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AIアプリ構築のGUIツールFlowiseをつかって作ってみました


はじめに

人は日々、多くのことを学び、新しい知識を得ることで成長していくものです。しかし、それは時には友人や知人からのアドバイスや推薦によってもたらされることがあります。NewsPicksのAIコミュニティーのイベントのなかで、シュンスケさんからAIの開発ツールについて教えてもらう機会を得ました。ァシュンスケさんは、FlowiseというGUIツールを利用してAIアプリを構築する方法を紹介してくれました。このツールは、テクノロジーに翻弄されることなく、AIの力を活用したアプリケーションを作成するのに役立つものだといいます。

この話を聞いた私は、即座にこのツールを使って自分自身で何か作成してみたいと思いました。その場でFlowiseをデプロインして、それが今回の実験の動機となったのです。


実際にFlowiseを使ってみると、その使いやすさと多機能さに驚かされました。最初に行ったのは、Flowise自体のQAを行うようなチャットテンプレートからの作成でした。これにより、Flowiseの基本的な動作と、それを利用したアプリケーション構築の流れを理解することができました。さらに、このプロセスを通じて、AI技術の基本を学び、実際に動くアプリケーションを作成する達成感を得ることができました。


この実験は、私にとって大きな学びと成長の場となりました。そして、この体験を通じて得た知識と経験を皆さんと共有し、さらには皆さんにもこのような新しい挑戦を試してみることをお勧めします。AI技術は決して遠い未来の技術ではなく、今ここに存在し、私たちの生活を豊かにするものとなるでしょう。それでは、次の章でFlowiseの具体的な機能と、私が行った実験について詳しくお話ししましょう。

ツールの導入と初期設定

はじめに、FlowiseというAIアプリケーション開発のためのGUIツールに興味を持ち、これを導入してみることにしました。流れるように進めるため、事前にシュンスケさんから基本的な情報を教えてもらっていました。いざ始めると、初めてのことばかりでわくわくと不安が交錯する心情でいっぱいでした。

まず、PaaSのRenderを使ってFlowiseをデプロイしました。無料プランで始めたので、一定期間利用しないと自動的に停止する設定があり、それが少し気になりました。しかし、この段階ではまだ手探りだったので、とりあえず進めることにしました。

Renderのアカウントをつくって Web serviceを作ります。


Public Git repository にFlowiseのgitHubのURL(https://github.com/FlowiseAI/Flowise)を入れてcontinue 

このあと名前を入れてデプロイ開始です。10分ほどで、デプロイが完了します。Renderでのデプロイが順調に進んでいたものの、無料プランでは、しばらくするとサーバーが停止しアクセスすれば再起動しますが数分かかるのが少し気になったため、ローカル環境での動作させることとしました。。 Dockerの設定は思ったよりも簡単で、
無事に設定を完了しました。 Dockerがインストールされていれば以下の手順でインストール完了です。

$ git clone https://github.com/FlowiseAI/Flowise
$ cd Flowise/docker
$ docker-compose up -d

起動を確認したら、以下のURLをブラウザーでたたくと動かせます。

http://localhost:3000/

ここで一息ついて、今までの流れを振り返りました。初めての導入で不安もありましたが、実際に手を動かしてみると、それほど難しくないことに安心しました。また、シュンスケさんからのサポートもあり、一つ一つのステップを確実に進めることができました。

これからFlowiseを利用して、実際のアプリケーション開発に挑戦するわけですが、この導入プロセスを通じて得た知識と経験が、今後の開発において大いに役立つことでしょう。次の章では、Flowiseを利用してどのようにチャットテンプレートを作成し、どのように動作検証を行ったのかについて詳しく説明します。さらに、このプロセスを通じてどのような学びや発見があったのか、感じたことや考えたことを共有していきます。そして、この経験が皆さんのAIアプリケーション開発の参考になれば幸いです。

FlowiseによるFlowise自身の使い方QAチャットの作成

さて、私のAI開発の旅が進んでいく中で、Flowiseというツールが目に留まりました。シュンスケさんのお勧めで、このツールを使ってみることに決めました。ここではその最初の一歩、Flowiseを使ってどのようにQAチャットを作成したのかを紹介します。

まず、Flowiseの使用方法について学ぶために、シンプルなQAチャットのテンプレートから作成しました。これは、Flowise自身の使い方を教えてくれるようなものです。GitHubからFlowiseのドキュメントをダウンロードし、それをベクターストアに追加しました。ベクターストアは、文書やデータを保管するデータベースのようなものです。これにより、AIはドキュメントにアクセスし、ユーザーの質問に答えることができます。

