子宮と向き合う~episode0

こんにちは。エスコです。
すっかりご無沙汰しておりました。
最後に呟いたのが去年の2月と言う事で「ひょえー!」となってます(笑)

あれからのワタシは結構フラフラしていて
時々日雇いの派遣の仕事をしたり、趣味を活かした仕事をちょっとやったり。
胆石を取ってから自分の中のアグレッシブさが失われているような気がしてます。
「こんにゃろー!やったるでー!」が無くなった。
勢いがなくなったなぁと思っています。
まぁ、年相応になったと言えばそうなのかも知れないけれど(笑)
そして紆余曲折をえて今は事務のパートをしています。
午後4時間だけなので気持ちが楽です。
ただ社長は「早く仕事を覚えて」と圧をかけてきます。
来月には資格を取りに行くことになりました。
前のように根を詰めずにぼちぼち働いて行こうと思っています。

そう言えば旦那が仕事を辞めて年金生活者となりました。
働いていた時と比べ入ってくる金額は減少しました。
そして勿論ボーナスもない。
本当に蓄えだけでやっていかなくてはならないのだなと今さらながら感じています。
仕事を辞める前、旦那は仕事先の人との電話で
「仕事辞めたらしばらくのんびりして、あとはバイトでもしますわ~」と言っていたのだがあれから1年、そんなそぶりは見せずTVの番人となっています。
そしてTVに踊らされて防犯のシールをあちこちに貼り付けています。
うちの旦那って対処療法ばかりで根本を直すってことをしないんだなって
いつも思う。
しかも安物ばかり買って結局使えなかったりなので意味が分からない。
でもそれを言うと怒りだして周りに在る物に当たり散らすので言わない。
洗濯をする→干すはやるのだが彼曰く「ご厚意」だそうです。
干す時にパンパンとしわを伸ばすこともせずしわくちゃのまま干されてるのが「ご厚意」ですか。
もう何も言いたくないし言ったところで不機嫌を巻き散らかすので
そのままにさせてるけど。

あぁ、愚痴で脱線してしまった。ここらで本題。
胆石の時に検査で子宮筋腫があることが発覚したのだけど
だんだんと痛みや出血がひどくなっているなぁと思っていた。
ただ、ワタシは痛みに強いので
「これくらいでは本当の痛いにはならないのでは?」などと考えてしまうと
耐えられたりしちゃうのでちゃんと向き合ってなかった部分もある。

ただ、2023年5月に始まった生理がなかなか終わらず6月までだらだらと出血を繰り返していたので「ちょっとおかしいぞ」と思い出す。
(生理+不正出血は6月末で治まった)
生理の時の腰痛が明らかに痛みを増していて夜中でも起きてしまうくらいになっていた。砕けるような痛さ。そして下腹部の重い痛み。
52歳という年齢を考えれば閉経で筋腫も小さくなるはずなのにどんどん辛くなっている。おまけに生理周期も乱れてきている。
これは更年期なんだろうなと思い婦人科ではなく更年期外来のクリニックを受診してみようと思った。
婦人科には2か所行ったのだがどちらも「閉経まで様子観察しましょう」という診断だったのだ。
その間にも命の母を飲んでみたり、PMSを和らげる薬(市販)を買って飲んだり、中学の時に飲んでいたセデス(鎮痛剤)を久々に買ってみたりと痛みを凌いできた。
なんでこの歳になってこんな辛い思いをしなくちゃいけないの?
電車に乗って行った更年期外来の先生は女医さんだった。
出血が続いていたのにも関わらず内診をしてくれた。(男性の先生は出血がある時はNGだった)
ワタシは子宮の中に複数の筋腫があってそれが擦れてしまうことによって出血が続いているのでは?ということだった。
「これだけ筋腫があったら辛かったと思います」と言われたときに
痛みに共感してもらえることだけでとても救われた気がした。
女性特有の痛みはなかなか男性医師には伝わりにくいよなと感じる。
(決して差別的な意味はありません)
そして漢方薬を2種類とホルモン剤をもらい飲んでみた。
少しは落ち着いたかなと思えたが改善には程遠く。
そのことを伝えると「MRIで詳しく診てみましょうか」と提案された。
そして総合病院を紹介してもらった。
さらに電車で先に行った場所にあったその病院は丘の上にある比較的最近出来た病院のようだった。設備や内装が新しい。
ここでMRIを受けたのだが実はシルバーの指輪を外すのを忘れていたのだ。
ドームに入って数分後「あれ、指が熱く感じる・・・え、指輪したままだった!」と思ったのだが時すでに遅く。
特に指摘もなくそのまま終わってしまった。
技師の人は若い男性だったが新任なのか学生のインターンなのか事前に書いた書類さえ受け取らずそのまま会計まで済ませ家に帰ってから気付くという。
おいおい、大丈夫か?
そして3週間後、結果を聞きにクリニックへ。
女医さんは退職しており男性の先生に代わっていた。
MRIの結果はこうだった。
筋腫は複数あり大きいものは約7㎝くらい。あとは小さいものが何個か。
そのうちのひとつが膀胱を圧迫しているとのこと。
(それは前にも指摘を受けていた)
ただこれは閉経しても小さくなることはなく圧迫はずっと続くので
歳を取ったらしんどくなるのではないか。
子供を望まないのであれば子宮を全摘出することをおすすめする。
それにより子宮で起こる病気の可能性はゼロになるし
筋腫のみ取り除いたとしても再発しないという保証はない。
さらに筋腫の影に隠れてガンの発見などが遅れることもある。
卵巣は取り除かないので更年期障害にはならない。
・・・まるでワタシの後ろに紙が貼ってあるのか?という位
淀みない語り口で一気にそう告げられた。
筋腫が小さくなる薬を飲むとか、筋腫のみを取り除くあたりは
想定していたけれど子宮を全摘出するのは
ちょっとワタシの想像を超えていた。
頭が真っ白になった。
手術をするのであれば先日MRIを受けたあの総合病院に紹介状を書くとのことだった。
「ちょっと急にそう言われてもワタシの一存では決められないので
家族と相談します」
そう伝えるのが精いっぱいだった。
お会計を済ませクリニックを出ても足がふわふわして事実と気持ちが追い付かない感じが続いた。
来たバスに乗ったら自宅近くのターミナル駅まで運んでくれた。
窓から見える銀杏が青々しかった。
けれど意識はそことは違う所にあった。
ワタシはまた臓器をひとつ失うことになるのかも知れない。
最期まで一緒に居てあげられなくてごめんなさい。
ポロポロ涙がこぼれた。
マスクをしていて良かった。
何度も何度もタオルで目を拭った。
まっすぐ家に帰る気になれず優しい味がするカレーを食べながら考えた。
子供はとっくの昔に望んでいない。(もうすぐ29歳になる息子がひとり)
年金暮らしなのにお金がかかることについて旦那は何て言うのだろう?
ずっと痛みが辛くて「子宮は要らない」って思っていたからこんな事態になったのだろうか?
色々な想いがかけめぐる。
とりあえず家族には「まだどうするか決めかねている」とLINEで報告した。
夫は「了解。無理をしないように。」
息子は「お金がかかるなら俺が出してもいいよ」と。
ありがとう、気持ちだけ受け取るね。
そうして1日が終わった。

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