたり、肉体が消滅しても電脳世界とかで精神だけを残せたり出来れば、人生における苦しみがかなり軽減されるんですけどね…
誰かなんとかしてくれ!
本当に頼む。


まあ前置きはこれくらいにして、本題に入ろうと思います。
そんな死ぬのが怖い僕なんですが、たまに「死んでもいい日」を迎えることがあります。
それは特別な日だったり何気ない日常だったりします。

「ある夏の日」
僕は実家のソファがこの世界で最も居心地が良いんですけど、特に夏の日にクーラーを効かせて「サマージャム'95」の鎮座DOPENESSさん・環ROYさん・U-zhaanさん達のカバーをスピーカーで聴いていた瞬間は、こんな気持ちでゆっくりとまどろみながら死にたいと思えました。
病院のベッドで亡くなる方が多い現代ですが、僕は孤独死でもいいから自宅がいいですね。
ラッパーとしてはステージの上で死んだ方が格好良いかもしれないですけど…


「カマせた日」
僕はラッパーでPlainBrainというグループに所属しているのですが、お世話になっているイベントの1つに「俗・びとぶれ」というイベントがあります。
公募制のライブ&DJイベントで頻繁に出演させて頂いているのですが、今までライブ出演させて頂いた中でも、特に忘れられない1日があります。
それは2020年9月21日の「俗・びとぶれ2days-day2-」です。
本当に僕達にとって大きな分岐点になったライブでした。

少し説明をするとこの頃の「俗・びとぶれ」はライブが2部構成になっていて、1部に僕達みたいな若手や「俗・びとぶれ」への出演経験が浅い方達が出て、2部に主催のらっぷびとさんやイベントの看板アーティストの方達が出ることが多かったんです。

そんなイベントの2部に初めて出演させて頂いたのが、2020年9月21日の「俗・びとぶれ2days-day2-」でした。
本当に嬉しかったんですけど滅茶苦茶に緊張したのを覚えています。

そんな中で迎えた自分達の出番でしたが、今でも色々な方にあの日のライブがPlainBrain史上最高だと言って頂けるくらい良いパフォーマンスが出来たんです。
もちろん自分達の力だけでなく出演順のお陰でもありましたが、ライブ後にお客様や仲間達に嬉しい言葉をあんなに沢山頂けたのは初めての経験で、あまりの喜びに脳味噌がとろけそうだったのを覚えています。

そして何より嬉しかったのが、憧れていた先輩アーティストに声を掛けて頂いたことです!
僕が敬愛しているINQBUSさんが認知してくれた瞬間の興奮は、何物にも代えがたいものでした…
本当に好きなんですよ♪

この日に及ばなくても良いライブが出来た日には、ライブ中やライブ後にこのまま死んでもいいなと思えます。
だけど死ねないのは恐らく1mmでもいいから、あの日を超えたいからな気がします。


最後にちょっとだけ話を逸らします。
「死んでもいい日」より高頻度で来る「死ぬのを忘れる日」も僕の人生にとっては凄く重要です。
それは友達と遊んでいる日だったり作詞中だったり、夢中になれる日なことが多いんですけど、無意識に死から目を背けさせてくれます。
意識的に死から目線を外すのは僕にとって非常に難易度が高くて、これまでの人生で恐らく一回も成功したことがありません。
「死んでもいい日」には及ばないけど大切な「死ぬのを忘れる日」についてもいつか描きたいです。


ここまでお読み頂きまして誠にありがとうございました。
僕は死ぬのが怖い臆病者ですが、生まれてきたことを後悔していないのは上記2つのような出来事があるからです。
死への恐怖心を克服するのが最善ですが、なかなか難しそうなので「死んでもいい日」をこれからも重ねていけたらなと思います。
なるべく短い間隔でね。

死にたくないなぁ、



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