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記事一覧

2O24.O5.31 poetry

焼きいも屋 ときどき町にくる 焼きいも屋さん 小さなおいも ひとつ買おう ふとっぱら店主さん まけてくれたから 中くらいのおいもも ひとつ買おう ありがとうと ありがとう 交わす きょうは 道草せずに まっすぐ帰ろ さっきよりも重たくなった うでで きのうよりもすこし軽くなった こころで

2O24.O5.3O poetry

飛ぶ あのときは 飛べたね すんなり 飛べたね つばさもないのに なんにも持たず ひとりぼっちだったのに よく考えもせず みずから飛んだの? 風に飛ばされたの?  ううん そんなことはどちらでも ただ あの死にものぐるいの もがき もう一度 空のもがきを やってみたいだけ

2O24.O5.26 poetry

おふろやさん おふろやさんは 着いたそばからいい匂い はだしペタペタ あとでねアイス さあゆけ待てない すっぽんぽん ごしごし あわあわ 洗えたら かけ湯 かけ湯 かけ湯は充分 さあさ おふろ天国を旅しましょ こころふわふわ おめめとろりん あぶくぶくぶく おふろ天国には びよんびよんの おばあちゃん ぷるんぷるんの おねいさん  ままといっしょ おとこのこ いろんな旅人 はだかの旅人 いい湯だったな ふかふかタオル お待たせアイス え、おなかすい

2O24.O5.25 poetry

制服とわたし あたしのまちの いつもの駅で 電車にながれこむのは 授業終わりの顔見知りばかり その群れのなかで いちばん光ってて素敵な群れに あたしは"いま"いるのでしょう 断われなくて お金返してって言えなくて  ぎこちない笑顔も見透かされて  よくわからないけど まだ明るくふるまえそう ホームにおりたら 今日最後の課題 手を振って"また明日"を交わすのです ちいさなまちの 急行が止まる駅で 電車にながれこむのは  授業終わりの制服の群れたち

2O24.O5.21 poetry

今夜のビターソング ごめん 夜遅くのレター ゆるしてほしい 今夜は すこしでいいからことばがなくちゃ 届いているなら みて みて かたい封をやぶって ごめん 夜遅くのギター ゆるしてほしい 今夜は すこしでいいからロックがなくちゃ 聴こえているなら きて きて あつい壁をやぶって ごめん すこしでいいから君がいなくちゃ 忘れてないなら きて きて その約束をやぶって……

2O24.O5.2O poetry

ねがいごと Mommy Mommy I can't sleep みんなの寝顔は もう見飽きたよ Mommy Mommy Wake up please! ことばもゲロも 吐くのがこわいの Hope Hope Hope わたしのねがいは  Noop! Noop! Noop! たったひとつだけなのに Mommy Mommy I need long sleeves 次もその次も 冬のままがいいんだけど Mommy Mommy I think I'm g

2O24.O5.19 poetry

背中と手 ぼくの視界の左のあたりで 誰かがぼくの背中を見てる ぼくのふりみて わがふり直し 伸ばした背でまたスマホに戻る ぼくの視界の右で彼女は つないでいた手をふとはずす 背中にぬくもり やさしいほほえみ もう戻らないぼくの背中 かのじょの視界はうす暗闇で ぼくらはまた手をつなぎなおす 電車にのりこみ ぼくはつり革 変わりゆく人々 静かな車内 彼女の手はきっとこれからも ぼくのまがった背中のうえに ぼくの背中はきっとこれからも 彼女がそえる 

2O24.O5.18 poetry

ファミレス きみと来るときはきまってなぜだか 眺めのよいこのテーブルで まだファミリーじゃないけれど みたいなきみとメニュー交互に見てる たまにはけんかもたのしいね ナイフとフォークのぶつかりあい わたしにデザートが届くまで  仲直りはしたくないな たまにはモーニングもいいね さよならがまだ遠くにあるっていいね ふくらんだおなかさすりながら 同じうちに帰りたいな きみと来るときはきまってなぜだか 眺めのよいこのテーブルで まだファミリーじゃないけ