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うさぎ~茶色のロップイヤー~

今は一人暮らしな上に時折数週間家を空けることもあるため、ペットは飼っていない。

ペットを飼っていたのは実家にいた頃だけだ。

実家ではシェットランドシープドッグを飼っていた。

そして、その犬は数年前に他界した。

今の私にとって一番好きな動物はうさぎだ。

キイロイトリはキャラクターとして好き。

動物ならば、うさぎが好き。

鳴くこともなく、静かに過ごす。

だけど、たまに足元に寄ってきて「構ってくれ」というオーラを発する。そんなうさぎが好き。

特に好きなのはロップイヤーだ。

子どもの頃、祖父の家ではウサギが飼われていた。

すぐに死んでしまった子も含めると4羽いた。茶色、黒、灰色、白のうさぎ。

その中でも私が一番好きだったのは茶色のうさぎ。

その子は最初に祖父の家にきた子で、野うさぎとロップイヤーのハーフだったため、

片耳だけ垂れている日もあれば両耳たれている日もあったり、

垂れている耳が逆になっている日もあったりする子だった。

元々、牧場のような施設のふれあい広場で生まれ、

里親募集をされていたところを祖父がもらってきた子だったからか、とても人懐っこい子だった。

「仕事もせずにエサを食べているからプータローだな」と父から適当に名前を付けられた子だった。

プータローという名前だったが、凛とした顔立ちをしたオスうさぎだった。

平均的な寿命よりも少し早く旅立ってしまったけれど、私は今もあの子が忘れられない。

いつか、自分でうさぎを飼える日が来たら、

最初に飼うのは茶色のロップイヤーと決めている。

でも、名前は違う名前にする。

だって、プーはプーしかいないのだから。