Marketplaces から Flow Docs QnA を選んで
use templateをクリックします。
gitHubのアクセスキーとOpenAIのアクセスキーをセットして一番右側のオブジェクトを「VectorDB QA Chain」に変更します。(この方が自然な会話ができました)


このフローはFlowiseのGitHubのドキュメントをベクターストアに追加して、チャットから反応してデータを検索するようになっています。
チャットを起動すると、初期化プロセスでこの読み込みが実行されるようです。


右上のチャットアイコンをクリックして実行。使い方をここで質問します。


実際にQAチャットテンプレートを動かしてみました。最初は少し戸惑いましたが、わからないことを質問しながら、徐々にFlowiseの操作に慣れていきました。このプロセスを通じて、AIによるQ&Aチャットテンプレートの動作検証を行い、Flowiseの基本的な使い方を理解することができました。

この経験を通じて、Flowiseは非常に直感的で使いやすいツールであることがわかりました。また、わからないことがあっても、すぐに質問し解決することができるので、効率的にプロジェクトを進めることができました。ただし、ドキュメントのダウンロードやベクターストアへの追加など、初めての操作は少し時間がかかりましたが、それは新しいツールを学ぶ際の通過儀礼と言えるでしょう。

今回の経験から、FlowiseはAIアプリを効率的に構築するための有力なツールであることが確認できました。特に、QAチャットの作成は、Flowiseの力を最大限に引き出す素晴らしい例でした。これにより、読者の皆さんも同様にFlowiseを活用して、AIアプリの開発を楽しむことができるでしょう。また、このプロジェクトを通じて得られた知識は、今後のAIアプリ開発に大いに役立つことでしょう。

実践:DXデジタルガバナンスコードを読み込む

この章では、Flowiseを利用して、経済産業省が出しているDX(デジタルトランスフォーメーション)のデジタルガバナンスコードを読み込むプロセスについて、私の実体験を基に語りたいと思います。

はじめに、DXとはデジタル技術を利用して企業のビジネスモデルや文化を変革することを指します。私にとって、DXの知識は未知の領域であり、これを機に学べるチャンスと捉えました。Flowiseを通じてDXガイドラインを読み込み、理解することはまさに新しい冒険の始まりでした。

まず最初に、経済産業省のウェブサイトからDXのデジタルガバナンスコードをダウンロードしました。次に、このドキュメントをVectaraというベクターストアサービスにアップロードしました。Vectaraは、テキストデータを高速に検索できるツールで、これによりFlowiseからデータを効率的に呼び出すことができます。


Create data storeをクリックして領域をつくってからPDFをアップロードします。


PDFをドラッグして登録。数分待つと登録が完了します。


Vectaraのアクセスキーを作ってから、Flowiseに戻り、先に作成したQAチャットの設定を参考にしながら、新しいチャットの設定を行いました。このチャットは、DXガイドラインに関する質問に答えることが目的で、ドキュメント内の情報を基に回答を生成します。


Vectara Load Existing Index オブジェクトを左上のブラスボタンから選択しておいて、VectaraのアクセスキーとデータストアのIDなどを設定して繋げます。

実際に質問を投げてみると、Flowiseは快適に動作し、DXに関する質問に対して意図した通りの回答を返してくれました。この成功体験は、私にとって非常に励みとなりました。また、DXガイドラインの内容も少しずつ理解できるようになり、このプロジェクトを通じて新しい知識を獲得できたことは非常に嬉しかったです。

このプロジェクトを通じて、私はFlowiseの柔軟性とパワーを実感しました。また、自身の知識を拡張し、新しい技術を習得することの重要性を改めて認識しました。私はこれからもFlowiseを利用し、さらなる知識の探求を続けていきたいと考えています。

最後に、読者の皆様にも、未知の領域にチャレンジして、新しい知識や技術を習得することの価値を感じていただければ幸いです。そして、Flowiseのようなツールを利用して、自身のプロジェクトをさらに進める一助となることを願っています。

過去のブログデータの活用

数年間のブログ運営を通じて、私は多くのアイデアと経験を共有してきました。それらは今、1500エントリーほどの豊かなコンテンツの宝庫となっています。今回のプロジェクトでは、このデータの活用方法を探ることにしました。Flowiseの力を借りて、過去のブログエントリーから新たなインスピレーションを得ることができるのか、試してみることにしました。

ブログコンテンツのAI読み込みプロセス

まず初めに、過去のブログエントリーをFlowiseに読み込ませるプロセスを整えました。これは非常に直感的で簡単なプロセスでしたが、それでも一定の注意が必要でした。私のブログはテキストデータが豊富で情報量が多かったため、どの部分をAIに読ませるのか、どのようにデータを整理するのかが重要なポイントとなりました。

私はまず、ブログのエントリーのデータをエクスポートしておき不要なHTMLタグなどを削除したデータを作っておきました。これらのテキストデータをVectaraにインポートし、AIが理解できる形式に変換しました。


自身のブログ記事のデータからネタを抽出します。

新しいコンテンツ生成への応用

データの準備が整ったところで、私はFlowiseを使って新しいコンテンツを生成する実験を始めました。具体的には、過去のブログエントリーからキーワードやフレーズを抽出し、それらを基に新しいブログトピックを考えるチャットボットを作成しました。

このプロセスは驚くほどスムーズに進み、私は数分で多くの新しいブログトピックのアイディアを得ることができました。それらは私の過去のエントリーに基づいており、それでも新しい視点やアプローチを提供していました。

Flowiseのこの機能は、私にとって新しいコンテンツ生成のプロセスを大いに助けてくれました。そして、これは私のブログをさらに豊かで有益なものにする大きなステップとなりました。

過去のブログデータを活用することで、新しいコンテンツ生成のプロセスが劇的に改善されました。Flowiseの利用は非常に簡単で効果的であり、今後もこのツールを使ってブログ運営を続けていくつもりです。読者の皆様にも、ご自身のブログやコンテンツの過去のデータを見直し、新しいインスピレーションを得ることをお勧めします。そして、Flowiseのようなツールを活用して、さらに効果的かつ効率的にコンテンツを生成してみてください。

Flowiseを利用した開発の利点

FlowiseはAIアプリケーションの構築に特化したGUIツールで、ラングチェーンと比較すると、利用者にとって多くの利点があります。特に、私が1500エントリー程の過去のブログを読み込ませ、新しいコンテンツの生成を試みた経験から得られた知見を共有します。

まず、Flowiseの導入が非常に簡易である点が挙げられます。Dockerにインストールし、PaaS Renderでデプロイするだけで、すぐに動かすことができました。特にDockerの設定は、以前にも経験があったので、特に問題なく進めることができました。

次に、Flowiseは初心者でも使いやすいGUIを提供しているため、私のようなAI開発の初心者でも直感的に操作することができました。具体的には、Flowise自身の使い方を説明するQAチャットの作成から始め、その後、DXデジタルガバナンスコードを読み込むプロジェクトに取り組むことができました。

また、Flowiseの利点として、既存のコンテンツを活用しやすい環境が提供されている点があります。私の過去のブログエントリーをベクターストアにアップロードし、それを基に新しいコンテンツを生成する試みは、Flowiseの使いやすさと拡張性を実感させてくれました。

さらに、langChanと比較して、Flowiseは開発プロセスを効率的に進めることができる体験を提供しています。具体的には、問題が発生した際には、先に作成したFlowiseのQAチャットを参照することで、迅速に解決策を見つけることができました。

最後に、Flowiseを利用したこのプロジェクトを通じて、AIツールの活用が個人のコンテンツ生成や知識の整理にどれだけ貢献できるかを実感しました。これからも、Flowiseや他のAIツールを活用して、さらに効率的かつ効果的なコンテンツ生成を追求していく所存です。

まとめと次へのステップ

本実験を通じて、FlowiseというAI開発ツールの可能性を少しでも探ることができました。このプロジェクトは、始めはただの好奇心から始まったものでしたが、途中で数多くの発見と学びがあったのは事実です。

Flowiseを使用して自身のQAチャットを作成し、経済産業省のDXガイドラインを読み込ませ、過去のブログエントリーを活用するなど、実際にAIアプリケーション開発を行う貴重な経験を積むことができました。それにより、Flowiseがどれほど強力で、かつ使いやすいツールであるかを実感することができました。

一方で、今回の経験はAI技術を活用する際の一つのマイルストーンに過ぎません。そして、これからもこの技術をさらに探求し、より多くの人々にとって有益なアプリケーションを作成できるよう努力していきたいと思います。

最後に、AI技術はまだまだ未知の領域が多いですが、その未知の領域を探求し、新しい価値を創造することの重要性を再認識しました。これからも継続して学び、実践していくことで、未来のAI技術の進歩に貢献できればと思います。そして、読者の皆さんにも、ぜひAI技術の世界に足を踏み入れ、新しい可能性を探求していただきたいと思います。

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